Friday, September 03, 2010

トンボから日本人とアメリカインディアンのことを考える

Dragonflyアメリカインディアンと我々に共通するもののひとつにトンボにたいするよく似たイメージというのがある。

古代に、九州から大和地方に侵攻した神武天皇が新しい土地を一望して「やまとはなお あきつのとなめせるがごとし」と言ったことから、日本のことは「蜻蛉島(あきつしま)」と呼ばれたされている。「となめ」というのは「臀舐め」と書いて飛びながら交尾をすることだし、「蜻蛉」「秋津」「アキツ」というのは「トンボ」のことだ。トンボが飛びながらセックスをする姿と国土がどのように似ていたのかイメージはつかみにくい。言えるのはその頃からたくさんのトンボたちがここでは群舞していたと言うことだ。

先日信州の友からのメールで田んぼに赤とんぼがたくさん飛びはじめたと伝えられた。8月に安曇野で風をひらいた際にも、沼のまわりを赤とんぼではなかったけれどトンボたちが群れをなして飛んでいた。日本列島がトンボの島々であるという認識は、間違いのない事実であり、それはとりもなおさず日本列島にはきれいな水がたくさんあるところを意味している。

日本列島でもトンボは、前にしか進まないところから古代から江戸時代まで勇気と力をもたらす縁起物とされてきたが、なぜかそこには水のありがたさは出てこない。それにトンボは前にしか進まないというのは観察する能力にもやや欠ける分析ではないか。トンボは、四枚の羽根をばらばらに動かすことで、ホバリングもできるし、前を向いたまま後ろに向かって空中を移動することもできる地球最強の捕食者である。トンボと水の関係が伝えられていないのは、あたりまえに水がたくさんあったからかもしれない。

ウィキペディアの日本語版には世界にはおよそ5000種類のトンボがいて、日本列島にはそのうちの200種類が分布すると書いてある。アメリカのトンボの研究家によれば4950種以上の種類が地球にはいて、北米大陸には450種類が分布しているそうだ。

Dragonflyトンボは北半球の多くのネイティブピープルにとてもありがたいものと見られてきた。ありがたさは、トンボが飛んでいるところの近くには水が存在することに最大の理由があった。北部大平原諸族の中でも、シャイアンとラコタを研究したピーター・J・ダーキンは、このふたつのトライブの人たちが、トンボや蝶々に与えられている意味の広さに着目して論文を書いている。とりわけシャイアンの人たちがトンボを昆虫と認識していないことをとりあげた。

彼らの宇宙観の中では、変態し孵化するトンボも蝶々も「鳥の仲間」と分類わけされていた。最強の捕食者として空中を自在に飛び回り水辺でとりわけ蚊を見つけてこれを捕まえて食べるトンボ。シャイアンの人たちはトンボの群れをなして飛ぶ姿に宗教的な意味を見いだした。トンボの群れは人びとにとってもよいものであり、しばしば敵が近づいていることを警告してくれたり、旅を続けるのによい方角を指し示してくれたりしたという。

平原諸族の戦士たちの多くが自らの身をトンボをイメージして飾っていたことはよく知られている。トンボは身の動きが速く、なかなか捕まりにくく、めったに殺されないだけでなく、地面すれすれを飛ぶときには自らの姿をかき消すかのように羽ばたきによって土ぼこりを巻きあげたりするわざが尊敬されたのだ。災いから身を守るシンボルとしてトンボは使われ、自分たちの乗る馬にもトンボの模様が描き込まれた。ラコタの人たちは、トンボにはあらゆる危険を避ける力が授けられると認識していた。人間も動物も、雷すらも、トンボを撃つことはできないと。

まず、このような「トンボについての知識」は、あるいは他のどんな動物についての知識も、ネイティブの人たちは「それを獲得し得た人の財産」として考えていたようだ。だから特別な相手でなければそれを披露したりはしないものだった。

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Friday, January 01, 2010

ジャンピング・マウスの物語の全文を新しい年のはじめに公開することについての弁


Eagle Vision


featherジャンピング・マウスの物語(全文)」を公開しました。すでに書店から姿を消した太田出版刊の『ジャンピング・マウス』の解説の部分をすべて取り外して、核心の物語の部分だけにしたものです。過去に日本語になったジャンピング・マウスのお話しとも、またこの話を英語にして公開したストームが自らインターネットで公開している簡易英語バージョンともことなります。これまで、さまざまな方がこの日本語版のジャンピング・マウスの読み聞かせをしてくれたり、ストーリーテリングの題材にしてくれています。日本を代表するストーリーテラーのひとりである古屋和子さんは、数年前からこのお話をレパートリーのひとつに加えていただいて、日本各地で公演を行ってくれています。ぼくもこれまで何回となく耳でこの話を聞く機会を得ましたが、聞くたびに新しい発見があることに自分でも驚いています。この話を読んだことも聞いたこともない方は、この機会にぜひ一度、一度といわずに何度となく、自分の耳に聞かせるつもりで、お読みください。さらにこのお話を語るイベントが開催されるときにはあらかじめご一報いただければブログやTwitterで紹介します。自分がなぜ今ここにいるのかを知る手がかりがこのストーリーのなかにはあるはずです。この物語は鏡のように読む人の心を写しだしますから、時を経てこの物語の世界にまた足を踏み入れると違う自分の姿が映し出されていることでしょう。そしてこの話が伝えようとしているより深い意味を知りたい人は、図書館や古書店などで太田出版刊の『ジャンピング・マウス』の本を見つけられてぜひ小生の細かい解説もお読みくださればさいわいです。また、他にもこのお話を自分でも語りたいといってくださる多くのストーリーテラーのみなさんから連絡を受けることがあります。たくさんの子どもたちに語ってあげてください。親が子どもに語るお話のひとつに加えていただき、長く物語が生き続けることを祈ります。このお話の精神を大切にしてくださるすべてのみなさんのために、ぼくが十数年かけて再構築しなおした長尺版のジャンピング・マウスの物語をここに公開しておきましたので、応分の敬意を払われた上でご活用ください。日本語版の著作権を放棄したものではありません。有料の公演などでこの物語を元にしたお話しや芝居などを計画される場合、またこの物語の口演や小生の解説の講演会等をご希望の方は、あらかじめ連絡をください。この物語についての感想などはこのアーティクルへのコメントとしてくださるとありがたいです。なお、今後も声に出して読んだり語ったりするのに便利なように、日本語訳は予告なしに更新されることがあります。 北山耕平

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Wednesday, December 30, 2009

ヴィレッジヴァンガード 下北沢店にあるそうです

villagevanguard_shimokita

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Thursday, December 24, 2009

メリー・クリスマスの部族ごとの言い方
(How to Say Merry Christmas!)

Native_American_Christmas_Card

Aleut: Kamgan Ukudigaa
APALACHICOLA CREEK : Nettv-Cako-Rakko 
ALUTIIQ ALASKA: Spraasnikam! [Happy Holidays] 
Western Apache: Gozhqq Keshmish
AYMARA: Sooma Nawira-ra 
Blackfoot: I'Taamomohkatoyiiksistsikomi
CENTRAL AHTNA:  C'ehwggelnen Dzaen 
Cherokee: Danistayohihv &Aliheli'sdi Itse Udetiyvasadisv
Cheyenne: Hoesenestotse & Aa'eEmona'e
Choctaw: Yukpa, Nitak Hollo Chito
Cree: Mitho Makosi Kesikansi
Creek: Afvcke Nettvcakorakko
Dine/Navajo: Ya'at'eeh Keshmish
GITKSAN: Hisgusgitxwsim Ha'niisgats Christ ganhl Ama Sii K'uuhl! 
GUARANÍ ÑANDEVA: Avyaitete ahï ko Tupa ray árape qyraï Yy Kapyryin rira 
GUARAYU: Imboeteipri tasecoi Tupa i vave! 
Gwich'in: Drin tsal zhit shoh ohlii & Drin Choo zhit zhoh ohli
Hawaiian: Mele Kalikimaka & Hauoli Makahiki Hou
Inupiaq: annaurri Aniruq & Paglaun Ukiutchiaq
Inupiatun: Quvianaq Agaayuniqpak
inupik: Jutdlime pivdluarit ukiortame pivdluaritlo!
Iroquois: Ojenyunyat Sungwiyadeson homungradon nagwutut & Ojenyunyat osrasay
KAQCHIKEL: Dios tik'ujie' avik'in 
KOYUKON: Denaahto' Hoolaanh Dedzaanh Sodeelts'eeyh 
KUTCHIN:  Drin Tsal Neenjit Goozu' 
Lakota: Wanikiya tonpi wowiyuskin & Omaka teca oiyokipi 
Maya/Yucateco: Utzul mank'inal
METIS/MICHIF : Gayayr Nwel 
Ojibwe (Chippewa) : Niibaa' anami'egiizhigad & Aabita Biboo
Oneida : Wanto'wan amp; Hoyan
NASKAPI:  miywaaitaakun mikusaanor 
Q'ANJOB'AL: chi woche swatx'ilal hak'ul yet jun yalji Komami' 
Quechua: Sumaj kausay kachun Navidad ch'sisipi & Mosoi Watapi sumaj kausay kachun
RETVARA : Mamaka wejejerãka 
SALCHA : Dzeen chox teedle 'aay nayilkaa 
Seneca: a:o'-e:sad yos-ha:-se:' 
Tanaina: Natukda Nuuphaa 
TEWA: Hihchandi Núuphaa 
Tlingit: Xristos Khuwdziti kax sh kaxtoolxetl
Tutchone/Northern: t'ohudinch'i Hulin Dzenu & Eyum nan ek'an nenatth'at danji te yesohuthin ch'e hadaatle
Yupik Eskimo, Alaska: Alussistuaqegtaarmek Piamceci! 
Yupik/Siberian: Quyanalghii Kuusma & Quyangalleq Nutaghamun Aymiqulleq 

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Wednesday, December 16, 2009

縄文トランスのなかでネオネイティブは目を醒ますか 27日 ラビラビ+北山耕平

Last Modified Monday, December 17, 2009

今日は新月だね。明日から見えはじめる月が丸くなるのは1月1日だ。これから一週間ほど夜が長いとき。みんなはなにをして夜を過ごしているだろうか? 今年はいろんなところでお話しをしてきた。最初は新春1月に、鎌倉の長谷と言うところにあるエスニック雑貨ショップ「Middles」の協力を得て、ランドアンドライフのイベントとして、極楽寺のアナンさんの邸宅を開放してもらったところで、50人ほどの人たちを前にして話した。それからは夢のなかだ。琵琶湖のほとりで、加古川市の遺跡公園で、仙台の東北大学の近くのスペースにたくさんの人が集まって、また世田谷の羽根木公園でお母さんたちを前にして話したのも記憶に残っている。先日は立教大学の五号館の建物の教室で話した。立教大学を訪れたのは卒業以来2度目で、池袋が別の街のようになっているのに驚愕した。そうやって月に一度ぐらいは、有料無料を問わず話してきたし、高円寺のマーブルトロンでは4回連続の講義もした。いずれの機会も多くの人と出会うことができた。で今回は今年最後のイベントの話をしたい。

27日の月齢12日の夜だ。唄があり、話がある鎌倉由比ヶ浜の宵になる。呼んでくれたのはRabiRabiという音楽ユニット(女性ふたりと男性ひとり)。ラビラビとの出会いは、圏央道のトンネル工事をSTOPさせるための高尾山のコンサートだった。深い森のなか、コンサートの間にぼくは話をさせてもらった。そこでぼくははじめてラビラビを見た。2回目は、新潟県中越地震の震源地で行われたメモリアルイベントの会場で、ラビラビは沈んでいく夕日の作り出した夕焼けに向かって祈るように歌い演奏していた。日本列島の声を聞きながら、東へ、西へ、北へ、南へと、ラビラビはいつも大地を踏みしめて、足の裏からエネルギーを吸い上げるようにして、コンサートの旅を続けている。きっと今夜もどこかの旅の空の元だろう。今回、今年最後のトークを、今年最初のトークをした鎌倉エリアで行うことができるようになったのは、そのラビラビのおかげである。彼女たちが抱きしめ続けている地球についての話しも聞いてみたいし、日本列島にまだ日本などという国がなかった頃からの時間を超えた話をしながら、冬至を過ぎて闇から光りへと時間が転換しつつある瞬間を共に楽しみたい。ラビラビについては、ご存じの方もたくさんいるかもしれないし、はじめて名前を聞いたという方はその公式ホームページを見ていただきたい。



来る12月27日(日)に鎌倉の長谷にあるエスニック雑貨ショップ「Middles」の協力イベントとして、RabiRabi&北山耕平のトークアンドライブが、由比ガ浜のオーガニックカフェ麻心で開催されます。

詳細は以下のようになっています。

限定30名なので、都合の合う方はすぐに予約を!

定員に達したため、予約終了。ありがとうございました。


以下は、RabiRabiからの告知文です。


2009年の最後はトークとライブで交流を深めるイベント「根っこの絵文字」です。これまで、ラビラビ自身が旅のこぼれ話をおはなしてきましたが、3回目のトークは素晴しいご縁をいただいて、北山 耕平さんが来てくださることになりました。ラビラビの大切なキーワードたち「縄文」「根っこ」「原始」...がまさにこの夜、確かな言の葉となってみんなへとつながっていきます。

- 09.12.27 sun @神奈川 鎌倉市 麻心 「ラビラビpresents 根っこの絵文字 3」

- Talk Guest : 北山 耕平さん

- Live : ラビラビ

- Open/17:00 Start/18:00 Close/21:00

- Charge/3,500円 1ドリンク付き 
 ※30名限定 売り切れが予想されます。お早めのご予約をおすすめします。

- ご予約 お問合せ : 
 ・0467-25-1414/麻心 または
 ・「根っこの絵文字 予約」の件名で、お名前 , 人数 , お電話番号を

info@rabirabi.com

まで送信してください。

- The organic & Hemp Style Cafe & Bar 麻心 : 神奈川県鎌倉市長谷2-8-11 2F

http://www.magokoroworld.jp/

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Tuesday, December 01, 2009

Coming Soon to a Bookstore Near You


teachings_of_nature_middle.jpg lessons_from_the_mother_earth_middle.jpg

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Saturday, November 21, 2009

始まりもなければ終わりもない世界へ Twitter

My Twitter Home

Twitter をはじめてから、短いニュースや緊急性の高い情報や、個人的なものでブログに掲載するまでもないと個人的に判断したものは、ほとんど Twitter で流すようにしています。できれば「http://twitter.com/smilingcloud」のほうにもいらしてください。Twitter をぼくが気に入った理由は、それが「始まりもなければ終わりもない」世界だからです。どこから入ってもいいし、どこででてもいい。Twitter に自分の場所をつくっておけば、いつでもどこでも始まりもなければ終わりもない世界とつながれるわけです。

まだはじまったばかりでどこまで成長するのかわからないところもありますが、ネイティブの人たち、そしてネイティブの若い人たちとの日常関心のある事ともつながることができます。自分とそりが合わない人の声を無理して聞く必要もないので、2チャンネル的な用心深さも余り必要なさそうです。もちろん、そこには普通の世界と同じように、どうでもいいものからどうでもよくないものまでたくさんの世界が複雑に錯綜しています。基本的にこれまで RSS で読んでいた世界のニュースは今では Twitter で読む方が多くなっています。

でも基本は、たくさんの人の声と出合う方です。二ヶ月ほどこの世界を歩いて、いまでは150人ほどのヒトたちの声というか書き込みとつきあうようになっています。有名無名を問いません。自分と同じ興味を持っている人たちや、同じ方角に向かって歩いているヒトたちの声とときどき出会えるのはなかなかの楽しみです。まだこの世界を良く知らないという人は、少しだけ我慢してしばらくこの世界を探索してください。Twitter のはじめ方の案内は「Twitterkのはじめ方」のなかにあるものをいくつか読まれればじゅうぶんでしょう。便利なアプリケーションがたくさんありそうなので、ひとつ使いやすいものを見つけてしばらく使い込んでみて、Twitter のなかの始まりもなければ終わりもない世界をのぞいてみましょう。

もちろん Native Heart はこれからも続けます。書くにふさわしいものがあればここに掲載しますし、これまでに書いてこのウェブログのなかに蓄積されているたくさんの情報を有効的につかえるような方法も考えています。ウェブログとTwitter を上手に使って始まりもなければ終わりもない世界での歩き方を一緒に探索しましょう。

以下はこの一週間ほどに書き込んだものの一部です。英語の部分は、ぼくの tweet(発信する情報)を読みに来てくれているアメリカのアーバン・インディアンの人たちのためのものです。


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気候変動が世界の先住民の共同体に与える影響はわれわれの想像を超えてる。なぜなら彼らの生活のすべてが、経済も、植物も、聖地も、大地と生命はひとつと見えているがゆえに、気候変動からダイレクトに影響を受ける。来月のコペンハーゲンに彼らの声がいかされるといいのだが。

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ボリビアで「先住民」としてモラレスが大統領に選ばれて4年がたとうとしている。彼の国の大統領は最長でも8年と憲法できめられている。おそらく12月に再選され、残りの4年間に彼がなにをなしえるのかに興味がある。いちどボリビアに行きたい

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"雲の形とそれを見る人間の意識とが連動しているらしいと気がついたのは、十代の終わりのころだったろうか。雲の形を変えたり消したりするのは・・・"

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家が東に向いていてうれしいのは、今日みたいな日に、のぼってくる太陽に挨拶ができることだね。

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@smilingcloud セドナで The International Council of 13 Indigenous Grandmothers が12月3日から4日間開催。13人の偉大な母親は「祖先の教えが不確かな未来に続く道を照らす明かりになる」と信ずる先住民の女性たち。

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"International Council of 13 Indigenous Grandmothers"

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"長野県の井戸尻遺跡から出土した縄文時代中期の土器には、ブドウの種が付着していた" これだけの情報から縄文時代の人たちが酒を飲んだかのように書ける記者の頭のなかはなんだろう

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ぼくがTwitterを気に入った理由は、ただのつぶやきではなかったから。つぶやきといわれていたらはじめなかっただろうな。文字を書く人間にとっては、始まりも終わりもないところに書き込めることがうれしいのだな。こんなメディアはどこにもなかったもの。

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"オレゴン州では、約2万1000人が医療目的での大麻使用を登録しており、医師はアルツハイマー型認知症や糖尿病などの患者向け大麻を処方することがある"

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@smilingcloud 23日ぐらいまでかなり見えるみたいなので、防寒をしっかりして、ホットココアなど用意して、丑三つ時に空を見あげていましょう。

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11月17日深夜から18日の明け方にかけてがしし座流星群のピークですが、天気を誰か晴らせてください。

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Sunday, November 08, 2009

ありがとうとこれからもよろしく。そして学びを続けられんことを!

Update | 7:18 p.m.

maze hopi

12月に刊行する予定の『地球のレッスン』の編集作業のため、多くの人たちに直接メールを書く時間がなかなかとれません。あらためてみなさんが忘れた頃にメールが届くと思いますけれど、今回はとりあえずお礼の気持ちを伝えるために謹んで。

東京の高円寺のマーブルトロン・サロンにおける4回連続して行った北山塾講座、加古川、神戸、東京早稲田大学、越後川口でおこなったトークやお話会、そして昨日の午後の金沢文庫アサバアートスクエアにおいてのジャンピングマウスとの共同イベントに集まっていただいたたくさんのすべてのみなさんに感謝します。あらかじめきめられていた今年のトークについては、12月の立教大学におけるイベントをのぞいて、ほぼやり遂げました。まだ散発的にはあるかもしれませんが、その場合はこのブログでお知らせします。

この間ぼくは不思議な手応えを感じていました。それはこれまでになかったことです。この30年間、ぼくがアメリカ・インディアンのことを日本の次の世代に伝えることを自分のワークにして以来、「インディアン」がブームのようになって通り過ぎていったことは何度かありました。たとえば『インディアンの教え』とか『リトルトゥリー』とか『イーグルに訊け』といった本が、自己啓発本やスピリチュアルな本としてたくさん売れたときや、さまざまなサイコセラピーのようなかたちでスウェットロッジやヴィジョンクエストがブームになったときなど、それに引っ張られるかのように書店などがさまざまな盛りあげを見せたことがなんどかあります。

しかしぼくはそうした動きとは別のところにいました。ほんとうに重要なことはそういうことなのだろうかと、ぼくはひたすら考え続けました。たとえば、インディアンジュエリーや、パワーストーンやネイティブの影響を受けたレザークラフトなどを身にまとうことも、ある意味では同じようなことなのかもしれません。しかしそうしたものは、その向こう側にあるさらに大切なものに向かうための用意をさせられているだけで、向こう側にたどりついたときには意味はそうありません。もちろんそこに意味を見つけることを否定するつもりはぼくにはありません。ぼくも、インディアンジュエリーのなかには気になるものがありますし、昔兄弟のような人がつくってくれたメディスンをいれるためのポーチは今も大切にしています。しかしそうしたものを手放さなくてはならないときがくることも知っています。

この間ぼくが話をしてきたのは、日本列島で「日本人」をやっている自分はなになのか? 自分のなかにあるネイティブとつながる部分と日本人の関係、きれいに消されているもうひとつの歴史、われわれと南北アメリカのネイティブ・ピープルの共通点、「日本人の生き方」と「地球に生きる普通の人間としての生き方」そして「世界を巻きあげること」についてでした。すべてはぼくたちが日本人というものを冷静にみる視点をどうやって確立できるかを、次の世代と共有することを目的にしたものです。

日本という狭い概念を越えて地球に生きるひとりの普通の人間として世界で生き延びているさまざまな先住の人たちとつながることのなかから、もう一度自然とのつきあい方をぼくたちは学ばなくてはなりません。日本列島の嘆く声を自分の耳で聞ける新しい人たちの登場の準備をこれまでしてきたぼくの願いと祈りが、インディアンブームというかたちではなく、ゆっくりとではあるけれど学びのムーブメントが着実に広まっていることをあらためて確認できたことを、ぼくは感謝しています。またみんなと会えるとうれしいです。

MAY YOUR SPIRIT BE STRONG

北山耕平 AKA Smiling Cloud or 笑雲

追伸 ぼくが話したことを再確認するために、どうかぼくがこれまでに書いてきた本を発売が打ち切られる前に買ってください。右サイドバーの下のほうにリストがあります。クリックすればアマゾンなどの販売コーナーに飛びます。またショップ・ネイティブ・ハートというところには、ぼくが学びを続ける過程で参考になった書籍や写真集や絵本や映画や音楽で入手可能なもののある部分を紹介していますので、参考にしてください。それらはみんな道標みたいなものです。発売が打ち切られた本に関しては、発行出版社の新しい可能性を追求しますが、なかなか体力が必要であり、意識の高い出版社を見つけるのはなかなかに大変で、だからこそ手に入る正しい時と場所で手に入れて学ぶのがいいと思います。

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Wednesday, October 28, 2009

『パワー・オブ・ストーン』という本がほしいと手を挙げてくれたみんなへお詫びを言わなくてはならない

citylights_bookstore今日、新人物往来社という出版社から宅急便で荷物が届いた。『パワー・オブ・ストーン』という3年前に刊行された自分の本だ。刊行した荒地出版という会社が新人物往来社に吸収され、200冊ある在庫を処分すると通告を受けてからもう1カ月以上がたっている。ぼくはなけなしの財布をはたくつもりで40冊を注文した。今日届いたのはわずかに7冊。確認したところ、200冊あると伝えたのは、コンピュータの管理画面上のことで、遠く離れた倉庫には実際にはほとんど残っていなかったので、あるだけ送ったとあっけない返事。在庫の管理ができていなかったのか、あるだけ売ってしまったのか、ぼくにはわからない。この本の製作にかかわつた編集者はすでに退社していた。いちども顔すらあわせたことのない電話の向こうの相手の沈黙の声を理解することはむずかしい。つまり、初版本はあらかた売り切れていたが、3年かかって売りきれるような本をここにきて増刷する余裕は中小出版社側にはもうなく、この機会にコンピュータの上の架空の200冊も全部処理されてしまったということになる。結局、『パワー・オブ・ストーン』は7冊しかない。自分で2冊キープすると、この本をほしいと言ってくれたたくさんのみんなに直接持っていって売れるだけの数が、はじめからないということになる。あやまるしかない。どうかしばらくは古本屋さんで探してください。本というものとは正しい時と場所における出会いが必要なのだ。ぼくとしては絶版になったこの本の精神が生き続け、いつかまた日のあたるところに出る機会がもたらされることを祈るしかないし、ぼくはその道を探すことは約束する(必ず次の時代の出版社があらわれると)。ぼくの作る本はどれもそうだが、数万部が羽の生えたように、パンケーキのごとく売れるものではない。大手出版社はそうした本しかありがたがらない。だから時代を超えられない本だけで書店の棚があふれてしまう。でも、独自のセレクトで時代を超える可能性のある本を売るユニークな書店さんも増えつつあって、おかげでネイティブに関する本は年を追うごとに読んでくれる人の数は増えてきてはいる。最初にぼくか作った『ネイティブ・マインド』の出版社である地湧社のように、余裕のないなかで本を大切に扱ってくれる(くれ続ける)小さな出版社があることは救いである。おかげで、絶版になることもなく、年に数千部が出続けて増刷を繰り返している本は何冊かあるけれど、ほとんどの人は本を好きなだけ購入するほどの余裕があるわけもなく、売れていく速度が余りにもスローな本は、出版不況が叫ばれてから10年以上、どこの出版社も大切な商品とは考えてくれない。それでもものを書くことと話をすることを仕事に選んだぼくは、時代を超えて次の世界が必要とすると信ずる言葉を、これからも編み続ける。

*写真はぼくがずっと好きな書店であるシティライツ・ブックストアー(サンフランシスコ)。時代を超えてきた代表的な本屋さんだ。

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Thursday, October 22, 2009

IN MEMORY OF THE GREAT QUAKE 2004

Last Modified Saturday, October 24, 2009

feather富士山に数千人の人が集まって祈りをあげた2004年の6月のWPPDから4カ月後の10月23日 土曜日 17時56分にその地震は起きた。震源地の新潟県北魚沼郡川口町では兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)以来9年ぶりとなる最大震度の震度7を観測した。日本列島の本州と呼ばれる島のほぼ全域を揺らしたこのふたつの地震は、ぼくが今の人生において知り得たふたつの最も大きな地震である。中越地震ではデータによれば高齢者や子供を中心に68名が死亡、4805名が負傷、避難した住民は最大で約10万3千人を数えた。家屋の全半壊はおよそ1万6千棟だった。平和活動家のキャンドルジュン君がそれまで続けてきた新潟県中越地震復興のために地元の若者たちとキャンドルを灯すイベントを発展させて野外フェス「SONG OF THE EARTH」を雪の中で成功させたのは、昨年の早春のことだった。彼はそれまでもずっと川口町にこだわり続け、ときどきいろいろな場所でて会うたびにその土地の話を聞かせてくれた。そして5年目になる今年「SONG OF THE EARTH」のイベントはさらに大きなものとなって、国内外を問わず様々な被災地の復興に携わっていけるような人と人とをつなぎあわせ、人びとが直面する偉大なる地震にたいする意識を高めるフェスティバルとして、明日から3日間、あの偉大な地震の震源地の川口町に帰ってくる。

ぼくは24日の夜のトークライブに招聘された。大きな野外フェスティバルの夜のトークライブはとてもいい体験を与えてくれるだろう。なにしろ集まってくる人たちはその夜はどこにも帰らなくてもいい人たちばかりなのだから。この夜にどんな話がどんなところまで深くつながっていけるか楽しみにしている。大地のスピリットに祈りを捧げ、われわれが生まれ落ちた母なる日本列島の声に、もう一度耳を傾けたいと思う。

people_border

SONG OF THE EARTH2009

日時
 2009年10月23日(金)10.23追悼式典 17:00〜
 24日(土)、25日(日)Kawaguchi Rhythm Jam 9:00〜

会場 新潟県川口町運動公園(新潟県川口町中山)

アクセス
関越道越後川口Cから車約10分、JR越後川口駅から車約5分
http://www.week.co.jp/reference1/gourmet/00032805a.html

料金
前売/2日通し券:7,000円、1日券:4,000円
当日/2日通し券:9,000円、1日券:5,000円
キャンプサイト券一張り 1,000円 
駐車券一台 1,000円

オフィシャルバスツアーあります!
ツアー詳細/http://www.candlejune.jp/rhythmjam_tour.html

出演者
SPECIAL OTHERS|OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND|toe|GOMA& The Jungle Rhythm Section|Dachambo|OKI DUB AINU BAND|Leyona|ホテルニュートーキョー|DJ QUIETSTORM|DJ BAKU|MASA|REE.K|blues.the-butcher-590213 with Leyona|Yae|NAOITO|AOTA|ラビラビ|HIYOSHI|Jami|Yoshie Ebihara|SAYOKO+OTO|Yo Harding|andmore…!

ART WORK
SAL|gravity free|Mao Simmons

TALK LIVE
テックヮ・イカチ with 北山耕平

ワークショップ
ワイルドツリー and more...

TREE HOUSE
TREE HOUSE CREATIONS(小林崇)

Lighting art
SHINKILOW HIKARI ART LIVE、RGB creation

Sound
MMU、TAGUCHI

Direction
Candle JUNE(ELDNACS)

主催
S.O.T.E実行委員会

企画・運営 ELDNACS

後援 SPACESHOWER TV|新潟日報|BSN新潟放送|UX新潟TV21|FMPORT|FMKENTO|月刊Komachi|WEEK!|(株)ジョイフルタウン

協力 川口町

OFFICIAL INFORMATION

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