Sunday, March 20, 2011

ホピは日本と母なる地球のバランスを回復するための祈りへの参加を求める

Revised]10:52AM,2011/03/27

ホピは日本と母なる地球のバランスを回復するための祈りへの参加を求める


2011年3月17日

ホピは今、バランスを失ったこの世界で危機に直面した日本の人々のために、そして世界の人々のために祈っている。

現在は、誰もが母なる地球の大きな変化の時のなかにおり、今起きていることはすでにわれわれのエルダーによって以前から予言されていた。予言も、儀式も、地球のわれわれの聖なる大地が泣いていることを伝えている。そして子供たちは、彼らの未来のためにホピがいのちのバランスを回復してくれることを求めはじめている。

われわれのエルダーたちは、この幾多の変化のなかをいかに通り抜けるかについて、導きを与えてくれていた。人類は今すべてのいのちが従うことになる細い道を選びつつあり、われわれはいずれこの日が来ることを知っていた。

ホピとして、われわれは、あなたがこの仲間に加わり、母なる地球とすべてのいのちのバランスをとるための祈りの輪に加わることを求める。たくさんの祈りをとおして多くの良きハートと共に祈ることで、われわれのエルダーたちが言っていたように、この間に起きた出来事の衝撃を軽減することが出来ると信じている。

ダライ・ラマや世界の人々と共に、日本と地球とすべてのいのちのために癒しを送るための祈りに、われわれはホピとして加わる。この変化の時にあって、世界のすべての人々に、よりバランスのとれた生き方に戻ることを求める。

ホピは言う。われわれがこの変化の時を通り抜けていけるための道はあると。それは、地球を敬い、そのすべてのいのちを敬い、母なる地球の上を優しく歩くことだと。われわれのハートを未来に繋がるこの細い道の心とひとつにもう一度つなぎ直すことだと。

子供たちの未来の世代のすべてのいのちのために、庭で作物を育て、それに水を与えることで、われらの聖なるいのちを敬い、あなたのハートを母なる地球を讃えるホピに繋ぎ合わせてください。


カワク・ワ ロロマニ
(ありがとう。未来に良きことが起こりますように)


リーウェイン・ロマイェステワ
キクモングイ シュンゴパヴィ村チーフ


LeeWayne Lomayestewa
Kikmongwi, Chief of Shungopavi Village
traditionalhopi@gmail.com


revised_version_hopi_japan

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Friday, October 16, 2009

今年ホピのスネーク・ダンスの儀式に非アメリカ・インディアンの見学者の立ち入りが禁止された

newsホピの踊りの儀式のひとつにスネーク・ダンスというものがある。踊りと言うよりは蛇と一緒に執りおこなわれる踊りをともなった雨を呼ぶための儀式で、手順が複雑であってだいたい丸一日たっぷりかかる。普通夏の後半に行われる。

このダンスも例外ではないのだが、これまで基本的にホピはどんなものであれルールを守る人たちにはすべての踊りを公開してきた。ルールは、伝統を敬い、すべての動画撮影、写真撮影、スケッチ、録音は禁止というものだった。ビールなんかを引っかけてよい気分で出かけて、つい興味深いから手持ちの携帯で撮影したりしては絶対にならないと言うことなのだ。そして伝統的なスネークダンスは、ふたつのホピの村であるミションゴヴィ(Mishongnovi)とシュンゴパヴィ(Shungopavi)で、毎年交互に行われてきた。今年スネークダンスを行ったのはミションゴヴィ村だったが、しかし今年スネーク・ダンスにおいては非アメリカ・インディアンの立ち入りが禁止されていた。日本人はどちらにはいっていたのだろう?

ミションゴヴィ村の儀式の運営に携わるロバート・マヘケワJr氏によれば、不法に写真撮影を試みたり、伝統に敬意を払わないおこないが、週末の儀式の場で横行するようになったことが直接の原因だという。

マヘケワ氏は違法な行為があれば、いかなるカメラも、携帯電話も、その他の録音機材も、すべて没収されるという。また食べ物を売ったり、アルコールを飲んで儀式の場にいることも禁止されている。

古いニュースなのだが、ずつと気になっていたので、紹介した。ホピに行きたいという人たちも多いだろうから。

Source : Hopi Snake Dance closed to non-tribal members

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Sunday, October 26, 2008

さらにもうひとつの「ホピの予言」というドキュメンタリー

「わたしの生き方は簡素なものだ。持っているものも、自分の種を植えるための一本の棒とトウモロコシだけだ。もしお前たちがわたしと同じように生き、わたしの指図に、わたしがこれから与えるライフプランに従う意志があるのなら、お前たちはわしと共にここで暮らし、大地を気遣って生きるがよい。そうすれば長く幸福で実り多き人生が約束されるだろう」
今の人間の祖先が前の世界から脱出してこの世界にや
ってきた際、偉大な精霊なる存在と出会って聞かされ
た言葉として、ホピの人たちに伝えられている言葉。



Hopi Prophecy

今日は東京の阿佐ケ谷というところで、ホピとは誰かについて話をすることになっている。この機会に、話を聞いたあとでもいいからここで紹介するビデオも時間があれば見てほしいと思う。これはニューメキシコにある公共テレビ放送(PBS)の放送局KNMEが90年代に放送したドキュメンタリーだ。ホピの人たちに岩絵として世代から世代へと伝えられた平和の道、自然と調和する道の予言を紹介すると同時に、ホピの人たちの辿った歴史と置かれている現実を再検証する。われわれはいつどこで偏った道に迷い込んだのか? それを教える目的で製作されたものではあるのだろうが、番組の中では、地球に落とされることになった灰のつまった3つの瓢箪の部分がきれいにはぶかれているのが不気味と言えば不気味だ。しかしそれでも、まだ今よりは若かったマーチンさんらホピ伝統派エルダーのメッセージが聞けることは貴重かもしれない。宮田雪監督が製作した映画「ホピの予言」では、このドキュメンタリーではあきらかに意図的にけされた部分があきらかにされている。(32分)

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Friday, September 12, 2008

新訳「ホピ 平和宣言」 V. 2.9

HOPI DECLARATION OF PEACE
New Japanese Translate Version 2.9.1 (Last updated Saturday, September 13, 2008)

(註)この宣言を起草したトーマス・バニヤッカ氏はホピ一族のオオカミ、キツネ、コヨーテの氏族に属します。1948年に、ホピのメッセージを世界に広めるために当時の伝統派の精神的指導者たちから選び出された四人の通詞のうちの最後の一人でした。翻訳の Version 1.X.X は、80年代初頭に小生が翻訳して宮田雪監督の映画「ホピの予言」とともに広まりましたし、映画でもそれが使われていますが、恥ずかしながら不必要な言葉や若さ故の翻訳のあやまちもあり、いつか腰を据えて訳し直したいと念願しておりました。2004年に、病気療養中の宮田雪監督の意志を引き継いで復活し、映画「ホピの予言」の上映会を再開したランド・アンド・ライフ・ジャパンの辰巳玲子さんからの求めに応じて、新世紀のためのホピの平和宣言の改訳——もっとシンプルでストレートに——を心に決めて、これをワークとして小生は続けていくつもりでいます。ご意見、提案などいつでもお送りください。検討のうえ次期バージョンに反映させていただくことがあるかもしれません。21世紀を通して人々の頭と心に生き残りつづける平和宣言になっていけばよいと願っています。平和で、思いやりがあり、寛容で、真実に満ちたホピの精神の一端に触れていただくために、この平和宣言は、本BLOGにおいてバージョンアップを繰り返しつつ周期的に掲載されます。引用は自由ですが、その場合は部分引用ではなく全文の引用をお願いします。またご面倒ですが、その際には「Version No.」も入れていただけると幸いです。
(北山耕平 記)


HOPI DECLARATION OF PEACE

ホピ平和宣言
起草者 トーマス・バニヤッカ1 伝統派ホピ一族通詞

この地球において、真の平和を求めるすべてのひとびとの、頭とスピリットとをひとつにまとめるものが、ほんとうのホピの力のなかにはある・・・

「ホピ」とは「平和にあふれたひとびと」を意味する・・・そして、最も純粋かつ偉大な力とは平和の力である・・・なぜなら平和は「偉大なる精霊のご意志」なのだから・・・

だが、それをたんに、偉大なる精霊がけして武器を取らないようにといわれたからだとか・・・ほんとうのホピは争はないのだからだとか・・・われわれがいのちの正しい道として知っているもののために死ぬこともいとわないのだとか、考えたりしてはならない。

ほんとうのホピは、殺すことも、傷つけることもなく、闘うすべを知っている・・・

ほんとうのホピは、偉大なる精霊の御光のなか、真理と良き力とを用いて、闘うすべを知っている・・・

ほんとうのホピは、明晰な思考と・・・良い絵や写真・・・そして厳密に選ばれた言葉とによって、いかに教育をすればよいのかを知っている・・・

ほんとうのホピは、質素でスピリチュアルないのちの道をーー生き残るであろうただひとつのいのちの道をーー真に探し求める人たちひとりひとりの頭と心に届くように働きかけ、伝えていくことで、いかに世界のすべての子どもたちに、ほんとうのいのちの道の手本をみせるかを知っている・・・

ほんとうのホピが、地球で生きるための聖なる知識を絶やさないでいる理由は、地球が、ひとりの生きて成長しつつある人であること・・・そしてそのうえにあるいっさいのものが、彼女の子どもたちであることを・・・ほんとうのホピが知っているからだ・・・

ほんとうのホピは、聞く耳をもち・・・見る目をもち・・・そうしたことを理解するハートをもつ世界のすべてのひとびとに・・・正しいいのちの道を示してみせるそのやり方を知っている・・・

ほんとうのホピは、真の地球の子供たち全員の頭とスピリットの勢いをひとつにまとめあわせるにたる力を、いかにすれば呼び覚ませるか・・・いかにすればその人たちを偉大なる精霊の良き力とつなぎあわせることができるか・・・その結果この世界の苦しめるすべての場所において、苦痛と迫害に終止符を打つことができるかを知っている・・・

ほんとうのホピは、ここに、ホピの力こそが、世界に変化をもたらす原動力であることを、宣言するものである。

---------------2

われわれは、すべてのものが生きており、われわれの声を聞き、われわれを理解していると信じる。

ホピは不毛の大地に暮らしてはいるが、われわれは、われわれが「マーサウ」と呼ぶスピリットによってこの地に導かれたことを信じる。われわれの役割は、ある種の知識を、全人類のために絶やさないようにすることであり、この知識は、すべての(先住民の)国々を理解し存続させ続けるために必要不可欠なものである。

1 起草者のトーマス・バニヤッカ氏は1999年2月6日にホピの土地でなくなった。
2 この破線以下の2小節は最終稿には残されていないが、全体の理解の便宜を考えて残した。 

▼英語のオリジナルは続きにあります。

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Tuesday, January 08, 2008

ホピ族が世に問う数千年の生き残りの知恵と知識と教え

Techqua Ikachi

70年代にさまざまな妨害を受けながらも刊行され続けたホピの国の伝統派の人たちの広報である「TECHQUa IKaCHI(テクァ・イカチ)大地と生命 伝統的な視点」のすべて、全44号分が「ホピの道」というサイトを作られている永峰秀司氏によって「テックヮ・イカチ 大地と生命 伝統に生きる人々が見たもの——ホピ族が世に問う数千年の生き残りの知恵と知識と教え」として日本語に飜訳され、英語版の「TECHQUa IKaCHI」とともにすべてがきわめて謙虚な形で公開された。

長く日本語化が待たれていたものであり、おそらくきわめて正しい時と場所で公開されたのだと思う。伝統派のホピの人たちの精神世界に触れたものにはすでにわかっていることなのかもしれないが、あらためて言わせてもらうならば、今のバランスを失ってしまった日本列島に暮らす、母なる地球の触り方を忘れてしまった人たちにこそ、ここに克明に書きとめられているホピの伝統派の教えと視点が絶対的に必要であるからだ。

テックヮ・イカチ 大地と生命 伝統に生きる人々が見たもの——ホピ族が世に問う数千年の生き残りの知恵と知識と教え」が、静かにインターネットの網の目をどこまでも辿って、多くの心ある人たちのハートに届くことを祈るものである。いつかこれら44の教えについての勉強会でも開きたいな。全44号のタイトルは以下のとおり。

 第01号…テックヮ・イカチとは
 第02号…なぜ伝統派の村は文明の利器を拒むのか
 第03号…収穫のこと
 第04号…最も神聖な季節
 第05号…パムヤとポワムヤ(浄化の月)
 第06号…春のセレモニー(儀式)
 第07号…春と夏にすること
 第08号…私たちが何者であるのか、誰に分かるというのか?
 第09号…収穫の季節(あるホピの詩)
 第10号…ジェームズ・ポンギャヨウマの証言
 第11号…ホピとは何?
 第12号…母なる地球を売るということ
 第13号…バランスを保つためにできること
 第14号…前の世界、今この時、そして未来への決意
 第15号…誰が正しくて、誰が間違っているか
 第16号…先祖たち、父たちのこと
 第17号…昔はどうだったのか
 第18号…ホピ伝統派の村がオランダ法廷に申し立て
 第19号…過去を見つめる
 第20号…時は過ぎ往く
 第21号…古い問題が、新たな問題に
 第22号…ホピの地での感謝祭
 第23号…季節ごとのお祝い
 第24号…再生と気候の変化
 第25号…ホピ、国連へ(ホピ、平和への祈り)
 第26号…ポワムヤ、浄化の月
 第27号…ホピの知恵
 第28号…悲しみと希望
 第29号…スピリチュアルに考える
 第30号…感謝の言葉
 第31号…収穫と国連への使節
 第32号…衰退する農業
 第33号…「ホピ国民」と「ホピ部族」の定義
 第34号…ホピ、国連を訪れる
 第35号…私たちの子供じみた行動と姿勢
 第36号…桜の木の物語
 第37号…予言の岩、生命の行方
 第38号…古い文化から新しいものへ
 第39号…全ての大地に通じるホピの聖なる石の銘板 
 第40号…嬉しい、そして悲しい出来事
 第41号…伝統派ホピとホピ族会議の存在の、根幹の違い
 第42号…ホテヴィラ村委員会の提案
 第43号…長老は議長に語った
 第44号…普遍の法則

arrow2 日本語化されたテックヮ・イカチのホームページ

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Thursday, January 03, 2008

ホビ伝統派最後の長老はなぜ秘密とされてきた聖なる教えを公開しはじめたのだろうか?

Grandfather Martin holding a *replica* of one of the Sacred Stone TabletsThe Dream Masters(TDM)」というサイトがある。一見すると、NewAge 的な雰囲気に満ちあふれたサイトであるが、そのなかでひときわ異彩を放っているのが、ホピの伝統派のおそらくは最後の長老で、グランドファザーであって、火一族の聖なる石版の守護者であるマーチン・ガシュウェスウマ(Martin Gashweseoma)氏のページである。余談だがグランドファーザーのマーチン・ガシュウェスウマは911の起こる5年前にこのような事件が起きることを予言していたとされる人物だ。

で、今回紹介するページは、北アリゾナのサードメサでつましく簡素な生活を送っている、1922年12月7日生まれで先月に85歳になったそのマーチン氏自らの手で送られてくる英語の原稿をそのまま〔なにも手を加えることなく〕毎月一度掲載する目的でつい先ごろ設置されたもので、TDM はインターネット上にその場を提供しているに過ぎないという但し書きがある。

したがってサイトは常に工事中の状態であり、そこに展開されるグランドファザーからのメッセージはホピに残されたいくつもの予言の解釈から解読、石版に描かれているメッセージ、実物ではないがその「石版そのものの複製」の写真(上写真)や図版、浄化の時代を生き抜くための教えと多岐にわたり、その量も驚ほど膨大なものになっている。

ここから読み解けるものは実にさまざまにあるのだが、ひとつはっきりしていることは、ホピの伝統派の世界で「ただならないなにか」が起こっているということであるだろう。いや、ただならないことが起きているのはホピのなかでだけではなく、われわれの暮らす世界でただならないことが、偉大なるサイクルの終わりが近づいているのかもしれない。おそらく、こうした古くから伝統を守る人たちのなかで伝え守られてきた神聖な予言に耳を貸す人たちの数が、ホピの部族のなかにおいてすら激減してしまったことが考えられる。(ホピで起こることは世界で起こるのだ)

インターネットの上にこうしてグランドファーザーがあえて自分の場所を確保して、そこに一族に残されてきた「神聖な知識」を公開することなど、かつては絶対になかったことなのである。グランドファーザー・マーチン・ガシュウェスウマは、その教えに耳を傾ける伝統派のホピの人たちが「ほんとうのホピ」と呼んでいた人たちのために、彼の頭のなかを公開しはじめたと見るべきだろう。

すべての人がこれを読む資格があるのかどうかぼくにはわからないが、こういう場所がインターネットの上にあることだけは「あなた」に伝えておかなくてはならないと感じた。おそらく、これだけの短い情報だけでも、心ある人はそのページの重要性に気がつくにちがいない。こうした情報を心から求めている人は、敬意を払いつつときどき訪ねてその中身を少しずつ読み進まれると良いと思う。

きわめて重要なことが公開されているのだが、しかしその重要性にすべての人が気づくとは限らない。

註:「Martin Gashweseoma」の読み方としては「マーチン・ゲスリスウマ」と書かれるときもあるが、ここでは「マーチン・ガシュウェスウマ」とした。「グランドファーザー・マーチン」だけでもいいと思うのだが。

arrow2 The Dream Masters - Grandfather Martin Gashweseoma

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Thursday, December 13, 2007

これがホピの生きる道

hopi_way_fool

知らない者  しかも

自分が知らないということも知らない者は
愚か者だ

愚かな人間は避けよ

hopi_way_child

知らない者  それでいて

自分が知らないということを知る者は
子どもだ

子どもには教えよ

hopi_way_sleep

知る者  それでいて

自分が知ってるということを知らない者は
寝ているのだ

寝てる人間は起こせ

hopi_way_wise

知る者  しかも

自分が知ってるということを知る者は
賢い

賢者には従え

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Wednesday, December 12, 2007

ホピの人たちは数千年間このようにして毎年新しい1年のサイクルの巡りを迎えてきた

soyalkachinaホピの村ではソーヤル(ソーヤラングゥ)の大祭の季節になりました。たしか冬至の日をはさんで前後8日間、あわせて16日間も続く大きな大祭です。来たるべき年にむけて頭とこころとからだをチューニングするための儀式が続くのです。

ホピの例祭のほとんどが9日間続けられるものですから、16日も続くこのソーヤルは1年のなかでも特別な、そして重要な祭礼であることがわかります。ホピの人たちがおこなうこの儀式は、他の儀式同様、祈りや贈り物によって、そしてソーヤルカチーナと言われる特別なカチーナ(図)の踊りによって目的をかなえるためのものですが、ソーヤルは特に太陽を呼び戻し、夏の家に向かう道にのせるためのものであり、来たるべき新しい成長の季節をもたらすために、すべてのいのちに力を与えることを眼目として、太陽が冬の家にはいる冬至の日にピークを迎えることになります。

ホピの年寄りたちはよく「ソーヤルは他を敬う心を子どもたちに教えるのにふさわしいとき」と言っていました。「子どものときにその心をしっかりと学べば、その子の生涯を通して他を敬う心は生き続ける」と。

子どもたちはソーヤルの期間を通して大声を出したり走りまわったりすることを厳しく禁じられます。なぜかというと、そうした行為は自己中心的なものだからです。その行為は一族の人たちの儀式のじゃまになるばかりでなく、その場に招来される神々のじゃまにもなるのです。

冬至の日にむけてのソーヤルというのは、新しい1年を迎えるために頭とこころとからだを浄化し、内的な平和を得るためのワークというふうに理解することもできます。ホピの人たちがソーヤルの儀式のなかで長い間おこなってきたことを細かく分析してみると、地球に生きる人が冬至の日に向けてするべきことがなんとなく見えてきますので、少し整理してみました。

新しい年を迎えるためになにをして過ごすか

◎自分以外の人のことを話すときには健全な言葉を使う。心を高く保ち、他人を傷つけない。

◎自分の願いに耳を貸してくださるようにスピリットたちに求め、全世界に慈しみの雨を降らしてくれることを請い願う。

◎心を乱すようなけたたましい言動を慎む。

◎子どもたちに他の人を敬うことを教え、なぜそれをしなくてはならないかを話して聞かせる。

◎地球をひとりの母なる女性として観じる。彼女は体を持つスピリットであり、人間のように感じているし、考えている存在である。

◎この平和と新しいいのちのための16日間は、自分と共にある母なる地球にどんなに小さなものであろうと穴を穿たない。

◎過去・現在・未来について自分の近くにいる人と話をする。世界でなにが起きているのかを語りあい、世界がどこに向かっているのかを語りあう。家族の絆を強くする機会はこのときをおいて他にない。地球に触れて生きるとはどういうことか、それがなぜ不可能なことになりつつあるのかを、どうすればそれを修正できるのかについて語りあう。

◎偉大なる精霊が示された法についてひとりで、親しいものたちとよく考える。自分たちが法について教わったこと、なにをすべきか、なにをしてはいけないか、教えからどのくらい遠ざかってしまっているのかを話しあい、頭とこころをリフレッシュさせる。または最初の法がどういうものだったかを確認する作業を行う。

◎この一年の自分の振る舞いを検証し、そして人類総体としての行いを検証していく作業。

◎この一年間の自分を正直に見つめなおし、いたらなかったもののうちどの部分を改めることができたかを確認する。

◎来たるべき年の計画を立てる。あらかじめわかっていることと、予知できないことにたいする心の準備。伝えられている予言をあらためて確認する作業。ホテビラの村で起こっていることが世界で起こることであるのだから、ホテビラでなにが起きているのか、そして世界でなにが起きているのを注視する。偉大な浄化の時のために、なにをすべきかを、たびたび考えるのは賢明なことである。

◎この世界を創られた存在、母なる地球、父なる太陽、そしてさまざまに力を与えてくれるスピリットたち、ここで、そして宇宙で、あらゆる動きを操っておられるものに思いを馳せ、偉大なる精霊の計画にのっとって自らの計画を立てること。自分の進むべき道をしっかりと見極めて、適切にそのための準備を整えること。


brightstar輝く星--ホピ・インディアンの少年の物語』ジョアン・ピアース著 北山耕平ほん訳 地湧社刊。1832年に起こったスペインの軍隊によるホピの子どもたちの拉致事件という実話を小説にしたもので、ひとりのホピの少年がどのように成長していくかを、その年のソーヤルを背景として描くことで教えてくれる小説。「真実は輝く星」というのが原題。著者は女性でホピおよびアメリカのサウスウエスト文化の研究家。いのちを大切にするホピの人たちの考え方やものの見方を身につけるのに適した本。お正月休みにぜひ読んでみてください。左のカバーをクリックするとアマゾンに飛びます。

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Saturday, July 07, 2007

母なる地球に祈りを

昨夜は早く寝てしまったので、このメッセージに気がついたのは今朝のことだ。南房総に出かける直前だった。メールをチェックしている中から見つけた。

ホピのグランドフアーザー・マーチンが、7月7日の朝にホピとホピのエルダーたちのためにちょっとした祈りをあげることを求めている。この祈りは、母なる地球への感謝という形をとってもよいと言うことだ。

このメッセージを受けとめて感じることがあるならば、自分の心の命ずるままに動いてほしいと思う。

ありがとう

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Thursday, June 21, 2007

地球はわれらの母親

ホピ一族に伝わる歌 (アリゾナ北部ホビの国) 北山耕平試訳

[明日は夏至! 聖なる地球の日。これよりWPPD2007のために富士山に向かう前に、今日のためにホピの人たちの歌をひとつ。以前からこういう機会にでも読んでもらおうと思っていたものです。英語バージョンも続きにつけておきます。]

地球はわれらの母親

地球はわれらの母親、なんとしてもいたわらねばならぬ
地球はわれらの母親、なんとしてもいたわらねばならぬ

ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン
ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン

聖なる大地のそのうえを ひとあしひとあし われらは歩く
聖なる大地のそのうえを ひとあしひとあし われらは歩く

ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン
ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン

大空はわれらの父親、なんとしてもいたわらねばならぬ
大空はわれらの父親、なんとしてもいたわらねばならぬ

ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン
ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン

川の流れはわれらの姉さま、なんとしてもいたわらねばならぬ
川の流れはわれらの姉さま、なんとしてもいたわらねばならぬ

ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン
ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン

木という木はわれらの兄弟、なんとしてもいたわらねばならぬ
木という木はわれらの兄弟、なんとしてもいたわらねばならぬ

ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン
ヘイ ヤナ、ホ ヤナ、ヘイ ヤン ヤン


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