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Friday, April 01, 2011

デニス・バンクス、日本への祈り 石川史江訳

デニス・バンクス、日本への祈り 石川史江訳
〜福島原子力発電所の危機的状況の中で〜

アメリカ合衆国は現在の気違いじみた原子力産業の即時操業停止を、深刻に考えなければならない。原子力が我々の手に負えないものである事を認識すべきだ。アメリカ合衆国は、現在カリフォルニア、ニューヨーク、ペンシルベニア、アメリカ南西部ロス・アラモスなどにある原子力発電所及び関連施設を、即刻調査し閉鎖する必要がある。1978年のロンゲストウォーク以来、我々は様々な所を訪れて、原子力の悪をアメリカ世論に訴え続けて来た。デザート・タートル・ロック、グランド・キャニオンなど。グランド・キャニオンでは現在、ウラニウム採掘による地下水への放射能流出が問題になっている。40年前我々は、アメリカ最大のウラニウム採掘場、ニューメキシコ州グランツにある ジャック・パイル鉱山で、採掘に反対して大きな抗議行動を行なった。そして45年、50年経た現在、警告して来た事が起こってしまった。日本の福島原子力発電所の危機的状況だ。我々は危険を予測する科学者のつもりはないが、ともかくも現在それが起こっている。アメリカはじめ世界中の国の政府、首脳が、母なる地球を管理するのは不可能な事だと認識するのは、一体いつになるのか。母なる地球からウラニウムのような鉱物を採掘して、我々の理解を超える産業を発展させようなど、無理な事なのだ。未来はある。しかしもちろん、今までとは全く違った新しい視点で、我々の暮らしを創り出さなければならない。どのように母なる地球を培い、どう培われていくか。それが始まったとしても、真の実現のためにはかなりの時間がかかるだろう。現在のアメリカ社会は、「不動産」と「お金」でがんじがらめになっているからだ。我々の地球を母なる地球として認識しよう。母なる地球は、我々に食べ物を与えてくれる。新しい次世代にとって、食べ物の自給自足は、とても大切な課題となる。巨大な企業に食料供給の管理を任せるのは、とても危険だ。巨大な食料産業は、種の管理を進めている。我々が現在反対している問題に、遺伝子組み換えのワイルド・ライスがある。ミネソタ大学では、ワイルド・ライスのDNAを取り出そうと試みている。本物のトウモロコシのためにも闘っている。工場で技術者によって作られたトウモロコシは、食料とはなるが種にはならない。植物を育てるためには、毎年別に種を買わなければならない。自然に生息するワイルド・ライスとは少し異なる。未来を担う技術者も、そして新しい時代を生きるインディアンも、何が人類にとって正当な事か、何が七世代後の子供達にとって大切な事かを考えなければならない。今日、明日の事だけでなく、我々は常に150年先を見越して、今を決定しなければならない。多くの人がその様になれば、それ自体が希望となり、素晴らしい未来が開けるだろう。
映像 http://www.youtube.com/watch?v=1_0y9N00pnw

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