今年ホピのスネーク・ダンスの儀式に非アメリカ・インディアンの見学者の立ち入りが禁止された
ホピの踊りの儀式のひとつにスネーク・ダンスというものがある。踊りと言うよりは蛇と一緒に執りおこなわれる踊りをともなった雨を呼ぶための儀式で、手順が複雑であってだいたい丸一日たっぷりかかる。普通夏の後半に行われる。
このダンスも例外ではないのだが、これまで基本的にホピはどんなものであれルールを守る人たちにはすべての踊りを公開してきた。ルールは、伝統を敬い、すべての動画撮影、写真撮影、スケッチ、録音は禁止というものだった。ビールなんかを引っかけてよい気分で出かけて、つい興味深いから手持ちの携帯で撮影したりしては絶対にならないと言うことなのだ。そして伝統的なスネークダンスは、ふたつのホピの村であるミションゴヴィ(Mishongnovi)とシュンゴパヴィ(Shungopavi)で、毎年交互に行われてきた。今年スネークダンスを行ったのはミションゴヴィ村だったが、しかし今年スネーク・ダンスにおいては非アメリカ・インディアンの立ち入りが禁止されていた。日本人はどちらにはいっていたのだろう?
ミションゴヴィ村の儀式の運営に携わるロバート・マヘケワJr氏によれば、不法に写真撮影を試みたり、伝統に敬意を払わないおこないが、週末の儀式の場で横行するようになったことが直接の原因だという。
マヘケワ氏は違法な行為があれば、いかなるカメラも、携帯電話も、その他の録音機材も、すべて没収されるという。また食べ物を売ったり、アルコールを飲んで儀式の場にいることも禁止されている。
古いニュースなのだが、ずつと気になっていたので、紹介した。ホピに行きたいという人たちも多いだろうから。
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