先住民の権利のつぎは、母なる地球の権利を保護しこれを認める宣言を闘い取る必要性
日本の民主党の鳩山総理大臣が国際社会に向かって受け狙いの演説をしたおなじ国連気候変動サミットで、ボリビアの先住民出身であるエボ・モラレス大統領も演説した。モラレス大統領は、西欧先進諸国を喜ばせるような発言はいっさいしなかった。かわりに彼は、環境にたいする責任のことを中心に話し、母なる地球は神聖であり、資本主義システムによって企業がそれを私しするべきではないと訴えた。「資本主義者的生活様式を変えなくてはならない」と彼がいう理由は、資本主義は、自分たち以外のいのちあるもののことや環境のことなどを考慮することなく、限りなく大きな利益を手に入れることだけを好んでいるからなのだ。後の記者会見において、気候変動問題の根っこにあるものを、資本主義者の生活様式だと宣言し、これまでの環境汚染に手を染めてきた人たちに正義の裁きを加えるべきだと彼は提案した。
彼は記者会見でさらにこうも言っていた。20世紀が世界人権宣言の確立を見たように、そしてつい先日は先住民の権利宣言をうちたてたように、これからは母なる地球の権利を保護しこれを認める宣言を闘い取らなくてはならない。人間がクリーンな存在になるためには、「世界のあらゆる国々」が、コミュニティーを基本にした社会主義を確立する一方で、われわれはこの惑星を汚れのないように保ち、すべてのいのちの間にある調和をとる権利を守らなくてはならないと。
先進国の偉い人たちが数字のことや地球の終わり方で一喜一憂しているのよりも、エボ・モラレスのような人の話していることがずっとまともに聞こえるのは、ぼくだけなのだろうか?
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