九州ビッグアイランドでぼくに何が起こったか?
九州から昨日帰還した。福岡の講演会には130名ほどがきてくれて充実した時間を持てた。前日は雨だったものの当日の午後には雨もあがり、お話会をする許可を土地の精霊に求めに警固神社に出向いたときにはきれいに晴れ渡っていた。全体が木々で覆われるように設計されたビルの1階にある円形劇場というセットと金曜日の夜というセッティングのおかげか、福岡という都市のなかであったにもかかわらず不思議に魔術的な夜を過ごせた。関係者のみなさん、サポートとして参加してくださったみなさん、ご来場いただいたみなさんに、深くお礼申しあげる。翌日、朝から晴れ。雲が流れていたが、次第にその雲も消えかかっていくことが予想された。大宰府にある博物館を見学に行く予定を取りやめて、天からの声にしたがつて、動物性タンパク質をまったく使わない優れて健康的なマナバーガー特製のランチセットをあつらえ、トヨタのプリウスに乗り込み、30代、40代の友だちら4人で阿蘇山の中に入り込むことになった。目的地は、押戸石。大分県南小国町の近くにあるとある丘の頂で、そこは阿蘇の外輪山の内側にある巨大なバレーのほぼまん中。4人のうちのぼくも含む3人はその場所を知らず、30代の1人も数年前に友だちに連れて行かれただけで記憶はあやふやだったが、不思議な山道を上り下りしつつ、四時間ほどかかって、午後2時頃にはなんとかその近くにたどりついた。そこはバレーを一望するポイントで、遠く前方には巨大な壁のように連山がどこまでもうねうねと連なり、まるでカリフォルニアのデスバレーの入口を思い出させてくれた。おそらく2月という冬だったために、青々とした緑に包まれるのとは異なる印象を与えていたのかもしれない。夏至の日に訪れるとまた異なる世界になっているのだろう。さらにそこから一時間ほど谷に降りていくと、その巨大なバレーのほぼまんなか、周辺をあたかも神々のゴルフコースのような景観がどこまでも取り囲んでいる。そのなかのひとつの山を登り、道の舗装が消えて、さらに15分ほどの所に、駐車場らしきスペースがあった。野焼きをされた山肌を歩いて15分ほど斜面を昇ると、感嘆すべき巨石群の存在するところにでる。どこからも遠いところにあるような印象を受ける山の頂で、太陽が西の連山に傾くまでぼくたちは数時間時間を止め、すべての雲を消し去って過ごした。風の音がときおりするぐらいで、ほぼ無音の世界だった。自分の内側をのぞきこみ、山々や大地に語りかける経験をするには、まさしくふさわしいヴィジョンが訪れる場所だった。正しい時と正しい場所で起こるべきことのすべてが起こったといっていい。いきなり九州という大きな島の官能的かつ妖艶な女神と出会ってしまったような気がした。数時間をそこで過ごし、まったく生まれかわったようになって、ぼくたちはまた四時間ほどひたすらプリウスで空間移動し、黒川温泉などいくつもの秘湯を脇目で見つつ、途中夜で人けのない梅の季節の大宰府にお詣りをすませて、九州自動車道でネオンまぶしい福岡市に帰り着き、みんなで川端うどんをすすってから握手をして別れ、ぼくはホテルのベッドにもぐりこんで、いくつも不思議な夢を見た。翌朝、目を覚ますと、空は曇り、やがて雨が降りはじめた。その雨が阿蘇の女神によってもたらされた祝福の雨であることを知っていたのは、おそらくぼくたち4人だけだったかもしれないが、この間に起こったことは、講演会に関係してくれたすべてのみなさんのおかげだったのだろう。何事もなかったかのように普通の一日がはじまり、ぼくはスカイマークのボーイングジェットに乗って空から東京羽田空港に帰り着いた。そして九州の大地がぼくのなかのなにかを変えたことを今ぼくは知っている。なぜならあの祝福の雨が追いかけてきたから。^^;
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Comments
九州でのご講演有難う御座いました。
とても有意義で少し不思議な感じのする空間。
あっという間の時間でしたが、
なんとなく深く長くも感じる
やはり不思議な時空でした。
明確なビジョンやヒント。それに答え。
本当に有難う御座いました。
もっとお話聞きたかったです。
「ローリングサンダー」「砂漠」「コヨーテ」
「差別」「日本人」
やはり時間がいくらあっても足りませんね。
いつかまた北山様のお話を聞けるよう
切に望みます。お願い致します。
感想はたくさんあるのですが
一言で表すなら「感謝」という言葉になります。
有難う御座いました。
PS
太宰府天満宮に来られたのですね。
主人(菅原道真)を追って京都から一夜で
飛んできたという「飛梅」見られました?
もう老木ですが天満宮の沢山の梅のなかでも
毎年一番に梅を開花させ
いち早く春の訪れ知らせてくれてます。
Posted by: 眞司 | Monday, February 23, 2009 11:30 AM