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Wednesday, December 31, 2008

Happy birthday, Lakotah!

lakotahラッセル・ミーンズと彼の仲間がラコータ共和国を「建国」して1年が過ぎた。最も新しいインディアンの国はなかなかうまくやっているのではなかろうか?

これまでのところラッセル・ミーンズはアメリカの法律を破ったかどで逮捕も投獄もされてはいない。それどころかあいかわらず自分の信じるラコタの信仰について声高にブログで挑発的な宣言をくりだし続けている。この間、オグララ・スー部族の首長選挙に立候補したけれど、惜しくも当選を逃した。でもそれなりの支持者がいることがよくわかって、いっそう声が大きくはなった。

しかし、一方で彼はまだ何事もなしえてはいないという声も聞こえてくる。あれは選挙のための打ち上げ花火だったのではないかというのだ。そもそもタテマエとはいえミーンズはラコータ共和国の指導者ではないのか、それがなぜオグララ・スー・一族のプレジデント(首長)になりたがるのかという疑問も残された。まあそれもミーンズにとってはオグララ・ラコタという部族がラコータなのだと言うことだったのかも知れない。

とりあえず1年たったが、メディアももはやあまり取りあげなくなり、すでに人々はラコータ共和国のことなど忘れたかのようではある。でも少なくとも Native Heart とその読者たちぐらいはラコータ共和国の行方を気にかけている証として、ぼくはここファー・イーストの地からラコータ共和国に声を送りたい。

Happy birthday, Lakotah!

Russell Means Freedom

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汝口にするもののことを知れ

Native Cookingなぜ煙草をまったく吸わない人も肺がんにかかるのかについて、興味深い研究成果の発表が、アメリカで1月に公表される「呼吸器系の救命救急医療についての月報(American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine)」にソウル国立大学の研究者によって発表される。無機リン酸塩(リン酸塩 [Na])という化学添加物を含む加工食品を結果として大量に摂取すること、つまり無機リン酸塩を多く食品添加物として含む食事、ハムなどの食肉製品やチーズや飲料やパンといった添加物いっぱいの加工食品が肺がんの生長に拍車をかけている可能性があるという研究発表で、それはつまり肺がんにかかっている人の治療にとっては、また肺がんにかかりたくない人も、そうした食品添加物(化学添加物)を食事から遠ざけることが重要であると言うことです。

まずは自分の食べているもののことをよく知ること。調理に手間のかかるものを食べるようにしよう。そうすれば添加物の入っていない食事が可能になるから。もし危ないと思われるもの食べるのならそれがどういうものかを知って食べること。知らずに食べるのが最も危険。「なにかわからないものを食べ物や飲み物に混入されてそれをそうと知らずに摂取するのは生体に与えるダメージも大きい」と、わたしはかつてメディスンマンに教えられたことがある。これはドラッグも食べ物も同じ。あらかじめ覚悟をしていれば、意識の力で完全にとまでは言えないけれど反応を支配出来ることもないわけではない。


Source:

High Dietary Inorganic Phosphate Increases Lung Tumorigenesis and Alters Akt Signaling

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Monday, December 29, 2008

傷ついた膝の傷ついた心



Wounded Knee

新年を目前にした毎年12月29日はネイティブ・アメリカンの信仰、とくに「ゴースト・ダンス」と呼ばれる「地球のよみがえりを希求する信念体系」を学び続けるものには忘れられない日である。1890年のその日、傷ついた膝と名づけられたなだらかな丘の続く野営地で、最後の希望としてのゴーストダンスを信じていたラコタの人たち、女性も年寄りも子どもたちもふくむ150人(正確な数はいまだにわかっていない)ほどが、500名のアメリカ軍兵士によって虐殺される事変が起きた。自分たちの国(大地)を守るものと奪うものの最後の武力衝突とされるものだ。それは未来永劫にわたってアメリカの歴史の汚点であり、人々の心が決定的に傷つけられた事件である。アメリカの心はあの日以来今なお傷ついたままだ。このサイトで毎年この日に紹介してきた上記の動画は、虐殺にいたるまでの過程を追ったドキュメンタリーである。

現在、まさにここ数日、中東のガザで起こっていることも同じように心を永遠に傷つけるものだ。昔カール・グスタフ・ユングという偉大な心理学者が「心と大地」という論文に、オーストラリアのアボリジニの発言としてこう書き記していた。「よその土地を奪うことはできないものだ。というのはよその土地にはよその祖先のスピリットが住んでいるからだ。だから、あたらしくうまれるものは、よその祖先の姿をしてあらわれるだろう」この言葉は真実以外のなにものでもなく、征服国家アメリカはなぜネイティブ・アメリカンが今日も、そしてこれからもずっと生き残り続けているかを知るべきだし、同じように征服国家イスラエルは自分たちが絶対にアラブの土地を奪うことができないことを知るべきではないだろうか。

あわせて読んでいただきたい過去記事:

その年は凍てつくような寒い冬だったという

参考記事:

ガザで「今」起きていること。

In pictures: Gaza Massacre(写真検証・ガザ大虐殺)

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Thursday, December 25, 2008

試訳「ハッピー・クリスマス(戦争は終わる)」

試訳「ハッピー・クリスマス(戦争は終わる)
ジョン・レノンとヨーコ・オノ 作

というわけで今日はクリスマス
どういう1年でしたか
まもなく年がかわります
新しい1年のはじまりです
というわけで今日はクリスマス
愉快に過ごしているでしょうか
近い人も 愛しい人も
お年寄りも 若いのも

心からメリー・クリスマス
そして新年おめでとう
新しい年が恐れのなにもない
よい年で ありますように

というわけで今日はクリスマス
弱い人にも 強い人にも
お金持ちにも 貧乏な人にも
不正のはびこるこの世界
というわけで今日はクリスマス
黒い人も 白い人も
黄色い人も 赤い人も
争いごとはすべて止めましょう

心からメリー・クリスマス
そして新年おめでとう
新しい年が恐れのなにもない
よい年で ありますように

戦争は 終わる
あなたが 望むなら
戦争は終わる
たったいま!





From Happy Xmas (War Is Over)
By John Lennon & Yoko Ono

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Tuesday, December 23, 2008

北の平原でサンタを乗せたソリが襲撃されたという風のうわさ

santa_claus_hunt

クリスマスが中止になったというニュースをどこかで数日前に読んだ記憶がかすかにあるのだが、原因はこれかな? 下のコメントには「どうやらわしらのチーフは、赤い服を着た頭のおかしな人間を見つけて謝罪すべきと考えているらしいが、個人的な意見を言わせてもらえば、これほどたくさんのトナカイを追い詰めて一度に仕留めたことなどいまだかつてなかったことだ!」とある。どこか北の平原で、サンタの乗った九頭だてのトナカイの橇が襲われて、サンタは命からがら逃げおおせたものの、どうやら九頭のトナカイたちの毛皮が剥がれて、みんな食べられてしまったようなのだ。

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Saturday, December 20, 2008

次の満月の前日に武家の都・鎌倉で開催される新春大放談会のお知らせ

Last Modified Monday, December 22, 2008

middles at Kamakura

この間ブログをほったらかして年を越すための仕事とお話に精を出していた。文章で表現するのも捨て難いけれど、時間を忘れてお話に没入するのもなかなかの体験である。やはり冬はお話のシーズンと言うことで、先日の満月の翌日の晩も武蔵国(埼玉県)越生(おごせ)の山際の集会場で、ローソクの明かりと薪ストーブのなかで薪のはじける音と、ストーブにのせた大鍋のなかで湯が煮えたぎる音を背景にして、深夜までお話をしてきた。お集まりいただいたみんなのおかげで貴重な体験をさしてもらえた。秋の終わりに東京の阿佐ケ谷でおこなわれた「ホピとはいかなる人たちか」の集いの際に約束した続きのようなもので、好奇心の塊のような、そして純粋なハートの人たちとあっという間の数時間を過ごした。ようやく年を越すための仕事にも先が見えはじめた。冬至は2日後に迫っている。ホピの国ではソーヤルの例大祭もはじまっていることだろう。われわれはどういう年を迎えようとしているのだろうか?

というわけで、とりあえず不精をして年が改まってしまわないうちに年明け早々の、冬が極まる満月の前日の放談会のお知らせをしておかなくてはならない。源氏の都であった鎌倉の長谷にある先住民族のクラフトショップ Middles が企画した「自分の足元を知ることからはじめよう!」というダウン・トゥ・アースなイベントだ。「食」で人と世界を変えることを使命とするフードクリエイターのアナン・メタさんの鎌倉は極楽寺にある広い邸宅で、アナンさんの手による「話しを聴く準備のできる食事」をいただいて、神戸からランド・アンド・ライフの辰巳玲子さんを迎え、詩人でカムイユカラの朗詠者でもあり港敦子さんをゲストに「人と大地とのかかわりとは何なんだろう?」「土地に根ざして暮らすってどういうこと?」「僕らはどこから来てどこにいくんだろう?」「生命をわかちあうってどういうこと?」「なぜ日本人をやっているわれわれがホピの人たちのことをいつも考えていなくてはならないのか?」「この生きるに厳しい時をなにを頼りに生き延びるのか?」を盛大に、そして忌憚(きたん)なく語りあおうというものだ(定員は40名)。地球に生きるひとりの人間としてのネイティブとしての生き方に関心のある人たちの参加を心待ちにしている。

放談会の詳細と予約については:
Middles通信「新春!自分の足元を知ることからはじめよう!」

*追記(12月22日)鎌倉の Middles における新春放談会のインターネットによる予約は定員に達しました。今後はキャンセル待ちになるそうです。ありがとうございました。


あわせて読んでほしい記事

Native Heart: ホピの人たちは数千年間このようにして毎年新しい1年のサイクルの巡りを迎えてきた

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Friday, December 12, 2008

Tonight is the Biggest Full Moon Night

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昨日は信州に行っていた。夕方、新幹線の上田駅で、浅間山から上る大きな月に見とれた。月はほとんど満月に近く、明るく、銀色に輝いていた。軽井沢の方から見たときには5合目のしたまで雪化粧をしていた浅間山は、上田の方から見るとまだ雪はすくない。その偉大な山の向こうから大きな月がのぼってくる光景は圧巻だった。そして今夜は十五夜。真夜中を過ぎた頃に満月になる。去年もこんな夜があったが、今夜の満月は特別。一年で最も大きく、最も明るく輝く満月だ。それは目の錯覚なんかじゃない。普通の満月よりも、今夜の満月が大きく見えるのは、軌道の関係で月が一年で最も、普段の満月よりも5万キロメートも、われわれの地球に近づくから。見かけにおいてそれは14%大きく、30%も明るいと計算した人もいるぐらいだ。そして月が最も大きく見える気がするのが月の出の直後。関東平野では今日は午後3時45分ごろに月は東からのぼり、一晩中天界を旅して、明日の朝7時12分ごろに西の空に沈む。とにかく今日は月の夜。あらゆるいのちが月の影響を受ける夜。冬至の日も近い。

*上の絵は南カリフォルニア、現在のロサンジェルス市のあるあたりの先住民であるトングヴァ一族のアーティストでコヨーテを主人公にした絵を多く描く L・フランク・マリケスの作品(L. Frank Manriquez)で、「傷ついた心をぶっとばせ」という1999年の作品。

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Tuesday, December 09, 2008

平和を想像すると 戦争は終わっている

john_lennon_alone

Photo by Allan Tannenbaum, 26 Nov 1980

IMAGINE PEACE のジョンとヨーコのニュースサイトに、1980年11月26日にアラン・タネンバウム(Allan Tannenbaum)という写真家が撮影した彼の最後の1枚(上の写真)が掲載されています。また「戦争は終わる あなたがのぞむなら」と大きく書かれたあのポスターや、それぞれのコンピュータの解像度に合わせた同じもののデスクトップ用のイラストレーションがダウンロードできます。今月から来月にかけてのホリデーシーズンには、いっぱいいろんなところで、仕事場で学校で車で、ほかのいろいろなところで、これを世界に公開してくださいとのことです。



追記 雑誌 Rolling Stone 本国版のサイトが、ジョンの死を追悼して1970年の彼のインタヴューを全文公開していました。英文ですが、興味のある方に。

The Rolling Stone Interview: John Lennon, Part I
The Rolling Stone Interview: John Lennon, Part II

さらに追記 Rolling Stone 誌の上記のインタヴューですが「イマジン・ピース」のサイトにふたつをひとつにまとめたものが掲載されました。全部をまとめて読むにはこちらが便利。

The Rolling Stone Interview: John Lennon

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地球の先住民たちよ、地球とともに生きる人たちよ、われわれはひとつ



We Are All One



Faces of Our People



Images of Our People

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Monday, December 08, 2008

PEACE ON EARTH

Full Moon Ye Bei Chai

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Sunday, December 07, 2008

むかしあるエルダーが戦士に与えた教え



むかしあるエルダーが戦士に与えた教え

ravenwarrior


立つときは馬のごとく

座すときはバッファローのごとく

歩くときは大鹿のごとく

食べるときは熊のごとく

歌うときは大烏(オオガラス)のごとく

太鼓を叩くときはキツツキかビーバーのごとく

野でなにかを集めるときはリスのごとく

道で人とあうときには大きな猫のごとく

友と挨拶をするときには時を得た鷲のごとく

敵と相対するときには雄牛のごとく

年長者につかまったときには野営地の犬のごとく


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Friday, December 05, 2008

2700年前のマリファナがゴビ砂漠の遺跡で発見された

cannabis-stash

news中国のゴビ砂漠のなかの古代の墓の遺跡から、2700年前のマリファナ(乾燥大麻)が1キロ近くも発見された。マリファナはまだバッズの青い部分まで残っていたという。ディスカバリーニュースが12月3日に伝えた。このニュースはアメリカなどでは「世界最古の大麻が押収された」「古代人もガンジャを好んだ!」としてけっこうな話題になっているが、時代に逆行する日本では報道されそうもないのでここに詳しく紹介しておく。

Yanghai TombsJournal of Experimental Botanyという実験植物学の専門誌によれば、これはおそらく残存する世界で一番古いマリファナではないかということだ。いくつかおこなわれた成分分析の結果、この2700年前のマリファナの束には、いわゆるマリファナの効く成分がちゃんと含まれていて、古代の大麻は着物や綱を作ったりするためだけのヘンプとして栽培されていたとする理論に疑問を投げかけている。2700年前にもマリファナはハイになるためにも栽培されていたことがこれではっきりしたということらしい。

論文執筆スタッフの代表であるイーサン・ルッソ[Ethan Russo]先生は、ディスカバリーの記者に「マリファナは現代に栽培されているものとほとんど変わらない」と語った。「化学分析からも、遺伝子の解析からも、このマリファナがマリファナの主要な成分であるTHCを含むことがわかります」先生はそう述べた後で、いまこれを試しても2000年以上もかけて分解がすすんでいるのでとても効くとは思えませんが、と付け加えた。

イーサン・ルッソ先生は中国植物科学研究学会に招請されて研究をしており、彼と彼のスタッフからなる国際チームがカンナビス(大麻の学術名)の分析をおこなった。古代のマリファナは新疆ウイグル自治区のトルファンの近くの古代の墓の遺跡(Yanghai Tombs)から出土したもので、発見時には、45歳ほどの青い眼をした白色人種の遺体の頭部近くに置かれていた革製の籠のなかにあった木製容器のなかにぎっしりとではないが軽くつめられていたものだという。

tomb inside「この遺体の人物は、きわめて価値があり、他にあまり類をみない遺品と共に埋葬されていました。」と先生。先生によれば、他に見つかった遺品には、化粧道具の入った袋、馬の轡(くつわ)、鍋、弓矢、竪琴などがあり、研究者はグシ族(Gushi)のシャーマンではなかったかと見ている。紀元1000年頃に絶滅したとされる中央アジアのトカラ語を話した人たちらしい。トカラ語はケルトの言葉とよく似ているという。

研究者は当初、発掘されたこの植物は遺体の臭いを消すための薬草コリアンダーと考えていたが、詳細な植物分析と遺伝子調査によってカンナビスであることが判明した。

葉と一緒に混ざり込んでいた種の様子などからこのマリフアナは栽培されていたものから直接穫られたもので、埋葬に際してよくマリファナのことがわかっていた誰かが雄のあまり効かない部分だけを取り除いた可能性がある。しかし、ルッソ先生の研究チームにはひとつ疑問があるらしい。それはその当時マリファナがどのように摂取されていたのかという点だという。なぜなら、マリファナを吸うための何らかの道具が遺跡から発見されていないのだ。

「おそらく」とルッソ先生は推測する。「これらは経口摂取だと思います。食べたものでしょうね。あるいは北のスキタイの人たちがずっと後になってそうしていたように、燻してその煙を吸っていたかもしれません」

この地域では、ヘンプ大麻をさまざまに有効利用する文化が7000年前から広まっていたことがはっきりしている。グシ族は着物は羊毛から作っていたが、ロープなどは大麻の茎から作る繊維を活用していた。研究グルーブには、しかし、そうしたマリフアナがスピリチュアルな目的や、薬用の目的で使用されていたかどうかまではわからないというのだが、ひとつはっきりしているのは、この青い眼をした男の人が、1キロ近い大量の大麻と共に埋葬されていたことである。ルッソ先生はこう語っている。

「他の遺品などの埋葬のされ方から判断すると、旅立ちに際して死後の世界で必要とされたために、伝統的にそれは墓のなかのその場所に置くべきものだったのでしょう」

「押収された」古代のマリファナは、現在、中国のトルファン博物館で管理されている。その遺跡にはまだ2000近くもの墓が未発掘のまま残されているので、ルッソ先生はさらなる発掘調査に期待しているという。

Source : Oldest Marijuana Stash Found(Discovery News)

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Wednesday, December 03, 2008

きのう地球の旅の一里塚にたどりついて書き記した詩

our tribe

われわれが次に顔をあわせるそのときまで

文・北山耕平  



「さよなら」をするのがにがてだ
その言葉は使おうとも
使いたいともおもわない
地球で生きる人に
さよならはないと信じるから

かつて師に「死」のことをたずねたとき
グランドファーザーはこう言われた
向こう側のスピリットたちの世界には
母なる地球を歩いた経験のあるものもいるが
そうしたスピリットたちばかりではなくて
いまだ誕生の奇跡を知らぬものも大勢いると

お前も
かつてそこにいたことがあると
その人は言葉を続けた
これは嘘などではないと
そしてあるとき、
お前にはどうしてもあちら側で
やってもらいたいことがあると
創造主に呼ばれて言われたのだと

創造主はお前をしばらくのあいだ
二本脚で母なる地球のうえを歩き
日々太陽を愛し讃えながら
生きていくものとして
ここにつかわした

おまえが祖先たちのもとを離れるとき
スピリットたちは泣くこともなく
誰ひとりとして「さよなら」を
言うものもなかった

そのかわりに彼らは微笑み
やさしく心をこめて言った
ではわれわれがつぎにまた
顔をあわせるそのときまでと

いつの日にか
地球でのわしの歩みも
終わるときがくる
そのときのためにわしは
お前さんに頼みがある
わしが向こう側の世界に旅立つとき
どうか涙など流さないでほしい
うなだれて脇に立ったまま
「さよなら」なんて言ってほしくはない

そのかわりに喜びと共に空を見あげ
心をこめて、繰り返してくれ
ではわれわれがつぎにまた
顔をあわせるそのときまで
われわれがつぎにまた
顔をあわせるそのときまで

*未完成につき転載はしないでください(北山耕平)

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Tuesday, December 02, 2008

自然のなかの白いヒトたち



Return of White

1994年に白いバッファローの女の赤ちゃんが誕生して「ミラクル」と名づけられた。それはラコタ一族に伝えられた予言の成就した瞬間だった。聖なる白いバッファローの帰還。まるでそのときを待っていたかのように以後立て続けに数多くの白いいのちたちがわれわれの前に姿をあらわすようになった。このヒトたちはいったい何なのだろうか? アルビノは目や鼻の先が赤いのが普通なのだから、このヒトたちはアルビノなのではない。創造主はいま、もう一度自分の庭の再創造をはじめたのか? というテーマでつくられた映像。大きな画面で見たいときは下のサイトへ。

arrowhead_small http://jp.youtube.com/watch?v=CrdDoSM9r2M

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インディアンはまぐわいの季節になると

森林地帯を3人組が歩いていた。ふたりはインディアンで、もうひとりがテネシーの田舎者だった。

あるとき突然、インディアンのひとりが、小さな山の中腹にできた洞穴を見つけ、穴の前まで一気に駈けのぼり、そこで穴に向かって大声を張りあげた。

「ウウウーッ! ウウウーッ! ウウウーッ!」

男は3回そうやって叫ぶと、暗い洞窟の穴にじっと耳を傾けた。やがて洞窟の闇の中から

「ウウウーッ! ウウウーッ! ウウウーッ!」

と声が聞こえたではないか。インディアンのその男はそれを聞くなり、着ていた服をむしり取って一目散に洞窟のなかに駆け込んでいった。

一部始終を見ていたテネシーの田舎者が、さらに歩みを続けながら、いったいなにが起こったのか理解できずに、もうひとりのインディアンにわけをたずねた。

「あのインディアンは気でもふれたのかね?」

そう聞かれてもうひとりのインディアンがこたえた。

「いいや。そうではない。まぐわいの季節には、インディアンの男は洞窟を見つけると、ああやって『ウウウーッ! ウウウーッ! ウウウーッ!』と3回洞穴の入口からなかに向かって叫ぶのがならわしなんだ。なかからあのように答が返ってくれば、穴の奥で美しい女性がわれわれ男が来るのを待っているということになる」

その話を聞き終えるのを待っていたかのように、ふたりの前にまた別の洞穴が姿をあらわした。2番目のインディアンの男がすかさず洞穴の前に駆け寄ると、穴のなかに向かって

「ウウウーッ! ウウウーッ! ウウウーッ!」

と声をかけた。するとまるで待っていたかのように洞窟の奥深くから返事が返ってきた。

「ウウウーッ! ウウウーッ! ウウウーッ!」

それを聞くなり2番目のインディアンも大慌てできていた服をむしり取ると、穴のなかに姿を消した。

ひとりぼっちになったテネシーの田舎者は森のなかで考えた。と、そのとき彼は目の片隅で3番目の洞窟をとらえた。今度はかなり大きな洞窟だった。あまりにも大きな洞窟に彼は驚愕し、目を丸くした。そして田舎者はこう考えた。

「しめしめ、やったぜ! この大きな洞穴を見て見ろよ。インディアンたちが見つけたのと、穴の大きさからしてちがうじゃないか。大柄で、むちむちのいかした女性がなかにいるにちがいない」

男は洞窟の前で仁王立ちになり力の限りの声で叫んだ。

「ウウウーッ! ウウウーッ! ウウウーッ!」

それからインディアンたちのようにしばらく耳を傾けた。

するとなかから返事が聞こえたのだ。


「ウウウウウウーーーーッ! 

 ウウウウウウーーーーッ! 

 ウウウウウウーーーーッ!」



男の目が輝いた。思わず笑みがこぼれ落ちた。男は脱兎のごとく穴のなかに駆け込んだ。走りながら上着を脱ぎ、パンツまで破り捨てたほどだった。

それから数日後、地元の新聞に次のような記事が出た。

「身元不明の裸の白人男性がトンネルのなかで汽車に牽かれる」


Native jokesインディアンは笑う』北山耕平編・構成。(おそらく)世界で初めてのネイティブ・アメリカン・ジョーク・コレクションの本。笑うことで世界をひっくり返す書。笑いの百連発! 当ブログから生まれた本。マーブルトロン発行 中央公論新社発売 ブックデザイン グルーヴィジョンズ。好評発売中

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Monday, December 01, 2008

全天で最も明るい星たちの饗宴を見ましたか

2008年12月1日

ここ数日、夕方、日没直後の南西の空に、金星と木星と三日月(月齢4日)がたとえようもなく美しく輝いている光景が見れます。今日はよく晴れて夕焼けでしたからなおさらきれいでした。この3つの星たちの饗宴は、多少空の空気が汚れていたとしても、その明るさのゆえに世界中の空で見ることができます。なにしろこれら3つの星たちは、太陽をのぞけば全天で最も明るく輝く天体なのです。明日もきっと見れるはず。

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