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Monday, October 27, 2008

ナバホの人たちとその赤い土の国を描いた希有なミステリー作家の死

ナバホ部族警察の警察官ジョー・リープホーンとジム・チーの2人が主人公として活躍する優れたナバホ・ミステリーを合計で18冊これまでに残した作家であるトニイ・ヒラーマン(Tony Hillerman)氏が一昨日日曜日に亡くなっていたことがわかった。83歳だった。

Tony Hillerman彼のミステリはほとんどすべてが翻訳が出ているが、その大半が絶版か売り切れとなっているので、古書店などで探してみるといいと思う。最後の1冊の翻訳がそれ以前のものにくらべるとひどいのがとても残念なのだが、早川書房から刊行されているシリーズはとても読みやすく、ナバホの国のありさまや、同時代を生きながらも伝統的な生活にこだわりを見せるネイティブの人たちが生き生きと描かれていて、ミステリーとしても一級品なので読んで損はないと思う。アメリカ南西部の沙漠に興味のある人は必読だ。翻訳は全部ではないがアマゾン書店の古書でだいたい今なら驚きの一円の値段がつけられている。ぼくが唯一新しい作品を心待ちにしていたミステリー作家だっただけに、彼が死んでしまったというニュースはとても悲しい。彼の本は、北米南西部にある国立公園ナのビジターセンターのお土産売り場などで必ず何冊かが並べられているので、英語で読んだ人も多い。日本のアマゾン書店で英語版と日本語版のリストを検索してみた。日本語の方はカバー写真がほとんど掲載されていないが、英語版を見てみると、ネイティブの雰囲気があふれた彼の本の表紙が見れると思う。写真は彼の最高傑作とも言える「 THE DARK WIND (邦題「黒い風」)」を朗読したオーディオブックのカバー。

arrowhead_small Amazon.co.jp で見つけられるトニイ・ヒラーマンの翻訳ミステリ

arrowhead_small Amazon.co.jp で見つけられる Tony Hillerman のオリジナル英語本

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