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Saturday, August 16, 2008

フェイクなオリンピックの中継を見るのを毎日楽しんでます?

フェイクなオリンピックの中継を見るのを毎日楽しんでます?

今日もまたNHKがこんなニュースを流していました。

開会式の少数民族 実は漢民族

Beijing Olympic花火の中継の一部に事前収録の映像を使っていたことが明るみにでた北京オリンピックの開会式で、今度は少数民族の衣装を着て入場した子どもたちのほとんどが漢民族だったことがわかりました。

このシーンは、北京オリンピックの開会式で漢民族と55の少数民族の衣装を着た子どもたちが中国の国旗を運ぶもので、事前に外国メディアに配られた英語の資料では、「56の民族からなる56人の子どもたちが中国の国旗の周りに集まる」などと説明されていましたが、その後一部の外国メディアが「実はほとんどが漢民族だった」などと伝えていました。これについて、北京オリンピック組織委員会の王偉副会長は15日の記者会見で、「子どもたちがどの民族の出身だったかはわからない」としつつ、「民族衣装を着たのはパフォーマンスだった」と述べ、ほとんどの子どもが民族衣装を着ただけの漢民族だったことを事実上認めました。さらに大会の関係者もNHKの取材に対して、56人は中国中央テレビの劇団に所属し、ほとんどが漢民族だったことを明らかにしました。北京オリンピックの開会式は、これまでにも巨大な花火の中継に事前収録の映像を使ったり、ステージに立った少女の歌声に別の少女の声を吹き替えたりしていたことが明るみに出ており、その演出のあり方があらためて論議を呼びそうです。

Source : 開会式の少数民族 実は漢民族

探せばもっとたくさんあるのだろうが、以下は思いついただけのオリンピックの中継が「嘘」「偽り」「でっちあげ」「やらせ」「フェイク」な点のリストの一部。

●天気がやらせなところ。スモッグがひどくて普段はまったく太陽が見えないはずの北京を、人工的かつ一時的に空気をきれいに見せかけ北京がクリーンな都市というイメージを世界に広めようとしている。工場や発電所の稼働や自動車の乗り入れを一時的に命令で禁止しているところ。

●都市景観がニセモノのところ。世界に見せたくないもののまわりを壁で囲んで見せなくしているだけの見せかけの都市計画。

●自由な発言という嘘。オリンピック期間中に中国やオリンピックにたいする批判やチベット問題を声高に発言するものは逮捕投獄されるというところ。

●放映された開会式の映像の一部が事前に撮影されコンピュータで加工された3Dアニメーションだったところ。歌をうたう女の子の声と映像が別人のものどうしの組み合わせだったところ。

●インターネットのアクセスが検閲されているところ。中国では中国政府が危険だと判断する宗教や瞑想のサイトへのアクセスが制限されているらしい。

フェイクなリアリティーに包まれた世界

無論、報道や国家のプロパガンダが「嘘」「偽り」「でっちあげ」「やらせ」「フェイク」で、日常生活がフェイクな現実で蔽われてしまっているのは、中国や北朝鮮のような特別な国家だけではない。日本やアメリカのような自由主義を標榜する国だって、いずこもまあ似たようなことをしている(されている)わけで、われわれがフェイクなリアリティのなかで生きている(と思い込まされている?)ことを考えるための、以下はそのいくつかの例。生活を見つめなおす参考にでもしてください。

●テロとの戦いという偽り。人々を常に「恐怖の状態」に閉じ込めておくことで、気がつかれないうちに人々から自由を取りあげてしまうための方策。

●メディアの本流という巨大なでっち上げ。たとえば日本のメディアは、視聴者に自分たちは自由で安全で美しい伝統ある国に暮らしているというふうに洗脳するための報道を共謀しニュースのほとんどを一定の価値観のなかでこしらえあげている。

●原子力は安全につかえば問題ないとするフェイク。

●健康保険という不健康な仕組み。病気を食い物にして、人々を病気に罹らせたまま、無知なまま少しでも多くお金を支払わせ続ける不健全な仕組み。

●大企業の「エコ」活動というフェイク。裏で地球そのものを汚し続けているのにもかかわらず、まるで自分たちがさも地球のことを考えて行動しているかのようなふりを好んで大企業がしているところ。

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Koyaanisqatsi (Life out of balance)」カテゴリの記事

Comments

こんにちは、少し前に辿り着いてその後少しずつ読ませてもらっています。オリンピックは全然観ていません。
●印の内容すべて、私も感じていること、考えていることです。
特に、下の●の5つは、もっとたくさんの人が気付かないといけないことだと思います。
テレビやシンブンは教えてくれないから。
ブログ続けて下さってありがとうございます。
感謝。

Posted by: kurichan | Sunday, August 17, 2008 03:13 PM

常日頃から、メディアを疑わず、凝り固まった情報に動かされ、流されている、表面的でめでたい人間が多すぎて、悲しくなるばかりでしたが、このようなブログを拝見し、久々に目頭が熱くなりました。
私がいたヨーロッパでは、アンチオリンピックな人々が多く、また、メディアがいつも正しいという見解を持ち合わせている人間は少ない気がします。その分、個人個人の意見がしっかりあり(子供でさえ)、他人との違いを尊重している自由があります。
自分たちに何ができるか、微力でも、少数派でも、
考え実行できる人間でありたいと思います。
北山さんのご活躍やブログ、楽しみにしております。
ありがとうございます。

Posted by: maru | Sunday, August 17, 2008 09:22 PM

オリンピック、全く見ておりません。

開会式だけ、母から電話があり『すばらしいから見てごらん』と、
言われ、気乗りしないままスイッチは入れましたが。

あの造られた映像を見た瞬間、気分が悪くなりました。

マトリックスという映画がありますが、
事実この世界はマトリックス..なのではないでしょうか。

北山さんのおっしゃるように、中国や北朝鮮だけでなく、
自由だと思い込んでる民主主義の国々も同様にコントロールされているのだと、
気づきはじめている人たちも少なくはないとは思うのですが、
まだまだ、そう多くはないのしょうね。

Posted by: . Sarah | Wednesday, August 20, 2008 01:54 AM

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