あのアマゾン熱帯雨林の未接触部族を保護する動き
アマゾンの熱帯雨林における製材業者らの違法伐採が先住民の生活を脅かしているとの警告は、これまでにも繰り返し出されてきたが、先ごろの未接触部族の写真公開とその影響が大きかったためか、ペルーの地方当局は、アマゾン熱帯雨林に住み外部との接触がない先住民を違法な伐採から保護することを決定したとAFPが伝えている。
ペルー・ブラジル国境付近に住む先住民の存在は、2007年9月、ペルーの国立天然資源研究所(National Institute of Natural Resources、Inrena)とフランクフルトを拠点とする科学者協会によって確認されていた。ブラジルのアクレ(Acre)州に隣接するペルー・マドレデディオス(Madre de Dios)州政府の相談役を務めるMarco Tulio Valverde氏によれば、保護対象となる先住民は、ペルーのアルトプルース(Alto Purus)地域を流れるマヌー(Manu)川・タマワヌ(Tahuamanu)川周辺に住んでいる。
国営アンデス(Andina)通信の取材に対し同氏は「3つの異なる集団が存在するのか、あるいは居住地から追いやられた遊牧民族の1集団だけなのかまだ確認されていない。彼らは農耕はせず狩猟と漁猟だけで生活しているが、火の使い方は知っている」と話した。
地方当局はNGOと協力し、先住民の居住地への外部からの立ち入りを監視する枠組みと、違法伐採に歯止めをかける対策の準備を進めている。
Source : ペルー政府、ブラジル国境付近のアマゾンに住む先住民保護へ
関連写真と記事:写真に撮影されたアマゾン熱帯雨林の未接触部族 on Native Heart
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Comments
ペルー側では保護する動きがあるのですね。
一方ブラジルでは、先月アマゾン熱帯雨林保護の中心人物であった環境大臣マリア・シルバ氏が辞任されました。開発推進派が圧倒的な内閣で、思っていたことが全くできなかったそうです。
これでもしかすると、ブラジル経済活性化に重点を置く現内閣が熱帯雨林における伐採活動を促進してしまうかもしれません。これが、この未接触部族にも影響を与える可能性もあります…。
Posted by: ハマンダ | Wednesday, June 11, 2008 01:54 AM