グレイトスピリットはどのようにしてわれわれを導くか
内なる自己の声によく耳を傾けて、おのれの本能と直感とに従うのなら、人は危険から身を守ることができるだろう。アレン・チャック・ロス(エハナマニ)ラコタ
黙ってじっと耳をこらすだけで人は大切なことを知ることができると、インディアン・ネーム「エハナマニ」、ラコタ一族出身の心理学者A・C・ロス博士はその著書『ミタクエ・オヤシン われわれはみなつながっている』(邦題「我らみな同胞—インディアン宗教の深層世界」三一書房刊1997)のなかで説く。彼はユング心理学とダコタの宗教儀式の共通性を通して人間深層心理を儀式化しているインディアン思考の原理と方法を分析する。ネイティブ・アメリカンの世界観であるメディスン・ホイールは、自分を中心に置いて周囲に円を描いた時の四つの方角から、内なる力がもたらされることを教えていると。
この内なる力は、けしてその人間の個人的な力ではない。四つの方角とは、東西南北であり、その人間の思いからくるもの(emotional)、意識からくるもの(mental)、肉体からくるもの(physical)、精神からくるもの(spiritual)の四つでもある。思いからくる力が大きすぎて制御できなくなると、意識からくる力が即座に働いて猛り狂う力に相当するだけの心象を創り出し、自分の身体がストレスや緊張であふれそうになると、われわれは精神的な面で混乱をきたす。
そうした不安な状態をまさに経験している時に、いったいなにをすればよいのか? おそらく最善なことは意識的に休息をとることだろう。考えるスピードを遅くし、呼吸もそれに合わせてゆっくりゆっくりとさせる。そうでなければ、祈ること。自然を相手に会話をすること。自然のなかのスピリットに救いの力を求めること。かき乱されるような思いがしずまり、頭とこころが静まりかえって周囲の静寂と調和した時、そうしたアプローチで自分の内側と向かいあった時にだけ、われわれはスピリチュアルな導きを得ることができる。偉大なるものからの導きを求めるのなら、なによりも頭と心を静めなくてはならない。
「Go in Peace (Teachings)」カテゴリの記事
- 自分たちを自由にするための笑い(2008.05.12)
- ブラックフット一族の長老「ニ・クソ・コ・ワ」ことロング・スタンディング・ベア・チーフが語った先祖伝来の教え(2008.04.23)
- グレイトスピリットはどのようにしてわれわれを導くか(2008.04.03)
- 地球に生きる人にとって大事なこと 2.0(2008.03.29)
- いかに泣くかを学びなおすべし(2008.03.25)
TrackBack
TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/25341/40749650
Listed below are links to weblogs that reference グレイトスピリットはどのようにしてわれわれを導くか:










































Comments
貴著「大事なことはインディアンに学べ」を拝読し、
「インディアンに残された予言の解説」を読んで、
その4つの役目について、各地の伝承にその片鱗が見られないか、
調べてみたいと思いました。
(ケニヤやチベットの伝承を読んでみたりしています(^^;)
チベット密教にも、4つの元素、4つの方角、
4つの行為と知恵が出てきます。
曼荼羅上のそれらは
水、東、白色、息災(浄化)
地、南、黄色、増益(ものを育てる行為)
火、西、赤色、敬愛(征服)
風、来た、緑色、降伏(負のエネルギーを圧伏する)
(出展:ゾクチェンの教え 地湧社)
三昧、というのか判りませんが、悟りを得た境地というのは、
ネイティブアメリカンの言い方にすれば
スピリットとの対話が得られている状態なのかな、
等と想像し始めました。
今は火の教えを求める人々が、"征服"の属性で世の中を覆い尽くしているのかな、なんて想像しております。
自信はなかなかそうした境地に至っておりませんが、
ケニヤやスイスの伝承からもそうした気づきが発見できれば
素敵だなと思っております。
Posted by: Noritan | Tuesday, April 08, 2008 at 03:05 PM