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Tuesday, April 15, 2008

ハイテクの力を借りて生き残りを図るアマゾンのネイティブ・ピープル

newsアマゾンの熱帯雨林の森の奥深く、竹とシュロの葉で建てられた円形の家々。地球で最も文明から遠いところで暮らす南アメリカ大陸の先住民スルイの人たちは、まさに今、そうした家のなかでインターネットを頼りに生き延びているのだという。彼らにとってインターネットは「Google」を意味する。この巨大な検索エンジンなどのサービスを提供する Google のことをスルイの人たちは、自分たちの言葉で「ラゴグマカン」と呼ぶ。それは「使者(メッセンジャー)」を意味し、自分たちの生命と、先祖伝来の大地を絶滅から守ってくれるものとして全面的に頼りにしていると、イギリスのインディペンデント紙が伝えているので、その「アマゾンの部族が不法伐採人たちとの闘いでグーグールに協力を要請」という記事のあらましを紹介する。4月13日の日曜日の記事で、インデペンデント紙の環境問題編集者ジオフェリー・リーン記者が執筆している。

彼らが「使者(メッセンジャー)」と呼ぶグーグル

スルイの人たちの部族が現代世界とはじめて接触したのはおよそ40年程前のことだった。この40年間、それまでの生き残りをかけた闘いの武器を、弓と矢からハイテクのガジェットに持ちかえ、今では密林のなかを通り抜ける伝統的なトレイルの上で衛星ナビゲーションシステムまで使うようになっているという。そして Google のひとつの部門である Google Earth は、彼らがジャングルの奥にある彼等の家で高解像度の衛星写真を利用できるようにするための契約を交わしたばかりだ。

arrow2 Google Map で上空から見るスルイの人たちの森

Rondoniaインターネットを武器にすることは彼らの一族のチーフであるアルミール・ナラヤモガ・スルイ(写真)が考えついたことだった。アルミールはかねてより彼ら一族の土地に四方から侵入しようとする非合法な伐採業者との闘いの先頭に立ってきた人物だ。ブラジル西部のロンドニア州(右図)、広大な原生林のなかの60万エイカーほどの隔絶した緑のオアシスが彼らの領土である。今年34歳になるアルミールがサンフランシスコの近くにある Google の本社を訪れて、伐採業者の侵入を監視するために力を貸してほしいと要請したのは昨年のことだった。彼はその際、 Google というインターネットの会社を、世界に警鐘を鳴らすために使えるようになればよいと希望を述べている。そして彼はつぎのように伝えた。

「われわれは Google をラゴグマカン(使者)と呼んでいる。われわれのメッセージを外の世界に運ぶのに力を貸してくれることを期待しているからだ」

前の世界が終わり生き延びる闘いが始まる

Almir Narayamoga Suruí文字で記された歴史がはじまるはるか何世紀も前から、この密林のなかを移動して暮らす人たちは、自分たちのことを「パイテール」と呼んできた。それは「自分たち・ほんとうの人間」という意味である。彼らは外側の世界から隔絶したところで、正式にブラジル政府当局の人間と最初の接触を持った1969年9月7日、くしくもその日はブラジルの独立記念日だったが、この日まで世界に知られることなく別の時間のなかで生き延びていた。

「ブラジルが独立したとされる日が、われわれの独立が終わった日でもある」アルミールは続けた。「われわれ一族は、最初に白人の姿を見た時、震えあがったものだった」

「スルイ」という彼らの呼称は、文化人類学者がつけたもので、もともと近隣の部族の人間がその戦士たちの集団を恐れて名づけた「敵」という言葉に由来する。スルイの人たちは戦士の集団であり、白人との最初の接触のあと、彼らは自分たちをおびえさせるものたちとの闘いの道を選択した。

「弓と矢があれば自分たちは勝てると考えていたのだが、あまかった」とアルミール。相次いだ虐殺、水疱瘡や、はしかや、結核や、インフルエンザといった、彼らに免疫のない伝染病によって、5000人ほどはいたスルイの人たちはわずか250人にまで激減してしまう。「生き延びたものたちも、病に冒されて体力がなくなっていて、仲間たちの亡骸を埋葬する力もなくなっていた。そこでわれわれは闘いをやめて、もうひとつの道、平和の道を進むことにしたのだ。平和の道はうまくいったのか、だって? 生き延びたという観点からすれば、答はイエスだ。ロンドニア地方にいたわれわれのような他の部族は、今では完全に姿を消してしまったのだから」

スルイの人たちは医療支援を受け入れるかわりに、自分たちの土地の半分を失った。そしていやがうえにも彼らの土地にたいする白人世界の政治的経済的な関心を惹きつけることにもなった。彼らに残された土地は今なお日常的な攻撃の対象とされている。

天空の眼を闘いの道具として使う

アルミールによれば、300もの製材所と4000人もの従業員たちが、彼らの土地や他のインディアン居留地の周囲を取り囲んでいる。自分たちの土地を守ろうとした部族のチーフたちが次々となにものかによって殺されてきていて、アルミールその人の首にも「£50,000」という莫大な値段がつけられているという。

アルミールははじめて Google Earth を自分で試したときから、サイバースペース役に立つことを確信した。ほとんどの人が Google Earth に触れた時にするように、彼も又自分の住んでいる場所をそこに見つけようとした。そして自分たちの土地における森林伐採の動かぬ証拠をはっきりと見つけたとき、この「天空の眼」の力は使えると確信したのだった。

アメリカに本部を持つアマゾン保護チームの力を借りて、彼は自分たち一族の者にITの教育を施した。衛星ナビゲーションシステムも、自分たちが知り抜いている密林のなかの小径を探し出すために使うのではなく、不法な森林伐採がおこなわれている土地の位置を突き止めて報告するための道具として活用している。そしてこれからは太陽光発電で動くラップトップのコンピュータと Google を活用してインフォメーションをダウンロードしたり、アマゾンのジャングルを今のまま保護しておくことがいかに大切なことなのかを広く世界に伝えていきたいと、チーフ・アルミールは考えている。


Source : Amazon tribe enlists Google in battle with illegal loggers

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