ムック版の Native Heart が今週刊行されます
当「Native Heart Blg」に所載されている大切な記事がムックになって刊行されます。
今から4年前の三月にブログをはじめました。これまでに当ブログからは、わたしたち「日本人」とネイティブ・アメリカンの関係を見直すために書いた文章を主にまとめた『ネイティブ・アメリカンとネイティブ・ジャパニーズ』(太田出版刊2007年)と、インディアン・ジョークをまとめた『インディアンは笑う』(マーブルトロン刊2007年)の2冊が書籍として上梓されていますが、当ブログの全体像を理解してもらう上の入門書・参考書となるものは今回刊行されるムックの『大事なことはインディアンに学べ』(ワールドフォトプレス刊)が最初になるでしょう。ワールドフォトプレスはこれまでも「インディアン」についての切り口の異なるムックを何冊か刊行しており、この『大事なことはインディアンに学べ』はそのなかの一冊となるものです。
これはこの四年間の記事のなかからネイティブ・アメリカンの置かれた現実とそれを支えている精神性について、あらためて手元に置いてときどき読んでもらえるといいとわたしが個人的に推薦する原稿を選び出し、その世界に新たに足を踏み入れる人のためになり役立つ記事を追加するなどして再編集したもので、このブログを今後読まれたり、このブログとは関係なくネイティブ・ピープルの世界を自力で探求する時の参考になるものを大判のムックにまとめました。特筆すべきは、わたしがぜひ日本列島に生きる若い世代に読んでもらいたいと考えて心血を注いで翻訳した『インディアン魂[レイム・ディアー]』(ジョン・ファイアー・レイム・ディアー+リチャード・アードス、河出文庫上下巻)の巻頭の第一章分をそのまま再度版権者の許可を得て掲載したことです。そしてそれに併せて写真家でもあったリチャード・アードスが自ら撮影したカラーの故レイム・ディアーをはじめとするラコタの人たちの写真を数多く掲載できたことで、すでにこの翻訳を読まれた方にもじゅうぶん楽しめるものになっていることです。それ以外にも珍しいイラストや写真がたくさん掲載されています。
『4』という数字はネイティブ・アメリカンの世界ではきわめて神聖な数で、今回のプロジェクトにも「4」という数がいくつか絡んできているので、このムックが、ブログ開始以来4年目という「正しい時」に、ワールドフォトプレス刊行のインディアン・ムックという「正しい場所」で世の中に出るのもきっと偶然のことではないのでしょう。しかも刊行予定日の2月26日は、小生がこの世界に足を踏み入れるきっかけを作ってくれたチェロキーのエルダーだったローリング・サンダーとネバダの高原沙漠で出会った、ぼくにとっては忘れることのできない日でもあります。
読者のみなさんのおかげで当サイト Native Heart へのブログの通算アクセス数も今年の上四半期には100万アクセスを超えるペースで現在推移し、日々新規訪問者数も増加しています。その数はいわゆるアルファ・ブロガーといわれる人たちのサイトのアクセス数からすれば取るに足りない数字ではあるのでしょうが、しかし、とわたしは声を大きくして言いますが、このブログで扱うようなことに関心を抱く人たちの数が次第に増えていくのは「すべてのいのちあるもの」にとってありがたいことだと思います。ブログ同様、この「ベスト・オブ・ネイティブ・ハート」が心ある人たちの手に届き、そのメッセージがハートの深いところに到達することを祈るものです。
このムック『大事なことはインディアンに学べ』が、当ブログから生まれた他の2冊の本のように、たくさんの人たちにとって荒れ果てた道がどこまでも続く心の中の辺境への道案内になりますように。
『大事なことはインディアンに学べ
Best of Native Heart Blog』
ワールド・ムック700
価格:1800円(税込)
出版社:ワールドフォトプレス
ISBN978-4-8465-2700-6
2月26日発売
「Sharing Circle (Infos)」カテゴリの記事
- トンボから日本人とアメリカインディアンのことを考える(2010.09.03)
- ジャンピング・マウスの物語の全文を新しい年のはじめに公開することについての弁(2010.01.01)
- ヴィレッジヴァンガード 下北沢店にあるそうです(2009.12.30)
- メリー・クリスマスの部族ごとの言い方
(How to Say Merry Christmas!)(2009.12.24) - 縄文トランスのなかでネオネイティブは目を醒ますか 27日 ラビラビ+北山耕平(2009.12.16)
The comments to this entry are closed.
Comments
こんばんは。
雨水を過ぎてからここ数日、朝晩はまだまだ
冷えるものの、昼間の暖かさは、ずいぶんと
春らしくなってきました。
今年は珍しく川に張っていた氷も、少しずつ解けて
きています。
今月の記事にはたくさんの書籍が出版され、
御案内があり、これからまた読む楽しみが
増えました。この記事の書籍は、いろいろな
ことが載っていて面白そうなので、早速読んで
みようと思います。
いつも、大地と私達との絆を蘇らせるため、
様々な御話や著書で導き、その機会を与えて
下さって、本当にありがとうございます。
北山さんの益々の御活躍と御健勝を、心より
お祈り申し上げます。
今後、更に世界の調和の環が広がってゆきます
ように。多くの方の祈りが大地に届き、母なる
大地の悲鳴が止み、その命の泉が蘇りますように。
Posted by: Rin | Monday, February 25, 2008 10:20 PM