先住民アボリジニにオーストラリア政府が公式に謝罪へ
Last Modified: January 31st, 2008 10:52 AM
オーストラリア政府が、親子強制隔離政策で被害を受けた先住民アボリジニに対し、新首相が議会で公式に謝罪すると明らかにした。読売オンライン(2008年1月30日22時47分 読売新聞)が伝えている。
昨年11月の総選挙で、政権の座についた労働党政府による歴史見直し政策の一環だという。謝罪は総選挙後初めて招集される議会の冒頭で行い、アボリジニ社会を支援するために金銭補償以外の各種政策を実施することになるらしい。おそらく、今後世界中の先住民を内包する国で、それまでの先住民にたいする政策の見直しがおこなわれるのだろう。アメリカも日本も例外ではない。
豪政府は、1890年から1970年前後まで白人とアボリジニとの間に生まれた子を親から引き離し、養護施設や白人家庭で養育させた。約10万人が対象になったとされ、「盗まれた世代」とも呼ばれる。豪政府が97年に発表した調査報告は、政府に対し、家族や文化を奪われ「心の傷」を負った被害者への謝罪と補償を勧告したが、当時のハワード首相(保守連合)は拒否していた。
Source : 先住民アボリジニの親子隔離政策、豪政府が公式謝罪へ
より詳しい記事が31日の New York Times のオンラインアジア面にも掲載されている。英語で良ければ以下へ。
Source : Australia to Apologize to Aborigines for Past Mistreatment
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