祈りが消えていく
「vanishing prayer(1)(2)」は半世紀以上にわたるディネ(ナバホ)の人たちの置かれた状況をレポートするもの。タイトルは「消えてゆく祈り」の意味。アメリカの政治に翻弄(ほんろう)される部族、ビックマウンテン強制移住の問題、母なる地球の内蔵である石炭やウラニウムの問題、汚染され続ける水の問題、アメリカ政府に都合良く作りあげられていくホピとナバホの問題、伝統派ホピと伝統派ディネの協力、文化と環境の問題、人間として生きる権利の問題、聖地と先住民の関係、アメリカのなかの少数民族問題などがディネの人たちの視点に立って美しく整理されている。ウラニウムの問題は、核のサイクルの始まりと終わりで先住民の人たちの生きる権利を徹底的に踏みにじることで成立していることを理解しなくてはなにもはじまらない。若き日の故トーマス・バンヤッカの顔も見れる。
vanishing prayer 1
vanishing prayer 2
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