ネイティブ・アメリカンと縄文人のつながり
産経ニュースに連載中の「試行私考 日本人解剖」〔第3章・ルーツ・縄文人のかたち(4)〕がアップロードされていた。今回は「北の影響」についてである。
記事によれば、縄文人がどこからきたのかついては、かつては南方説が支持されていた。ルーツは東南アジア(寒冷期に海面が下がって亜大陸となっていたスンダランド)方面が想定されたと。
しかし90年代以降に遺伝子によるルーツ研究が盛んになると、北方説(シノドント)が優勢になってきて、日本人が「縄文人と弥生系渡来人との混血」という論は現在も幅広く支持されてはいるものの、南方起源説には否定的な見解も多くなってきた、とある。
ここでいう北方の「シノドント」は日本人もそのなかにふくまれる北東アジア人で、上顎(じょうがく)切歯(上あごの前歯)の内側がシャベル状にくぼむなど大きく複雑な形の歯をもつ人たちで、アメリカ大陸先住民もシノドントに分類されている。
縄文人が特異な集団となっている理由は、「東アジア、恐らく大陸の広い範囲にいた集団がいろいろなルートで列島に入ってきて縄文人となった。その後、シベリアで寒冷地適応した、のっぺり面長、胴長、短足を特徴とする新モンゴロイド(北方系アジア人)と呼ばれる集団が東アジアに広がり、この地域にいた縄文人の祖先集団は駆逐されたが、日本の縄文人だけが残ったのだろう」(中橋孝博・九州大大学院教授)とされている。
中橋教授によれば、アメリカ北西太平洋岸、ワシントン州のケネウィックで1996年に発見された古人骨が縄文人と似ていると指摘するアメリカの研究者もいるとしたうえで、
「ケネウィックマン」と呼ばれるこの古人骨は約8400年前のもので、アメリカ先住民の古い祖先とみられる。アメリカ先住民の祖先は、2万年〜1万年前にシベリアから凍結したベーリング海峡を通って北米に渡った人々とされる。ケネウィックマンと縄文人のルーツが共通だとすると、消えた縄文人の祖先を探す手がかりになるかもしれない。
と語っているのが印象的だ。縄文人の祖先集団は、新モンゴロイドによって駆逐され、一部は日本列島に残ったものの、多くはアメリカ大陸に移動したということだろうか。
Source : 【試行私考 日本人解剖】第3章 ルーツ 縄文人のかたち(4)
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