ファースト・ネーションズの文化に題材を求めたマスコットたちに会いに行くかい
ここへきて巷では来年の北京オリンピックのことがしばしば話題になるが、同じ北半球で冬を迎えているカナダの西部太平洋岸の都市バンクーバーの人たちは、今から2年後の「冬季」オリンピックのことで頭がいっぱいだ。ここに紹介するのはバンクーバー冬季五輪とその後のパラリンピックのマスコットたちであります。ミーガとクアッチとスーミィ。
ミーガは土地の先住民(ファースト・ネーションズ・ピープル)の神話に登場する「海熊」、体がオルカで熊のスピリットが宿る生きもの、海にいるときはオルカであり、陸に上がると熊に変身する。ミーガは子どもで、スノーボーダーにあこがれている。
クアッチは「サスカッチ」に由来する。カナダやアメリカ北部の森に暮らす伝説の雪男。「ビッグフット」と呼ばれることもあるが、サスカッチの方が愛くるしくていいと言う人も。(彼の地ではSOSは「Save Our Sasquatch」の頭文字ということになってる)大きいけれど恥ずかしがり屋でおとなしく、マスコットになったクアッチはウインタースポーツ全般が好きだけれど、特にホッケーが好みで、いつの日にかゴールキーパーとして世界に名を轟かせることを夢見る。
スーミィもファースト・ネーションズの人たちの神話のなかに登場するような存在。動物の守護スピリットで、オルカの帽子をかぶり、サンダーバードの羽根で力強く空を飛び、黒熊の毛で覆われた脚で大地を駆け回る。
ことほどさように先住民の文化の影響が色濃く反映されたバンクーバー2010冬季オリンピックは、2010年2月12日から28日まで。
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