部族、あるいは国ごとに異なる11月の月の呼び名 (Revised)
月は巡り、はや11月です。収穫の月もそろそろ終わります。もう霜はおりたでしょうか? 霜は、ストーリーテリングの季節到来の知らせを運んできます。冬の間にたくさんのお話しを学んでください。「夜の太陽」と認識されている月——祖母である月(グランドマザー・ムーン)——の満ち欠け(ムーン・カウント)と、冬の到来のサイクル(ウインター・カウント)で、一年の長さを計ってきた亀の島(北米大陸)のネイティブ・ピープルの各部族やそれぞれの民の国が、新しく生まれかわった月のことをなんと呼んでいるか、調べてみました。
当然ながらこの時期多いのが「霜」や「川が凍ること」にまつわる表現。北半球に冬の訪れを告げているのが霜や氷であることがわかります。自然を細かく観測してきたネイティブの暦は、月の満ち欠け(周期29.53日)というよりも、天空における月の動きの周期で計るのが原則です(月は27日と3分の1日で地球のまわりを回る)。したがってほぼ28日がひと月となり、これがために多くの部族では1年が——亀の甲羅のパーツの数と同じ——13の月あります。冬至の日の後の最初の新月が新年になる場合が多いのですが、部族によっては一年のはじまりが雪の融ける春だったり、夏の終わりだったりすることもあるし、二回の満月でひとつの月とする部族もあります。また戸外で活動のできない冬の月には名前がなくて、夏の間しか月の名前を持たない人たちもあります。どの部族の人たちも日々、月を見ることを大切にしましたが、月が見えない夜が4晩にわたると「ご開帳」といわれて、メディスン(宝物)の納められた袋をひらく習慣のある部族もありました。
月はこれから小さくなっていき、2日が下弦、10日に新月。そしてまた大きくなりはじめ、上弦が18日、満月は24日です。新しい満月が巡りくるころ、11月の下旬になると、ホピの村に、ソーヤルカチーナというカチーナのチーフが、寝過ごした年寄りのような様子で、低い声でつぶやくように聖なる歌を口ずさみながら村のなかに入ってきて、メーンのキバの扉をおごそかに開くのです。これを合図に、カチーナたちが、さながら彼らの言う「4番目の世界」に移住した時のごとくに、暫時現れてくることになります。新しいカチーナの季節がはじまろうとしています。毎晩空を見あげて月を数えましょう。
今月の月をそれぞれの部族や国は、自分たちの慣行や地域の地理的な特色にあわせて、以下のように名づけています。同時に同じ部族や国であっても、集団によって異なる月の名前を持つために、ひとつの月にいくつもの呼び名があることも珍しいことではありません。
Tribe Moon names
アパッチ (トウモロコシの刈り入れが終えて1月までは名なし)
アベナキ 川を凍らせる存在の月
アルゴンキン 草と土に白い霜の降りる月(前の月と同じ)ビーバー月
アニシナベ(チペワ) 凍てつく月
アシニボイン 霜月
アラパホ 川が凍りはじめる月
イヌイット イタートリュク(意味不明)
ウィシラム 朝の山が雪で白くなる月
ウィネバゴ 小さな熊の月
オト 雄鹿がみな角をなくす月
オマハ (1月まで名前がなくなる)
カイオワ 家に帰る月(上旬)、カモの飛ぶ月(下旬)
カラプヤ 冬に備えてこもる月
クテナイ 鹿を殺す月
クラマス 雪の月
クリー 川が凍りはじめる月、落葉月、凍てつく月
クリーク 川面が葉で黒くなる月、霜月
クリンギット 削り落とす月
ケレサン (不明)
コマンチ(東部) 冬に向かう月、感謝月
サン・ファン 全員集合の月
サン・イルデフォンソ 全員集合の月
シャイアン 鹿にさかりのつく月 凍る月
ショーニー 長い月
ショショーニ(中部) 寒い月
ショショーニ(西部) 11番目月、12番目月
ズニ 名前のない月
タオス トウモロコシの収穫の月
チェロキー 交易月
チェロキー(東部) 狩猟月
ディネ(ナバホ) 小さい風の月
テワ(プエブロ) 皆が一堂に会する月
ナチェス バイソンの月
ネスパース 秋の時の月
北大平原諸部族 冬の初めの月 カモが南へ飛ぶ月
大きな風の吹く月
ハイダ 胃袋の月
ハイディ(アラスカ) 雪の月
パッサマクォディ 凍る月
ハワイ 弓射る人(ウェレフー)の月
ピマ (不明)
ポタワトミ 七面鳥と祝祭の月
ホピ 巣立ちしたばかりの鷲の月(ケルムヤ)
ポモ 寒さのはじまる月
ポンカ 食べ物を貯蔵所にしまう月(10月と同じ)
マイドゥ(平地) 冬のはじまる月
マイドゥ(山間) 大きな木の凍る月
マンダン−ヒダツァ 川が凍る月
モホーク さらに食べるものの足りなくなる月
モスコーギー 霜の月
ユマ 霜の月 最後の収穫月 冬の家を造る月
ユーチ 冬のはじまる月
ユーロック ホーケモ(意味不明・新年は12月に)
ラグナ 秋の月
ラコタ 落葉月、風が葉を振り落とす月、冬はじまり月
アイヌ ウレポッ・チュプ / 寒気を感じる月
「☆Native Calendar」カテゴリの記事
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- ホピの国では4月になると(2005.04.01)











































Comments
「霜月」と呼ぶ部族がけっこうあるのは、驚きですね。
モホークの人たちがなんだか気の毒だなあ。
Posted by: 南風椎 | Tuesday, November 01, 2005 at 09:20 AM
こんばんは、今日、月に映すあなたの一日という、本を手に入れました。
書き込みを読んで、銀座の旭屋に行きました。そこで見つけて買いました。
そしたら、月齢カレンダーというのにひかれて、ついでにGET!です。
秋は月が、本当にキレイですね。北山耕平さんの本に出会い、空を(朝も夜も)見る機会が増えました。(^-^)/~
Posted by: 石井美紀子 | Thursday, November 03, 2005 at 12:24 AM
ご要望にお応えして、ディネの月の呼び名を掲載しました。ご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/satoriinsf/e/8e033f0b21a3514f285d6eae49d3b48f
Posted by: 里利 | Thursday, November 03, 2005 at 01:50 AM
里利さま 感謝します。ナバホの人たちのカレンダーの呼び名を記事の方にも反映させていただきました。ありがとうございました。友だちがいろんなところにいるというのはありがたいことですねえ。
Posted by: Kitayama "Smiling Cloud" Kohei | Thursday, November 03, 2005 at 08:48 AM