ペルーの未接触部族をパワー・ハングリーな文明が滅ぼそうとしている
Ashéninka girl, River Yurua, Peru © David Hill / Survival |
「最初の植民地主義者がアマゾン地帯に足を踏み入れて以来、その目的は常にわれわれの自然資源の搾取にあった」と怒りをあらわにしたのは、ペルー・アマゾン・インディアン機構の代表であるアルベルト・ピザンゴ・チョータ氏。彼の組織は未接触部族を今あるそのままの状態にとどめおき守ることを支援してきたという。
ペルーには現在、推定で15の未接触部族が存在する。未接触部族とは、これまでにエネルギー・ハングリーな文明世界とコンタクトをとったことがない部族、つまりいまもなお「前の世界」、わかりやすくいえば「縄文時代」を生き続けている人たちの小集団のことである。
そしてその人たちのすべてが、ペルー政府による石油と天然ガスの資源調査や不法に彼らの領土に侵入する製材業者たちのために、いままさに存在そのものが脅かされているという。
その人たちは長いこと文明世界から隔絶したところで暮らしていたために、外界から人が持ち込む疫病にたいする免疫をもっておらず、どのような形であれ外の人との接触がそのまま彼らの命運を左右してしまうのである。1980年代には、石油資源の探索がおこなわれたためにそれまで未接触部族だったナワ族の人口が半減したとされる。
Source: Amazon leader – uncontacted tribes suffer worst experience in 500 years
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