イン・ザ・サークル
輪(サークル)は癒しの力を持つ。輪のなかにおいては、われわれはみな平等である。輪のなかにいるとき、あなたは誰かの背中を見ることはない。輪のなかにいるとき、あなたの後ろには誰もいない。輪のなかにいるとき、あなたの上にも、そしてあなたの下にも、誰もいない。聖なる輪は、人間はみな同じだということをすべての人に理解させるために、考案され創造された。いのちというものもまたひとつの円環を描く。この円環のなかに、ありとあらゆる種のための、あらゆる人種のための、あらゆる木々のための、あらゆる植物のための場所がそなわっているのだ。この惑星において健康をもたらすために、敬はれるべきは、この完ぺきさにある。水面に石を投げ入れたときにつぎつぎと出来るいくつもの波紋のように、あらゆるいのちが互いに理解し合うためには、輪は最初は小さくはじまり、そしてその輪が次第に大きくなって、やがては湖全体にまで広がるようになっている。デイブ・チーフ オグララ国 ラコタのスピリチュアル・リーダー
世界を創られた存在がそこにあるものをいかに考案したか、そのなかでいかに生きればよいのかを、輪は教えているといわれている。つまり輪は、天地創造の見方を、われわれに教えているのだな。いのちの旅は輪を描く。ネイティブ・ピープルのメディスン・ホイールで示せば、われわれの旅は東側からはじまる。東は赤ん坊を意味する。人生という旅は太陽と同じ巡り方をする。東が過ぎれば南にはいる。南は若者だ。西は成人。北は老人を意味する。そしてこの先は輪はまたもとの振り出しに、母なる地球に還り、再度また新しい旅のはじまりを迎える。われわれは輪の中心にいて、自分を取り囲んでいるものを目をこらして観察している。この観察のなかから、自分なりのものの見方が作りあげられていく。だから自己中心的にならないように、じゅうぶん心して世界を見つめなくてはならない。
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Comments
「あらゆるもののための場所が備わっている。」とは
本当に心が癒される聖なる言葉のように響きます。
身近な場所(小さな環)にも世界規模のニュース(大きな環)にも
ちょっと耳を傾ければ、なんとも理不尽な出来事や
信じられないような言動があふれています。
すべてにはその場所があり、意味があり、
世界はそれでも善に向って円を描きながら進んでいる、
進むように自分のいる場所から動いていこうと
教えられます。
すべてにおいて独善的に判断したり排除したりしないことの
大切さと、小さな環においても大きな環においても
そういうことから起こる不幸が多々あることを
考えさせられます。
Posted by: 白いうさぎ | Saturday, December 08, 2007 04:47 PM