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Monday, October 22, 2007

人間はみな太陽の子どもたち

sun日の時の輪講座 2007秋 座学——ホクレア 弓の島へ★スピリットの帰還は、穏やかな天気のなか美しい夕日と共につつがなく終了しました。天気を晴らしていただいたことを心より感謝します。ご参集いただいた40名を超えるみなさん、鎌倉極楽寺の広い家と庭を提供してくださったアナンさんご一家、ホクレアについての深い知識を共有していただいた内田正洋氏、ハカを披露し場の空気を整え盛り上げていただくなどした友人たち、会場を作りあげていただいたスタッフのみんなには感謝の言葉もありません。

「カヌーを作ると魂が目覚めます。そして、その魂は故郷を知らなければなりません。カヌーは自分のふるさとを知る必要があるんです。もし、私が鎌倉から旅立ったら、鎌倉だけがカヌーのことを知り、カヌーも鎌倉しか知らずに出発することになります。つまり、カヌーは自分の島を知らぬまま旅をすることになるんです。ですから、カヌーが日本中を廻って触れ合うことが大切なんです。そうすることによって、カヌーに『日本』という島の魂が宿るからなんです。旅はそれからです。このプロジェクトを通して、もしカヌーで沖縄や福岡、北海道を訪れたとき、『僕達もカヌーを作りたい!』と言われたら、私は大喜びで手伝うでしょう。私の望みは日本中を廻ることによって、『カマクラ』と名付けられたこのカヌーが日本のカヌーとしてみんなに認知されることなんです。例えば、ホクレアがハワイのカヌーであるようにね。ここで、みなさんと『カマクラ』という名前の意味を分かち合いたいと思います。ハワイでは『カマ』とは、『子供』。『ク』は『立ち上がる』とか『昇る』。『ラ』は『太陽』という意味があります。つまり、『カマクラ』はハワイでは『CHILD OF A RISING SUN』という意味があるんです。ですから、このプロジェクトには色々な意味があるんです」

タイガー・エスペリ(Tiger Espere)、サーファーでカヌー・ビルダー 1999年

千葉のFMラジオ局Bay FMで毎週日曜日の夜に放送中のネイチャー・プログラム「THE FLINTSTONE」の公式ホームページに掲載されているタイガー・エスペリさんのYEAR 2000 with 田久保雅己さん&内田正洋さんというインタヴューより。

内田正洋さんのホクレアがぼくたちに残していったあらたなそして「日本が過去の痛みから解放され、ひとつの過去を共有し、未来へと進むためのヴィジョン」としての航海カヌー「カマ・ク・ラ号」建造プロジェクトの話を受けて、ぼくは「太陽の子ども」についての話をした。この話をしようとしていたわけではなく、突然その場の空気がぼくにその話をさせたものである。その話を、今日も太陽の光が降り注ぐ良い天気なので、ここでもみんなと共有しておこう。

く日本人は「自分たちは太陽の子どもである」と言う。口に出さないまでも、どこかでそう考えていたりする。なに? 考えたこともないと。いやはや、それならまずそれが問題なのだな。だってそうだろ、なによりも「日本」という言葉が、それを表しているのだから。かつては「倭国」「倭人」と言っていた人たちが、日本列島を自分たちに属するものと認識した時から「太陽が昇る土地」「日の本」として国名をどこからか持ち出してきて、自らを「日本人」と称しはじめた。今では日本国の旗も白い布に赤で印刷された太陽である。

しかし、とここはひとつ大きな声で言いたい。太陽の子どもたちは、ひとり日本人のみに限ったことではない。世界中の少数民族とされる人たちのほとんどが自らを太陽の子どもたちと名乗っている。朝鮮半島の人たちも、台湾島の人たちも、中国大陸も、極東シベリアも、カムチャッカ、アラスカ、北米大陸、南米大陸、ハワイ、ポリネシア、ミクロネシアも、インドも、アフリカも、ほとんどが自分たちを太陽の子どもであるという認識を心の深いところで持っている。

ぼくがそのこと、地球に生きる人間は太陽の子どもであるということ、に気がついたのはアメリカ・インディアンの人たちの文化的な背景を調べていく過程のなかでだった。ラコタの人たちも、赤い丸を太陽の象徴として絵に描いていた。なぜ太陽なのかというと、理由は簡単だ。太陽からは光と暖かさがもたらされるからである。この光と暖かさによってあらゆるいのちは育つからである。

はるかなる古代、まだ地球のどこにも国境線などと言うものが引かれていなかったころ、人びとはみな太陽を敬い畏れながら生きていた。そうした太古の記憶を心の奥深くにもつ現代人は、しかし現代生活によってその事実を忘れるように仕向けられてしまっている。

日本列島においては、自然をではなく人間を神として崇拝するようになって以来ゆっくりと、そして太陽が布に印刷されるようになって広まり始めた明治維新以降決定的に、人びとのあいだからゆっくりと太陽にたいする畏怖が失われていく。

山や、川や、森や、平原や、浜辺や、海を移動し、質素な家を設け、自然のサイクルにあわせて生きていた、真の意味での太陽の子どもたちであるネイティブ・ジャパニーズのなかにだって、つい最近まで太陽を敬い畏れる暮らしを自分たちのものとして、今の世代までその生き方を受け継いできた人びとの一族もある。

ぼくたちはもう一度父なる太陽の子どもとして、母なる地球で生きる方法を学びなおさなくてはならないときにきている。太陽の沈む西を目指したホクレアがわざわざ今はなきタイガー・エスペリのスピリットを顕彰するために、ミクロネシアを経由してはるばるカマクラの七里ヶ浜まで運んできたものは、ひとつのココナツの実と、光りと暖かさであった。ココナツが芽を出して大きく育つまでに、日本列島の眠れる魂に偉大なる目覚めが訪れ、癒しがもたらされんことを、西に沈んでいく太陽と東からのぼってくる太陽に祈るものである。

■ Kama-Ku-Ra カマ・ク・ラ号建造プロジェクト公式ウェブサイト

■ 日本列島を含む太平洋諸地域の航海カヌー文化とその復興運動に関する情報サイト

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Comments

そういえば周防大島でお会いした漁師のおねえさんは「島じゃあ太陽が出たら起きて太陽が沈んだら寝るのが普通よ」と笑っておりました。

Posted by: かとう | Monday, October 22, 2007 at 12:53 PM

昨日の会場を提供してくださった「インド人が考えた日本人のためのカレーであるアナン・カレー」のアナンさんは、「わたしの生まれたところでは太陽が昇る2時間前に起きよという教えがある」とおっしゃってました。その2時間で太陽を迎える準備をすますのだそうです。ネイティブ・アメリカンの人たちの心ある人たちはほとんどが太陽と同じ頃に起きますね。さすがに2時間前に起きて準備をするとは「ブッダの国」ではありませんか。

アナン株式会社
http://www.e-anan.net/index_r.htm

Posted by: Kitayama "Smiling Cloud" Kohei | Monday, October 22, 2007 at 04:43 PM

とても素晴らしい時間でした。
大地に足をつけること。
とても印象に残りました。
ハカ・・・ますます練習します。
その時に向けて。

Posted by: Middles-nobu | Tuesday, October 23, 2007 at 02:35 PM

突然、失礼いたします。ホピ族に関して、イベントを企画しました。よろしかったら、私たちのブログのインフォメーションを見てください。よろしくお願いいたします。

ブログ:http://28420252.at.webry.info/

Posted by: J & R | Saturday, October 27, 2007 at 09:45 PM

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» 昨日は周防大島と鎌倉で集会があったのですね [航海カヌーでペルーを目指すカピタン・アラトリステ]
 昨日は、このウェブログでも以前にお伝えしたホクレアを語る集会が、二箇所で開催されました。どちらも盛況だったようです。  鎌倉の極楽寺近くで開催されたのは、北山耕平さんと内田正洋さんの話を聞く会。北山さんのウェブログに報告があります。 http://native.way-nifty.com/native_heart/2007/10/post_06ca.html  北山さんの「太陽の子として自らをアイデンティファイしている民族は世界各地に無数に存在する」という指摘は色々な意味で重..... [Read More]

Tracked on Monday, October 22, 2007 at 01:26 PM

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