先住民の代表としてエボ・モラレス・ボリビア大統領が先日国連のあるニューヨークで語ったこと
「主権国家というのは、自らの国のなかに外国の軍事基地を持たない国のことを言う」と、国連総会でニューヨークを訪れたエボ・モラレス・ボリビア大統領(写真)が至極まっとうなことをアメリカに向かって述べた。
エボ・モラレスは世界で最も貧しい国とされるボリビア共和国において南北アメリカで初めて民主的に国家元首に選出された先住民、しかもコカ栽培農家出身の大統領で、南北アメリカの先住民の希望の星でもある。このブログでも彼が大統領になる以前から彼の言動に注目し続けてきた。理由は、日本の他のメディアはおそらく彼の発言などは報道しないであろうから。はたせるかな今回の彼の言葉も、日本では報道されていない。
いのちを守り人類を救うために
ボリビアも第二次世界大戦以降アメリカの軍事基地を受け入れてきたが、非暴力・非参戦の原則に基づいてアメリカの軍隊を自国から撤退させることになっている。この決定だけでなく、モラレス大統領は国連に対して本部をアメリカ合衆国から外に出すように求めた。彼は閣僚の入国に対していやがらせが多く、アメリカに自分たちが歓迎されていないと感じたようだ。
国連総会では、先住民の人権宣言が採択されたことに対し、これに反対した4つの国をのぞく賛同したすべての国々にたいして謝辞を述べたあと、あらためて「異なる生き方を理解するための世界先住民会議」の招集を国連に呼びかけた。
「先住民のコミュニティーにとっては、その慣行が証明しているようにこの地球は聖なるものであるのだから、いのちを守り人類を救うためにそうした経験を一堂に集めてみようではないか」
自然資源はすべての人が使えるようにすべきであると、彼は主張した。「水は人間の権利である。エネルギーは人間の権利である」と。そしてつけくわえた。「そうしたものは特定の個人企業によって搾取されるべきものと考えてはならない」
彼はまた最近話題となっている「バイオ・フューエル(生物燃料)」についても「なぜ車のために食料を生産しなくてはならないのか理解できない。耕された土は、いのちのためにあるのだ! ガソリンが不足したからと言って、なぜ自動車のための食べ物をつくらなくてはならないのか」と言及し、それよりも「贅沢をやめるべきだ。ゴミをいつまでも蓄え続けることなどできない」と語った。
モラレス大統領は「大量虐殺の原因となる経済政策」には反対すると声明のなかで述べ、軍拡競争を強く非難し、「戦争は死の産業である」と宣言した。また世界の経済の不均衡を、わずかな国がその手に富をかき集めているとして非難し、「多数がそれぞれの違いを尊敬しない集団的グローバライゼーションこそがすべての問題の源である」と主張した。
モラレス大統領はこの日出演したラジオのトークショーでも同じような主張をしたあと、「くれぐれもわれわれを悪の枢軸と考えたりなさらないように願いたいと」冗談で話をしめくくったという。
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