ある芸術家の目に映った19世紀の平原インディアン
ジョージ・カトリン( George Catlin, 1796−1872)は、19世紀を代表するアメリカの芸術家・画家のひとりで、1830年代に北米大陸の中西部から西部を5回にわたって旅をし、平原に暮らす先住民の暮らしぶりを数多くの絵にして残した。平原インディアンを絵という形で克明に記録した最初のアーティストであり、そしてアーティストらしい感性でネイティブの人たちの自然と調和した生き方に激しく感銘を受けたことを正直に後世に伝えようとした。当ブログでもこれまで何回か彼の絵を紹介したと思うが、今回は彼が自分の見たりつきあったりした平原の民はこのような人たちだということを覚書として書き残した「ジョージ・カトリンの信条 George Catlin's Creed 」といわれてる文章を翻訳してみた。19世紀のアメリカの大平原の先住民がどのような人たちだったかを、ジョージ・カトリンというひとりのアーティストはこのように見ていたのである。
巻頭の絵は1846年頃のチョクトーの人たちが、現代の「ラクロス」の元となる球技を一族総出で楽しんでいる(争っている)光景を描いたもの。アメリカ国立美術館蔵。今もチョクトーの人たちはラクロスを自分たちのアイデンティティーを保つ球技にしている。
ジョージ・カトリンの信条わたしが愛する人たちは、いつであれわたしの訪れにその最大の歓迎でこたえてくれる人たち。
わたしが愛する人たちは、法律などないのに正直で、監獄も、貧窮院も持たぬ人たち。
わたしが愛する人たちは、牧師の説教を読んだことも聞いたこともないのに、十戒を守る人たち。
わたしが愛する人たちは、罵る言葉をけして使わず、神の御名を意味もなく使うことがない人たち。
わたしが愛する人たちは、自分たちを愛するように隣人を愛する人たち。
わたしが愛する人たちは、神に愛されていることを信ずるがために、聖書などなくても神を崇拝する人たち。
わたしが愛する人たちは、みな一様に同じ宗教であり、宗教的な怨念から完全に解き放たれている人たち。
わたしが愛する人たちは、罰する法律などないにもかかわらず、わたしに向かって只の一度も手を挙げたこともなく、わたしの持ち物を奪いさることもなかった人たち。
わたしが愛する人たちは、神の子であるがゆえに、神によってつくりおかれしその場所にいても、なんら恐れを抱かない人たち。
わたしが愛する人たちは、自らの土地を守るとき以外はけして白人と闘うことのない人たち。
わたしが愛する人たちは、錠前も鍵もなく、あるがままの暮らしを生き、守る人たち。
わたしが愛する人たちは、いつも最善をつくす人たち。そしてわたしがこよなく愛する人たちは、お金への愛に生きることのない人たち。
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Tracked on Thursday, August 16, 2007 at 07:47 AM
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