グレイトスピリットと火の関係
ミシシッピ川の中流域から下流にかけての土地で暮らしていたチョクトーの人たちの言葉では「偉大なる精霊グレイトスピリット」のことを「ハシタリ」という。その意味は「真昼の太陽」である。太陽は一族の人たちの生と死を司る力を持っていると、彼らは信じていたので、真昼の太陽がそのままグレイトスピリットを指し示す言葉になった。
で、ハシタリと、いわゆる「火」が友だちであるという教えが彼らにはある。ハシタリと火は常に緊密に連絡を取りあっていると、もっぱら信じられてきたし、子どもたちにはそのように教え込まれる。火は、自分が地球で見たこと聞いたことを、逐一ハシタリに伝えているのだと。とくに、人間の悪いおこないについては、火はことさらに詳しくハシタリに報告する。チョクトーの人たちは、だから、火が燃えているそばでなにかいけないことをすると、その悪さは太陽に筒抜けになっていることを知っているのだ。
チョクトーの子どもたちがみんな火の周りではよい子なのはそうした理由による。
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