銀行に500ドルを借りに出向いたひとりのインディアンの年寄りの話
銀行員がさっそく所定の用紙をとりだしてじいさまに質問した。
「まずは、そのお金でなにをするつもりなのですか?」
「ジュエリーを街に持っていって売るつもりだ」
「ほー、で、担保はなにかおありですか?」
「担保? 担保とはいったいどんなものだ?」
「えーとですね、担保というのは、貸す金額に見合うだけの価値のあるもののことですよ。おじいさん、車はお持ちですか?」
「あるともさ。1949年のシボレーのトラックだ」
銀行員は頭を振りながら、
「では、家畜なんかどうです? なにか家畜はいませんか?」
「おお、いるともよ。馬が一頭いる」
「その馬は何歳ですか?」
「さあなぁ、もう歯がなくなってるぞ」
すったもんだのあげく、銀行員はなんとかそのじいさまに500ドルを貸すことにした。
それから数週間後のこと——
くだんのインディアンのじいさまが再び銀行に姿を見せた。
懐から紙幣をたっぷり巻いたものを取り出して
「ほれ、借りた金を返しに来たぞ」と言った。
そして銀行員にローンの支払い分を手渡した。
「残りのお金はどうなさるおつもりですか?」
銀行員からたずねられると、じいさまは応えた。
「ティピのなかにおいとくさ」
「どうです、うちの銀行に預金なさるというのは?」
「預金? 預金とは、なんだ?」
「わたしどもの銀行にお金の管理をまかせていただくことです。お金を使いたいときにはいつでも引き出せますから」
インディアンのじいさまはカウンターに身を乗り出すようにして銀行員に聞いた。
「で、あんたのところにはどんな担保があるのかね?」
「Indian Humor / Indian Jokes」カテゴリの記事
- 白人の友だちとインディアンのだちの違い(2009.09.25)
- アメリカン・インディアンが白人に言ってやりたいことのトップ10(2009.09.14)
- 「いいわよ、個人的な質問でもなんでも聞いてちょうだい」という詩を紹介させてください(2009.06.13)
- デイライト・セイビング・タイム(2009.03.11)
- ついにマヤの暦の謎が解明されたということでいいですかね :-)(2009.01.20)
The comments to this entry are closed.
Comments