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Friday, February 09, 2007

スピリチュアルな違法行為とそれをしてはならない理由

feather伝統的なネイティブ・アメリカンの部族システムのなかには、キリスト教や神道や仏教のように、人びとを導くために文字で記された戒律は存在していないのですが、それでも彼らは自分たちの「法」「自然の法」「創造主の教え」に従って暮らしてきたことはまちがいありません。スピリチュアルな導きや一族のしきたりや道徳や倫理は、それぞれの部族に口頭伝承された神話や伝説や物語(とくにトリックスターのお話し)のなかにしまわれていたりします。ぼくがお話しの世界にこだわる理由もそこにあります。

ローリング・サンダーがまだ存命の1970年代から80年代にかけて、カリフォルニアの州北西部のネイティブのヒーラーたちと折々に寄り集まり額をつきあわせて作成して活用していた(る)彼らにとっての「スピリチュアルな違法行為」のリストが出てきたので、紹介しておきます。これはローリング・サンダーの意見だけで作られたものではなく、北カリフォルニア随一の聖山であるシャスタ山周辺の、ユロク、カロクなどのネイティブの部族の人たちの共同体のヒーラーやメディスンマン、メディスンウーマンたちが合議のうえで考えて9項目に絞り込んで活用したものです。今も使われているかどうかは不明。こうしたスピリチュアルな教えの扱いには細心の注意とリスペクトが求められるのは当然であり、部分的な引用は、いらぬ誤解を招くおそれがあるため、これを固くおことわりします。


人間として生きるために守られるべき自然の法

  1. 人間は、山の上とか、森のなか、沙漠のなか、牧場の牧場、海岸のすぐそば、渓流や湖や川のちかくなど大自然のなかで性行為におよぶべきではない。

    理由 そのような場所に住まわれるスピリットには良いものもいれば悪いものもいるから。スピリットたちは「人」の臭いや行為がその場所を汚染するのを好まない。





  2. 動物たちや、鳥たち、蛇たち、虫たち、木々、植物、魚たち、そしていうまでもなく人間たちにたいする性的ないやがらせや、いのちを奪い取る行為、あるいはそれらを実験の対象とすることは、法に背いている。

    理由 そこに存在するものは偉大なる造物主の財産である。そうしたものが地球に置かれたのには目的と役割があり、一個の種としての人類には、応分の理由も補償もなく、そうした造物主の財産にたいしていやがらせをしたり破壊したりするいかなる権利も権威もない。





  3. 生理期間中の女性が、自然のなかを散策したり、ハイキングをしたり、泳いだり、水浴びをしたりすること、さらにはその期間の女性が性行為をおこなうことは、造物主の法に背くことである。自然による女性の浄化は、感情的、肉体的、精神的におこなわれるもので、このことの当然の帰結として、さまざまな毒素や否定的なエネルギーが放出され、そばにいる他人を、そして自然を、汚染しかねないから。しかしそのことはまた、女性はそれによって肯定的でスピリチュアルな力によって再度満たされるという証でもある。それゆえに生理になった女性は、自らひとりきりになれる場所へおもむき、自らを浄化し、宇宙の力と一体化して、活力の回復を図るべきであり、自分のなかの力を、社会的、肉体的、感情的、精神的に分散させるべきではない。





  4. 人間が普通でない性行為におよぶことは造物主の法に背くことである。

    理由 人はもともとは「魂」だけの存在だった。それがスピリットの世界を離れて動物のからだを乗っ取ったとき、性体験を目的として造物主の法を破ることになった。人は人らしくあるべきもので、精神的な純粋さにむかって魂を開発させることが求められる。したがって、動物のごとき性行為は不純なものと考えられ、人にとっては不自然なものである。この法を犯すことは、感情的、肉体的、精神的な病を引き起こしかねない。





  5. 殺人、性的暴行、拷問、あるいは自殺は、造物主の法に背くことである。

    理由 人間は偉大なる造物主の財産であるがゆえに神聖である。一個の種としての人類には、偉大なる造物主の財産を不正に使用するいかなる権利も権威も与えられていない。





  6. 人間は、アルコールや、性行為、そして月経の影響下で、祈りの場や、神聖な祭式、儀式、もしくは癒しの場に加わることを想定されていない。

    理由 精神的な力は純粋であるがゆえに、それを扱うにさいして敬意と清浄と明晰さを求められるから。





  7. 魔術、あるいは悪しき祈り、悪しき思考、悪しき願い、あるいは悪しき力を、他人に向けて用いるのは造物主の法に背くことである。

    理由 偉大なる造物主が、人間もさまざまな力もふくむこの宇宙にある一切すべてのものを創られ、そして創られしものたちのなかに法と秩序をうちたてられた。世界の最初の法は、すべてのいのちあるものを敬えというものだった。そのなかには地球も、宇宙も、一個の種としての人間も、ふくまれていた。悪の力を用いることは、その尊敬の法に制限をくわえ、他人に危害を引き起こすことにほかならない。





  8. 人間はいついかなるときにも「清浄」をむねとすべし。狩りをするときも、魚をつかまえるときも、薬草を集めるときも、それはかわらない。ここでいう「清浄」とは、清潔な肉体、性行為はもたない、アルコールは飲まない、生理中の女性を避けるというもの。

    理由 自然の食べものや植物は力を有する。人間はいつでも、そのいのちをいただく前に、なぜそのいのちが使われるのかについての説明をし、そうした「存在」にむかって祈るべきである。人は、祈りをあげて、この力を用いるときには常に、感情的にも、肉体的にも、精神的にも、清浄であらねばならない。そのようにしたときにはじめて、「存在」の持つ精神的な力は、物理的な特性として人に移行されることになり、自然の力はわれわれの魂に力を与えて、われわれの健康を増進させる。否定的な力はわれわれの魂を汚染し、われわれの健康を損なわせしめる。「力」の乱用は違反者に病を引き起こす。





  9. 人間は、ドラッグや、アルコールや、わがままや、怠け癖で、いのちを浪費すべきではない。

    理由 人間は誰であれみなこの地球の上にそれぞれの目的と理由があって置かれている。造物主はすべての人間がこのたびの人生において各自に与えられた目的を発見しおのれの責務を遂行することを望まれている。人は神聖なものであり、それがゆえにおのれのいのちをむだにすべきではない。いのちをむだにすれば病となり、自然な寿命も短くなり、いのちを落とすことになるから。

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