イラクとラコタとニホン
イラクとラコタ(スー一族の国)の相似点について書き記している某ブログの記事を読んだ。かつての偉大なるスーの国(グレイト・スー・ネーション)はアメリカ軍によって侵略されて併合され、現在はアメリカの一部になっている。
そこにはこんなことが書いてあった。
ラコタやイラクといった国々にたいしてまず最初にアメリカは民主主義の顔を向けて「侵略」という形をとる。そして過激派を殺して、国土の安全のためにその国の人間たちを訓練して「自主警察」を育てる。荷馬車のルートに沿うように砦を作る。(現在イラクには14のアメリカ軍基地が設営された)抜け目のない美辞麗句で人を駆り立てる。インディアン居留地への移動を拒否する戦士を「敵」ときめつける。侵略に抗議するイラク人は「テロリスト」だ。それから条約にサインをし、管理監督官を送り込む。「イラクにようこそ、ブレマー(ポール・ブレマー連合暫定施政当局局長)さん」というやつ。われわれは荷馬車に積んだお金を経済開発のため——痩せこけた家畜や、農機具の鋤や、安い毛布にかえて、湯水のごとく投入する。そのお金の大半は、私用請負業者が途中でほとんどを吸い上げていく。「イラクにようこそ、ハリバートン社さま」という具合に。
それからわれわれは憲法を作る政府をこしらえ、自分たちの気に入ったチーフたちを選び出して、選挙のスポンサーになる。はいこの紫のインクに指先を浸してここに指印を押しつけなさい。あなた方の土地を切り分け、近代化し、そこで麦を育てなさい。これらはすべてあなたたちのためなのですから。
いまイラクで起こっていることと、かつてラコタの国で起こったこととが見事に重なっていることがわかる。いやアメリカという国は、建国以来その姿勢というか思想を一度も変えたことがないのだな。ニホンの占領政策も、アメリカ先住民の国々の占領政策と同じ流れの上でおこなわれた。アメリカによってイラクに作られた暫定政権は、そのまま自民党政権を彷彿とさせるではないか。今回の戦争の親方ともくされるアメリカの副大統領が今日、さらなる戦争につぎこむ金を調達するために自民党のトップに会いにやってくるという。
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