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Saturday, February 17, 2007

ネイティブ・ジャパニーズの衣服か敷物か

編布(あんぎん)編みなにに見えているかは推測するしかないのですが、これは焚き火のあとなどではありません。現在の北海道の恵庭にある、3000年以上も昔の古代遺跡から出土したネイティブ・ジャパニーズ・ピープルが伝ったと見られる衣服か敷物ではないかとされるもの。昨日2月16日の北海道新聞・文化面に掲載された記事はつぎのように伝えている。

縄文の大布出土 3種類の網目模様 恵庭の遺跡 2007/02/16 08:22

【恵庭】恵庭市の柏木川4遺跡内にある縄文時代後期(三千−三千五百年前)の河川跡から縦一・二メートル、横六十センチの布が出土したことが、道埋蔵文化財センター(江別)の十五日までの調査で分かった。一メートルを超える縄文時代の繊維品は全国でも珍しいといい、同センターは「縄文人の編み物文化を知る大きな手がかりになる」と話している。

 布は、地表から一メートル下の泥炭層から重なった状態で発見された。布は黒褐色で、糸を縦横に直角に交差させる「編布(あんぎん)編み」と呼ばれる縄文時代独特の技法で編まれている。糸は十数本の植物繊維をよって作ったとみられ、太さは三−五ミリ。縦糸と横糸の間隔を変えるなど、少なくとも三種類の網目模様が確認された。

編んで作る布だから「編布」で、これを「あんぎん」と読むのはなぜなのだろう? そのものは「からむし・あかそ・大麻などからとった植物繊維を素材とする布」で、日本列島の先住民の遺跡からしばしば出土するが、こんなに大きな布はかつてなかったという。きっと日本列島ではこの伝統的な編み布を伝えてきた人たちが各地にいたのだろうが、今では新潟県の十日町に残る「越後アンギン」だけになってしまったらしい。

arrow2 越後アンギン

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