アメリカにとって最も危険な男のクールなドキュメンタリー
1969年から1979年までの10年間に、連邦捜査局(米国、FBI)がのべ17000ページにおよぶ人物調査記録を作成しそのなかで「おそろしいまでに雄弁であり、それがゆえに桁外れに危険」と指摘され「アメリカにとって最も危険なインディアン」のひとりとされてきたジョン・トルーデル(John Trudell)。サム・シェパードが監督としてラコタのリザベーションにおける殺人事件を描いたクールな映画「サンダーハート」でも彼の分身のような男が出てくる。ネイティブ・アメリカンを代表する詩人であると同時にスピリットダンサー、アメリカン・インディアン・ムーブメント(AIM)の社会活動家としてもその名を轟かせてきた。アルカトラツ島占領、ワシントンDCのインディアン局(BIA)占拠など、過去30年におよぶほとんどすべてのアメリカ大陸先住民の権利回復運動に深く関与し、その活動の代償として何者かによって妻子は殺害された。これはレオナルド・ペルティエーとならんでアメリカが最もおそれているインディアンの平和活動家の過去と今の姿を追いかけた1時間(60分)のプロフィール・ドキュメンタリーだ。まるでロックコンサートのような熱気あふれる彼のポエトリーリーディングの会場から大自然のなかまで。ロバート・レッドフォード(俳優)、ウィルマ・マンキラー(チェロキー部族会議議長)、ジャクソン・ブラウン(ロック・シンガー)が語る彼の人物像。インデイニアス・ジェネティック・メモリー(先住民としての遺伝子の記憶)から流れ出す言葉を体験してみてください。当時のアルカトラツ占領のテレビニュースも見れるし、アルカトラツ島からアメリカに向けて流された自由ラジオのメッセージも聴くことができる。pbs(アメリカの公共放送)で放映されたもの。インディペンデントレンズ制作、監督 Heather Rae。(英語)
Google VIDEO : John Trudell efforts to gain equality for indigenous people
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