信ぜよ、さらば救われん
3人の女性が大学の卒業を祝して、ある晩メキシコまで足を伸ばした。3人でしこたま酒をのみ、酔っぱらって、目を覚ましたらそこは刑務所だった。しかもこれから自分たちの死刑が執行されるというではないか。いくら考えても3人には昨晩自分たちがなにをしたのか皆目思い出せなかった。
最初の死刑執行はラコタの女性だった。電気椅子に縛られて、なにか言い残すことはないかと聞かれて、彼女はこたえた。
「わたしは昨日オグララ・ラコタ大学を卒業したばかりだし、ワカンタンカが全能の力を持っていて、必ず無実の人間を救ってくださるものと信じています」
その言葉のあとで彼らはスイッチを入れたがなにも起こらなかった。死刑の執行人たちはみなその場で床にひざまずいて許しをこい、彼女を釈放した。
つぎはチェロキーの女性の番だった。電気椅子のベルトがきつくしめられ、同じように言い残す言葉はないかと尋ねられた。
「わたしは昨日ハスケル・インディアン・ネーションズ大学を卒業したばかりですし、無実の人間を救うために正義の力がふるわれることを固く信じています」
再びスイッチが入れられたが、このときもまたなにも起こらなかった。刑の執行人たちはみな再びその場で床にひざまずくと許しをこうて彼女を放免した。
最後に残ったのがポタワトミの女性だった。彼女も同じように電気椅子に座らされてベルトがきつくしめられ、最後の言葉を求められた。彼女は言った。
「ええと、わたしはポタワトミ職業大学で電気工学を学んで卒業したばかりなので言わせてもらいますが、何度スイッチを入れてもコンセントが外れていては感電死なんかさせられっこありませんよ」
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