アマゾンのインディアンを救おう
ブラジルのアマゾン熱帯多雨林で生き延びている先住民の集団は、これまで信じられていたよりもはるかに数が多いが、しかしこの人たちは製材業者や鉱山業者のために絶滅させられようとしていると、イギリスのスコッツマンというニュース専門サイトが伝えている。
ブラジル国立インディアン財団の調査によると、これまで40グループほどと見積もられていた外界と隔絶したところで生き残っている先住民集団の数が、推定で67集団はあるらしいことがわかった。
「アマゾンの破壊のひどさからすれば、外界と接触しない人たちがまだ存在していること自体驚異的なことです」と部族の人たちを支援する活動を続けるサバイバル・インターナショナルの関係者は語る。
インディアン財団は今回の世界最大の熱帯雨林のジャングルを調査する過程で、新しいものも古いものもふくめていくつもの足跡やうち捨てられた小屋など、人間の生存をしめすものを数多く発見した。そこにはいまだ世界と接触したことのない大きな集団の先住民がいる可能性もあると、サバイバル・インターナショナルのコオーディネーターは話す。
その人たちは、1500年にポルトガル人のペドロ・カブラルがヨーロッバ人としてはじめてアマゾンに足を踏み入れた当時のままの、吹き矢と弓と矢で狩猟をする暮らしを送っているらしい。つまり「縄文時代」が、「ドリームタイム」が、まだそこではどうにか続いているというのである。
ブラジル政府は、極端な危険が彼らの身に迫らないかぎり、隔絶した暮らしを送るインディアンたちと接触することは避ける方針だそうだ。
図版は1899年にドイツで刊行された「 BIG PEOPLE AND LITTLE PEOPLE OF OTHER LANDS 」(EDWARD R. SHAW)という子供たちに世界のさまざまな土地で暮らす人たちのことを教えるための本に掲載されていたアマゾン・インディアン。
「Native News Update」カテゴリの記事
- ホピの国にこの50年ではじめて建てられたホテルの外観と内装をご覧ください(2009.11.30)
- ローラ・インガルス・ワイルダーが「大草原の小さな家」の初版のある部分を十数年後に書き直していた背景になにがあったか、あるいは野蛮人は人間ではないという無意識に焼き込まれた保守思想(2009.11.03)
- 古代のアボリジニのなかにはウサイン・ボルト選手よりも早く走れた人がいたかもしれない(2009.10.22)
- ネイティブ・アメリカン部族国家会議がホワイトハウスで開催される(2009.10.20)
- 今年ホピのスネーク・ダンスの儀式に非アメリカ・インディアンの見学者の立ち入りが禁止された(2009.10.16)
The comments to this entry are closed.
Comments