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Tuesday, December 12, 2006

縄文、弥生時代からの数千年間と同じぐらいの変化がここ50~100年で起きている


気になった新聞記事の部分的な切り抜き。

■縄文と弥生

 現代日本人の顔は、大きく2つの型に分類される。主流を占めるのは一重まぶたで細眉、薄唇で平坦な顔を持つ「北方系弥生顔」だが、読売ジャイアンツの長嶋茂雄終身名誉監督や女子プロゴルファーの宮里藍のように太い眉に二重まぶたで立体的な顔立ちの「南方系縄文顔」も少なくない。

 同じ日本人でありながら全く異なる顔つき。そこにはどんな歴史的背景があるのだろうか。

 国立科学博物館(東京)の馬場悠男人類研究部長によると、約1万年前には日本など東アジア一帯に南方系の顔立ちを持つ人々が住んでいた。一方、約3万年前にシベリアに住んでいた人々が極寒の環境に適応して凍傷になりにくい平坦な顔を獲得。彼らは東方アジアに勢力を拡大し、2300~2400年前ごろ、九州から日本に入り、弥生時代の幕が開いた。

 その後、渡来系弥生人が本土の大部分で実権を握り、現代日本では遺伝的には北方系弥生人の特徴を備える人が7~8割を占める。弥生人と縄文人との混血も進み、「約2000年後の今も縄文人と弥生人の顔の両方の特徴が私たち日本人の中で生き続けている」(馬場部長)という。

 縄文人は農耕民族だった渡来系弥生人が住まない寒い地域に住んだとされ、北海道のアイヌは縄文人の遺伝的特質を約9割も残していると言われる。

■50年で急変

 馬場部長の頭骨調査によると、日本人の顔は、この50~100年間に急速に変化している。主な要因は食生活の変化で、特に戦後、軟らかいものを食べる習慣が広がり、あごを中心に顔全体が細くなっているという。

 この調査に基づき、50年前と最近の男子高校生の顔写真をもとに東京大工学部の原島博教授が作成した50~100年後の高校生の顔のコンピューター・グラフィック(CG)を見ると、変化の様態が一目でわかる。50年前から今までの顔の変化が今後も持続すると仮定すると、未来の日本人の顔は極端に細くなる。

 原島教授らは、縄文、弥生時代の典型的な頭骨と縄文、弥生人の特徴を持つ現代人の顔のパーツ(目、鼻、まゆなど)写真を使って別の未来顔も予測。縄文、弥生人の遺伝的混合が現代で終了したと仮定し、縄文、弥生期から現代までの顔の変化を延長させると、今後出現すると予測される顔は男子高校生の未来顔と驚くほど似た。

 原島教授は「縄文、弥生時代からの数千年間と同じぐらいの変化がここ50~100年で起きていることになる」と説明。あごが細くなっても歯は変わらないため「親知らずが生えなくなるなど歯の健康に悪影響も出るだろう」と警鐘を慣らす。

arrow2 【日本人解剖】顔はどんどん細く…100年後は 12/04 iza by 産経新聞社

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