« 人生には七つの誘惑が待ちかまえているという | Main | ネイティブ・アメリカン・リザベーション・オン・ザ・ムーン »

Monday, November 06, 2006

ネイティブ・アメリカンを知るために絶好の場所トップ10

11月がアメリカインディアンの文化的遺産に敬意を払う月であるためにさまざまなメディアが企画を組んでいる。USAトゥデイというアメリカ唯一の全国紙は2日の旅の欄で「アメリカインディアンの暮らしを称えるための10の偉大な場所(10 great places to honor American Indian life)」として「ネイティブ・アメリカンを知るために絶好の場所トップ10」を公開した。ワシントンDCにある国立アメリカインディアン博物館で上級顧問を務めるヘレン・メイナー・シャーベックさんが選定したものだ。残念ながらぼくはその半分しか訪れたことがない。もしアメリカを訪れる予定があるのなら、あるいはアメリカに暮らしていて旅に出かける計画があるのなら、少し脚を伸ばしてみてはいかがでしょうか? ではそのトップ・テンを紹介します。

beadline2

スカイ・シティ
アコマ・プエブロ、ニューメキシコ州

skycityすべイン人の侵略者たちや他の部族の攻撃から一族を守るために高さ100メートルを有に越す崖のうえに建造された町。メサと呼ばれる平らな台地のうえに築かれている。アコマ・プエブロのスカイ・シティは、ホピと並んでアメリカで最も連続して長く人が暮らしているところ。1000年つづく人の営みを実感できる。シャーベックさんは、麓にある「スカイ・シティ・カルチュラル・センター」と「ハアク博物館」も必ず見るようにと言っている。アコマ・プエブロの人たちが作り出した独特の白と黒の焼き物や織物などが展示されている。skycity.com.


ペノブスコット国博物館
インディアン島、メーン州

penobscotsペノブスコットはメーン州にもともと暮らしていたネイティブ。今もリザベーションがある。オールドタウンにある小さな博物館に展示されているカバノキの皮で作られたカヌーは必見。釘もネジも使わずにトウヒの木の根でしっかりとつなぎあわせ、松ヤニで完全防水にした見事なもの。penobscotnation.org.


ノース・カロライナ・インディアン文化センター
ペムブローク、ノースカロライナ州

strike_at_the_windストライク・アット・ザ・ウインドは、文化センターの野外劇場で星空のもと演じられる芝居。ノースカロライナのネイティブ・ピープルでり、そこを流れるランバー川流域をテリトリーとしたランビー一族の正義を求める闘いの物語で、すでに30年以上も上演されている。歌あり、音楽あり、踊りあり、笑いありの心温まる出し物。ランバー川を一望する野外劇場で、日没を見た後、しばし時を忘れることができる。毎週金曜日と土曜日の午後8時から上演され、上演時間は約3時間。時間があればカヌーにも乗れる。strikeatthewind.com.


アラスカン・ネイティブ文化遺産センター
アンカレッジ、アラスカ州

alaska_native文化センターではアラスカの先住民である11の部族のネイティブ文化を目の当たりにすることができるし、それぞれの部族から人が集まってきて、ストーリーテリングやダンスを体験することができる。またここを拠点に、ガイドツアーや橇(そり)に乗る体験もできる。ここでそれぞれの文化をしっかりと認識したら、アンカレッジから鉄道でデナリ国立公園に行く旅が絶対のおすすめとシャーベックさんは言う。カリブー、ムース、氷河、マッキンレー山を堪能できる。alaskanative.net.


マカー・トライブ・リザベーション
ネアー・ベイ、ワシントン州

makahアラスカとハワイをのぞくアメリカでもっとも北西位置するオリンピック半島にある。海に沈む夕日は最高に美しい。ハイキングルートも完備。ホエール・ウォッチングもできる。シャーベックさんのおすすめは、マカー自然博物館。原寸大に作られたマカーの人たちのロングハウスやシダーの木から掘り出された外洋公開カヌー。海の人であるマカーの人たちのカヌー作りの技術は超一級。カヌー競技や漁業のわざも見事だし、マクラガイを使ったビーズワークは独特の美しさを放っている。彼らの作るスモーク・サーモンのステーキは絶品。makah.com.


オグララ・ラコタ パインリッジ・リザベーション
パインリッジ、サウスダコタ州

oglalaバッファローや羊が今も群れをなして移動している大平原を堪能できるバッドランド国立公園からおよそ小一時間ほどのドライブでオグララ・ラコタ・パインリッジ・リザベーションに着く。とにかく広大な居留地。誰もが息をのむような景観。リザベーションのなかのレッド・クラウド・スクールに併設された文化遺産センターは、一族がこうむった歴史的悲劇を確認するウーンデッドニー記念館と並んで絶対に訪れるべき場所。センターではそうした悲劇を跳ね返す力の源がどこにあるかを知ることができる。岩山に大統領の顔を刻んだマウント・ラシュモアも、同じぐらい大きなクレイジー・ホースの像が刻まれた山も、ここのなかにある。lakotamall.com/oglalasiouxtribe.


スペリオル湖チペワ レッド・クリフ・バンド
ベイフィールド、ウィスコンシン州

red_cliffレッド・クリフ・リザベーションは五大湖のひとつスペリオル湖の西、湖に突き出た半島の湖岸に沿って広がっているアニシナベ(チペワ)の人たちのリザベーションだ。とくにアポストル島の湖岸は国立公園に指定されているほどの美しい景観を誇る。リザベーションのなかの建物には一族の昔の生活ぶりを描いたあでやかな壁画が描かれている。redcliff-nsn.gov.


ブラックフィート・トライブ・リザベーション
ブラックフィート国 モンタナ州北西部

blackfeet北をカナダ国境と西にグレイシャー国立公園と接するリザベーションでロッキー山麓の広大な高地草原にある。パインリッジ・リザベーションにはおよばないものの、それでもとてつもなく広大な居留地。なかには部族大学もある。おすすめは当然のことながら息をのむような自然景観。毎年ひらかれる恒例のパウワウは見物だ。グレイシャー国立公園のなかのロッジに宿泊すると、ネイティブの人たちの歌や踊りを鑑賞することができることもある。( ここではブラックフィート国とされているが、正確には「ブラックフィート同盟」である。the Pikuni/Peigan、North Peigan Pikuni、Blood/Kainai、Blackfoot/Siksikaの異なる四つの部族連合体であり、国境をまたいでカナダとアメリカに広がっている。もともとは五大湖の北を生活拠点としていたが、後に現在の地域に移動。18世紀に馬を獲得してから、バッファローとともに生きる民となった。)blackfeetnation.com.


ナバホ・ネーション
ウインドウ・ロック チンリー アリゾナ州

navajoウインドウ・ロックは自然が作りだした岩の造形のありさまから名づけられた。60メートルほどの赤い大きな岩山に巨大な丸い穴が開いている。ナバホ国の国会議事堂がある場所。博物館は見逃せない。チンリーという町は、キャニオン・ディー・シェー・ナショナル・モニュメントという無数の遺跡が点在する大きな渓谷、聖なる谷の入口にある。トレイルを歩いて谷の底におりることを進める。www.navajo.org.


タオス・プエブロ
ニュー・メキシコ州

taos_puebloアドベという1000年以上も昔からある建造物群がたまらなく美しい。ウェブサイトにあるカレンダーで儀式の踊りがある日をあらかじめチェックして出かけたい。ホモスと呼ばれる戸外の土の窯で焼き上げるパンをぜひ食べてみましょう。どこからともなくいい匂いがしてくるから、その匂いの元を辿るとホモスがあるはず。雪の季節の天気の良い日に訪れると、アドベ建築の美しさがいっそうひきたつ。taospueblo.com.

|

« 人生には七つの誘惑が待ちかまえているという | Main | ネイティブ・アメリカン・リザベーション・オン・ザ・ムーン »

Native News Update」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ネイティブ・アメリカンを知るために絶好の場所トップ10:

« 人生には七つの誘惑が待ちかまえているという | Main | ネイティブ・アメリカン・リザベーション・オン・ザ・ムーン »