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Sunday, November 12, 2006

ストーリーテリングのなかのワタリガラス

raventalesワタリガラスの物語をぜひ見たいなぁ」という紹介を兼ねたアーティクルを Native Heart に書いたのは今年の6月のことだった。チェロキーの血を受け継ぐクリス・ケインツとカナダ先住民出身のサイモン・ジェイムズとが組んで『ワタリガラスの物語(レイブン・テイルス)』のオリジナルを制作したというニュースを伝えるものだったが、これがとても好評で、第二作以降の制作が進められているようだ。北西太平洋沿岸のネイティブの人たちの伝説に登場するトリックスターのレイブン(ワタリガラス)を主人公というか、案内人として先住民的な世界を展開させるテレビ用のアニメーションだ。今回そのエピソードのひとつ「レイブン・テイルズ——ハゲワシ編」の第1部が製作者グループによって YouTube にアップロードされた。

ネイティブ・アメリカンのストーリーテリングを学ぶもののひとりとして、これはお話しがなんであるのかを伝えるためのとても素敵なアニメであることをまずはお知らせしておきたい。北西太平洋沿岸に暮らしていた、日本列島の先住民たちともおそらくどこか深いところでつながりあっているネイティブの人たちの世界が、コンピュータによるアニメーションであざやかに表現されているので、ぜひ見てください。すごいのは人間的なグレイトスピリットがちゃんと登場すること。おはなしは「なぜハゲワシははげてしまったのか?」を伝える物語だが、現在はパート1しかアップロードされておらず、製作者のコメントとして、続編もじきにアップロードされるとある。言語は英語だが、もともとがお話しなのでそれほど難解なわけではなく、何度も観ているうちにそのまま理解できるようになるだろう。

ネイティブ・アメリカン・ストーリーテリングの雰囲気をいきいきと体験したい人は必見と言えるし、このシリーズか多くの賞を獲得していることも理解できる。ニホンのテレビで公開されないかなぁ。夢を喪失してしまった小学生にぜひ見せたいのだが。

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