半身の姿勢で顔料を調合するズニの男性
右サイドバーの巻頭にある Peace な写真を入れ替えた。いつものようにノースウエスタン大学のデジタル図書館のなかに収蔵されているエドワード・S・カーティス——ネイティブの人たちから「影を捕らえる人(シャドー・キャッチャー)」と呼ばれた写真家——が19世紀末から20世紀初頭にかけて撮影した北米インディアンの写真のなかから選んでいる。
今回は「メディスンを摺りおろす」と題されたズニの男性が半身をおこして横になっている姿を選んだ。カーティスの覚書には「水に含ませた薬草となにかの鉱物とを石製の小さなすり鉢のなかで小石で細かく摺りおろしている光景」と記されている。おそらく写真の人物は、厳密に定められた手順にしたがって顔に塗りつけるペイントを調合しているところなのだろう。高解像度の写真に拡大してご覧になると、彼の使っているすり鉢がおそろしくよくできた美しい用具であることがわかる。ほとんど正円であり、それが薄くなめらかに削られていて、人が長く使い続けた道具はかくあらねばならぬといった風情をかもしだしている。指先でつまんだ小石とすり鉢のふれあう感触と小さな摺り音が伝わってきそうではないか。沙漠に暮らすズニの男性の多くが、腰に巻き付けた紐とそこにとおした下帯だけの、このような裸に近い格好を日常的にしていた。
写真をクリックすると大きな画面に切り替わるし、さらにその大きくなった画像の下にある「Higher resolution JPEG version」をクリックするとより解像度の高い精密な写真で見ることが出来る。この一枚の写真からもわれわれは実に多くのことを読み取ることができる。
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