ネイティブ・ピープルとアイ・チン(『易経』)
ネイティブ・ピープルの基本的な世界認識に「この世界にある一切すべてのものは網の目のようにつながっている」とするものがある。「オール・マイ・リレーションズ」(わたしにつながるすべてのものたちよ)という祈りのしめくくりの言葉もそこから産まれてきたものだ。東洋においてこの考え方を最もよくあらわしているのが『易経(変化の書)』という書物で、ぼくはもうここ20年間ぐらいいろいろな『易経』の本を読み続けてきた。
実際『易経(I-Ching)』の書物だけで蔵書は数十冊あり、なかには英語のものも多くある。「易」というと多くの人は「占い」だと考えるが、それは正しくもあり、同時に正しくもない。なぜこんなことを書いているかといえば、昨日友人で易の研鑽者と久しぶりに談笑したとき、結局極東アジアでいちばんネイティブのシャーマニズムの精神を色濃く残しているのが『易経』という書物であるという結論で一致したからだ。
『易経』は、シャーマニズムと漢字の出会いが幸運に働いてうまれおちた結晶のようなもので、この書物は「地球のネイティブの世界観を知るために使える数少ない書物」なのである。例えば易の八卦の概念はネイティブ・アメリカンの人たちのメディスン・ホイールという考え方とよく似ているところもある。
易で思い出したが、そういえば、もとビートルで今はなきジョージ・ハリスン(George Harrison)も、歌を作るときのインスピレーションを『易経 I-Ching』に求めるとかつてインタビューで語っていた。より詳しく彼の言葉を引用すると "( I-Ching) seemed to me to be based on the Eastern concept that everything is relative to everything else, as opposed to the Western view that things are merely coincidental." となる。「易というのはあらゆるものがその他のあらゆるものと関係しあっているとする東洋の概念に基づいているようにぼくには思える。それはものごとが起こるのは単なる偶然に過ぎないとする西洋の物の見方と対極にあるものなのだな」と翻訳できる。
まあぼくはさまざまなきっかけや出会いがあって『易経』の本をときどき思いついたように読むようになり、今日に至っているわけだけれど、それは「この宇宙にあるものが網の目のように全部つながりあっていて、そのどこかに影響を与えると、変化は網の目を伝わって宇宙のすべてに影響を与える」ということを瞬間瞬間に確認するためなのだ。
Another Way(きもちよく今を生き延びていくために)ここは、友人の Hosokawa"dancing stone"Hirotsugu 氏が毎週の運気を易断して解説してくれるサイト。毎週月曜日に更新。
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