あの女性は誰なのか?
ドキュメンタリー映画『HOMELAND : Four Portraits of Native Action』(NHK題『母なる大地を守りたい——立ち上がるアメリカ先住民』)は4つのトライブについての実に興味深い報告だったが、そのすべてに登場していたのが写真の女性である。
ウィノナ・ラデューク(Winona LaDuke)。ネイティブ・アメリカンの世界では「サンダーバード・ウーマン」としてその名が知れ渡っているネイティブ・アメリカン出身のきわめて個性的な環境活動家であり、経済学者でもある。熊一族(ベア・クラン)。1959年生まれ。カリフォルニアのロサンジェルスで誕生。父親は北ミネソタ州のアニシナベ(チペア、オジブエ)の居留地出身の俳優兼作家で、50年代のハリウッド製の西部劇に数多く出演していた。母親はユダヤ人の芸術家で、南オレゴン大学の教授だった。
ウィノナ・ラデュークは高校生までを西海岸で過ごしたのち82年にハーバード大学に入学して経済学を学ぶ。先住民地区の経済で学位を取った後に、ミネソタ州のホワイト・アース居留地のなかにある高校の校長となり、そのままオジブエの権利回復の運動にのめり込む。1996年と2000年の大統領選挙に、アメリカ緑の党の副大統領として立候補し、大統領候補のラルフ・ネーダーの隣に立っていた。97年にはミズ・マガジンで「今年の女性」に選ばれたことがある。
Indigenous Women's Networkなどいくつかの運動組織の創設者であり、作家として本(『ラスト・スタンディング・ウーマン』は彼女の視点から一族の歴史を書きつづったもの)も書くし、「Skins」という映画にも出演したりしているマルチタレントの持ち主。ネイティブ・アメリカンのなかでは最も大統領に近い存在であり、期待の星でもある。実際に彼女がアメリカの大統領になることを望むネイティブ・ピープルはことのほか多い。
「Sharing Circle (Infos)」カテゴリの記事
- トンボから日本人とアメリカインディアンのことを考える(2010.09.03)
- ジャンピング・マウスの物語の全文を新しい年のはじめに公開することについての弁(2010.01.01)
- ヴィレッジヴァンガード 下北沢店にあるそうです(2009.12.30)
- メリー・クリスマスの部族ごとの言い方
(How to Say Merry Christmas!)(2009.12.24) - 縄文トランスのなかでネオネイティブは目を醒ますか 27日 ラビラビ+北山耕平(2009.12.16)
The comments to this entry are closed.
Comments
昨晩はテレビに齧りつく様にして見ました。大好きなアメリカ・インディアン達の置かれている現在の状況を知りたかったし、何よりもアメリカと言う国の光と影を知りたいと思いました。
ヒステリックに自分達の権利を主張するのではなく、静かな、だけど力強いメッセージを持って訴えているネイティブ達を見ていると、無意識に涙が流れてしまったほどです。
このHPでご紹介して頂かなかったら、気付かずに見過ごしていたかも知れません。
ご紹介して頂いてありがとうございます。
Posted by: SONWAI | Monday, September 04, 2006 09:30 PM