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Saturday, July 01, 2006

一日のはじめ方

サイドバー巻頭の Peace な写真を差し替えた。今月は「Offering」を選んだ。以前にも紹介したことがあるかもしれない。「Offering」とは「ささげもの」のことである。このままでは遠景でよくわからないが、写真を大きくして良く見ると、岩山の中腹の岩場の上にひとり立ち、容れ物に入っているすりつぶしたトウモロコシ——一族にスピリットを与えてくれる穀物——の粉をつまんで大地にささげている青年の姿がわかる。青年はサン・イルデフォンソ・プエブロの一員。ニューメキシコ州に暮らす農耕定住の民の部族のひとつサン・イルデフォンソは、もともとは北アリゾナのブラックメサの近くのメサ・ヴェルデというところで暮らしていたが、環境の激変が原因でニューメキシコに移り住んだという。この一枚は1925年にエドワード・カーティスが公開した写真。「ひとつまみのコーンミールを無数のテワの神々——おそらくはそのなかの特に太陽神——にささげるべく宙にまいている図で、一日のはじまりにおいてはごく普通に見られる光景」である。ささげものをすることがあらゆる祈りのはじまりであることを覚えていたい。偉大な存在を前にして、ひとつまみのトウモロコシの粉、煙草、セージなどをささげる。そして声に出して思いを伝える。ささげるものがなにもなければ、小銭でもかまわないから、とにかくなにかを差し出すようにと、ぼくはある長老からいわれたことがある。まず差し出すことから、祈りははじまるのだと。きっと「お賽銭」も、こうした風習が変形したものなのだろう。

写真をクリックすると拡大されるし、拡大写真の下にある「Higher resolution JPEG version」をクリックすると、より解像度の大きな鮮明な写真が見れる。青年にとって、高みにのぼりのぼってくる太陽にトウモロコシの粉をささげて声を送ることが日課なのだ。気が遠くなるぐらい昔から続けられてきた地球に生きる人の一日のはじめ方——。

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Comments

一日のはじめ方…僕は「風をひらく」で
太陽に感謝をすることを学んでから、
毎日、太陽を見て
「ありがとうございます。
 今日も元気で拝むことができました」
と言ってから、地下鉄への階段を
降りてゆきます。

声に出すようになってから、声に出すこと
がいかに重要なことかを感じるように
なりました。

いつも貴重なお話をありがとうございます。

Posted by: Nagamine "Listening Toad" Shuji | Saturday, July 01, 2006 at 11:41 PM

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