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Saturday, June 10, 2006

わたしを見つめる彼女のまなざし

thewomen素敵な写真集を紹介したい。タイトルは「The Women」という。日本語にすれば「女たち」となる。写真を撮影したのは、このブログの読者には、右サイドバーの Peace な巻頭写真でおなじみのエドワード・S・カーティスという19世紀末から20世紀初頭にかけての消えつつあるフロンティアの残照を撮影した写真家である。

The Women」の編集者は、中西部ミネアポリス市在住クリストファー・カルドーゾ(Christopher Cardozo)氏で、この人は時代が大きく変わろうとしていた19世紀から20世紀の転換点においてカーティスが撮影したアメリカ・インディアンたちの写真の大コレクターとしてずば抜けて著名な人。今回およそ1000枚にのぼる収蔵写真のなかからこの本のために特別なセピア調のものを100枚選び出して全体を構成したという。

この「The Women」がこれまでのネイティブ・アメリカンの写真集と一線を画しているのは、表題どおりネイティブの女性たちと、ほとんどが居留地のなかで撮影されたにもかかわらず、当時の——時代が大きく変わろうとしていたころ、そして前の世界の生き方がかろうじてまだわずかながらに可能だったころの——彼女らの日常生活を撮影したものに絞ってあるところだ。はしがきを書いたこれもミネアポリス市在住の詩人で小説家のルイス・エルドリッジさんはその美しい文章のなかで「エドワード・カーティスはおそらく自分は消えてゆく文化を記録していると信じていたのだろうが、ここに集められたつつましやかなアートのなかで、ネイティブの人たちの文化の持つ力は確かに生き続けている」と記している。

いちごをつむ女性の姿、赤ん坊をあやす姿など自然な感じのポートレイトもないわけではないが、選ばれている写真のほとんどが真正面からカメラを見つめているポートレートで、ストイックな表情ではあるがそこには本質的な強さと個性が、時には悲しみが写し出されていて、最後まで彼女たちの透明なまなざしが印象に残るお薦めのパワフルな写真集である。20世紀の初めにインディアンの、それも女性であるとは、いかなるものだったのかを、ぜひ確かめていただきたい。いつまでも手元に置いておきたい写真集であります。

arrow2 Frontier Photographer: Edward S. Curtis (Smithsonian Institution Libraries)

thewomensEdward S. Curtis: The Women
Christopher Cardozo (編),
Louise Erdrich (はしがき),
Anne Makepeace (序論)

ハードカバー: 128 p
出版社と価格: Bulfinch Press ; $35
ISBN: 0821228951 ; (2005/04/19)

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