地球の家
右サイドバーの巻頭にある「Peace」な写真を入れ替えた。今月はエドワード・S・カーティス40歳の1908年に公開したもの。タイトルは「告知(アナウンスメント)」となっている。写真をクリックして拡大し、さらにその拡大写真の下にあるより解像度の高い写真まで引き伸ばしてご覧になるとよわかりやすいかもしれない。
ひとりの男が丘の中腹に立っている。彼はバッファローのローブを身にまとっているのがわかる。しかし立っているのは実際は丘などではなく、風景の中に溶けこむように建てられた一族の建物の屋根の上なのだ。平原インディアンの中でも、アリカラ、ヒダスタ、マンダンといった人たちが建てたのが「大地の家」「土の家」「アースン・ロッジ」といわれている建造物。同じ時に撮影された別のロッジの全体写真をここに掲載しておく。こちらは家族が生活するための住居用のロッジだが、これもまた出入りする口が見えなければ、遠くから見ると小さな丘にしか見えないかもしれない。夏は涼しくて冬は暖かい彼等の家である。
一族のチーフや、儀式を司る宗教者は、しばしばこの右サイドバー巻頭の写真ように一族の集会や儀式のために建てられた大きな地球の家の上に立って、さまざまな告知をおこなったという。この写真に写されているのはアリカラ一族が神聖な儀式のために用いたそうした集会のためのひときわ大きなロッジの屋根の部分で、そのうえに立って「これから聖なる儀式が行われる」と告げているのは、一族のチーフであったベアーズ・ティース(熊の歯)という人物である。
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Comments
こんばんは、ノースダコタ州のTurtle Mountain Reservation にある公園にはこの写真と同じアースロッジがあります。このロッジの周りにはラズベリーブッシュもあり、もちろん中に入れます。そこに座っていると今と昔の時の狭間に迷い込みそうな感じがします。
Posted by: 朝日 | Thursday, May 04, 2006 01:42 PM