« インディアンは楽園から追放されなかった | Main | ナバホの国から——アメリカインディアンの織物展のお知らせ »

Monday, April 03, 2006

日系人がハイキングの途中でメネフネと遭遇か

エイプリルフールのネタかもしれないけれど、もっともらしくておもしろい記事を見つけたので紹介しておきたい。アメリカで旅のノウハウを教える旅人のためのウェブログ「gadling」というのがあり、小生は時々そこをのぞいているのだが、4月1日に「日系人がハイキングの途中でメネフネと遭遇」という記事が掲載された。観光でオアフ島を訪れていたマーク・タケハラ君24歳が、3月31日金曜日にマウナウィリ滝に通じるトレイルをハイキングしていたところ、小さな妖精のようなものと遭遇したらしい。

メネフネについてグーグールで検索したら、素晴らしく良く書けた日本語の記事が「ほぼ日刊イトイ新聞—ほんとうにほんとのハワイ ハワイの伝説 Menehune メネフネ」としてあったので、そちらをお読みください。

で、先月3月31日の午後、マーク・タケハラ君は友人たちと一緒に、このハワイ島では最も楽なハイキングコースのひとつにハイキングに出かけ、途中でなぜか一団とはぐれて、落ち着くために小用をたそうとトレイルのわきの茂みのなかに入ったところ、きわめて小さな不思議な人間を目撃したという。

その後、先に行っていた友人たちと合流し、自分の見たものについて彼らや他の旅行者たちに話したところ、話を聞いたエイミー・フコタミ(オアフ島ネイティブ)は、笑って彼の描写が伝説の「メネフネ」とよく似ていると指摘した。タケハラ君はみんなとはぐれてひとりでいつになく長い時間トレイルをさまよったあげく、ひたすらおしっこをする場所を探していた切迫した状態で、しかも彼からは「ホワイト・シャーク(白鮫)」の匂いがぷんぷんしていたと、フコタミは語る。「ホワイト・シャーク」とは「ロコの人たちがおそろしくよく効くというカンナビス(参照ページ)」のことで、彼がメネフネと出会ったと主張する最大の理由もこれのせいかもしれないと、記事は書いている。
Menehune
ともあれハワイを訪れる旅人がメネフネと出会う機会は、残念ながらオアフ島だとほとんどない。なにしろ相手は夜中に深い森のなかを動き回っているほとんど姿を見せない人たちなのだ。同記事を書いたアドリエンヌ・ウィルソンによれば、オアフ島のこのあたりで最後にメネフネが目撃されたという証言は1947年が最後であるという。あなたが本気でメネフネと出会いたいと考えているのなら、カウアイ島に行くべきだと記者は主張している。なにしろカウアイ島では1972年に最後に彼らの姿が目撃されたという記録が残っているのだ。(右は航空会社のユナイテッド・エアラインがおみやげに配ったメネフネの長老の人形)

|

« インディアンは楽園から追放されなかった | Main | ナバホの国から——アメリカインディアンの織物展のお知らせ »

Native News Update」カテゴリの記事

Comments

素敵なお話ですね。
オアフで遭遇なんて、すごい!
メネフネは、ハワイ先住民ではないかとも言われていて、「THE SECRET OF HAWAIIAN RAINBOW」という本では、ハワイで虹を作った伝説もあります。

Posted by: maho | Monday, April 03, 2006 03:08 PM

ですよね。ハワイの先住民といわれているポリネシア系の人たちがタヒチ諸島の方から大きなカヌーでハワイ諸島にやってきたときに、すでに「先住民」たちがいたというのですから。ぼくもむかしハワイの各島に長逗留していたことがあって、メネフネや、フナや、マナや、カフナについて興味を持って調べたことがあります。メネフネについては太平洋に沈んだ「ムー」の人たちだという説もあったし、ぼくは環太平洋の島々にこの人たちがいたのではないかと思っていたりします。アイヌのコロボックルも同じ系統の人ではないかと。カウアイ島で聞いた話では、メネフネたちはそこから舟でみんな西に向かって姿を消したともいわれています。カウアイのはるか西の方には日本列島が・・・

Posted by: Kitayama "Smiling Cloud" Kohei | Monday, April 03, 2006 03:24 PM

うわぁ、さっきから、感動しっぱなしです(^_^)
っていうことは、日本の森の何処かに、メネフネがいるかもしれないですよね?もしかしたら、コロボックルという名で・・・。
自然を大切にする気持ちと同時に、メネフネやコロボックルが住みやすい場所を大切にしたいですね。

Posted by: maho | Monday, April 03, 2006 03:51 PM

北海道にはコロボックルのほかにもニングルの言い伝えもありますね。コロボックルは3cmくらい(?)で、ニングルは30センチくらいというからメネフネはニングルに近いかな。アイヌの話でも、アイヌが来る前には小さな先住民がいたといいますし、共通点が多いのかなぁ。

Posted by: 山竒 | Monday, April 03, 2006 09:55 PM

一晩のうちに皆で何かを作り上げちゃうなんて、なんだか小人の靴屋みたいですね。ありましたよね、ヨーロッパの絵本で、おじいさんが寝ている間に小人達が立派な靴を拵えちゃうお話。
なんだか共通したものがありますね。
沖縄のキジムナーとはまた違う感じなのですかね?

Posted by: りょうちん | Tuesday, April 04, 2006 12:52 PM

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 日系人がハイキングの途中でメネフネと遭遇か:

« インディアンは楽園から追放されなかった | Main | ナバホの国から——アメリカインディアンの織物展のお知らせ »