明日南北アメリカ大陸史上初めて先住民の大統領がボリビアで誕生する
南米大陸にある国のボリビアで、歴史上はじめて「先住民の大統領」が誕生する。昨年12月18日におこなわれた大統領選挙において、ボリビア左派で先住民の代表でコカ栽培農家組合リーダーのフアン・エボ・モラレス・アイマ氏(1959年生まれ)が50バーセント以上の支持を獲得して、ある意味でアメリカ帝国の意向を受けた対抗者であり、アメリカで教育されたホルヘ・キロガ氏を退け、次期大統領になることが決定した。200年にわたるボリビアの歴史のなかで、あるいはコロンブス以後の南北アメリカ大陸の歴史のなかで、これはきわめて画期的な出来事だと言えるだろう。
ボリビアの次期大統領であるエボ・モラレスという興味深い人物については、中南米の出来事を日々伝えてくれているのでぼくが愛読しているブログ「ラテンアメリカから見ると」のボリビアのカテゴリーであるここをお読みください。特に昨年12月中旬以降の、モラレス次期大統領と世界の各国のメディアや政治家たちとのやりとり、新大統領の政策について伝えるニュースは世界の見方を変える意味でも必読といえよう。
いちばん最新の記事(1月21日)では彼が「先住民省と女性省を廃止する」決定を下したことを伝えている。理由は「両省のあることが先住民と女性に対する差別であり、次の政権には先住民と女性が参加するので不要だ」としている。
ボリビア大統領の就任式は明日22日である。
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