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Monday, December 12, 2005

18世紀の北米大陸にあなたがもし旅をしていたらなにを見ただろう?

title当ブログを定期的に訪れてくれる人には必ず得るものがあるはずのサイト——今月いちばんのおすすめリンク——を今日は紹介したい。イェール大学と言えばアメリカの名門だが、これは同大学の図書館が公開している希少本などのコレクションのなかにおさめられていて、タイトルを「THE ILLUSTRATING TRAVELER ADVENTURE AND ILLUSTRATION IN NORTH AMERICA AND THE CARIBBEAN 1760-1895」という。日本語にすると「描く旅人 1760年から1895年までの北アメリカとカリブ諸島における冒険と図録」となる。

リンク先はその巻頭ページで、ここにおさめられているいろいろな欧州から来た旅人たちの「絵」と一部初期の「写真」が今回ここに紹介してあるものだ。そこにはこのコレクションにはどんなものがおさめられているのかを概観させる文章がある。ざっと読むと、これが18世紀から19世紀にかけて、絵心を持つ文明国からの旅人が北米大陸とカリブ諸島でどんな人たちと遭遇し、なにを目撃したのかをイラストによって報告した文書のコレクションであることがわかる。

重要なのはこのページの一番下にある6つのリンクで、それぞれ


  1. Encountering Native Americans
    ネイティブ・アメリカンとの遭遇 全3パート

  2. Customs of the Country
    この国の風俗習慣 全3パート

  3. Valor and Endurance
    剛勇と忍耐 全3パート

  4. An Analytic Eye
    分析的視点 全3パート

  5. The Sublime and the Picturesque
    崇高さと美しさと 全3パート

  6. The Spirit of Place
    場所のスピリット 全3パート

というイェール大学らしい妙に知的なタイトルがつけられているが、なにおそれるにはあたらない。ぜひそれぞれの項目におさめられている絵をじっくりと見ていってほしいものである。ひとつひとつのタイトルがさらに3つのパートに別れているので、それらもチェックするのを忘れないように。絵や写真には短い解説がつけられているので、これを読むのもまた興味深いと思う。登場するネイティブ・ピープルは実にさまざまなエリアに別れている。その当時の北米先住民たちがどのような風俗や習慣を持っていて、ヨーロッパからの渡来者たちにどんな目で見られていたのか、北米大陸の自然景観はどんなだったかなど、さまざまなことを伝えてくれる貴重な資料である。ぜひ時間を作って、じっくりと腰をすえて先住民たちが「亀の島」と呼んだ大地へ時空を超えて旅をしてみてください。


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ここに紹介するのは「剛勇と忍耐」のパート2に掲載されているイラストレーション。ジョージ・カトリンという画家で著名な作家が1845年にニューヨークで刊行した『カトリンの北米インディアン図録』という本に収録されているもので、当時のロッキー山脈山麓の大草原で見た狩りを楽しむバッファロー狩りの図(リトグラフ)である。

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