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Thursday, October 06, 2005

放射性物質を含んだ土が日本からユタの沙漠にむかって送り出された

sn_logo_2002_copy_trans_150_150一昨日ウラニウムがふくまれた土壌500トンがわたしたちの住んでいる国からアメリカユタ州南東部の沙漠(赤い岩の国の心臓——the heart of the Red Rock country——と呼ばれる地域で、コロラド川の源流域)に送られたのを知っていますか? このグレイト・ベースン沙漠の一部を自分の国とするショショーニの人たちの母なる大地に「地球規模の核のゴミ捨て場」がつくられるのではないかとの懸念が高まっています。

ユタの州都ソルト・レイクで刊行されているソルト・レイク・トリビューン紙は「ここ6年間実質的にウラニウム鉱石の処理を停止してきたインターナショナル・ウラニウム精錬会社のホワイト・メサ工場にとっては良いニュースかもしれないが、環境活動家にとっては今回の日本からのウラニウム残土の搬出でユタ州がアメリカ国内の放射能廃棄物の最終処理地になるだけでなく、地球規模の核廃棄物の処理地になることにつながるパンドラの箱を開けたというシグナルと受けとめている」と昨日(10月5日)の記事「ジャパンが毒性物質をユタに向けて搬送——放射能汚染残土は廃棄ではなく処理が目的だとか」のなかで書いています。

10月4日に神戸港からパナマ船籍の貨物船「ブライト・ストリーム」 (9991トン?)に載せられてユタの沙漠にむかった「毒性物質」とは、核燃料サイクル開発機構が鳥取県湯梨浜町方面(かたも)地区に長いこと放置(!)してきたウラン残土3000立方メートルのうち、比較的放射線量の高い290立方メートル分。ウラン残土とは「ウランの探鉱・採掘に伴って出た放射性の鉱石混じりの残土。ウランとその崩壊によって生じる各種の放射性物質を含む。ウラン自身のほか、骨や肺のガンを引き起こすラジウム、肺ガンの原因となる気体のラドンは特に危険で要注意だ。核燃機構(当時は原子燃料公社)は1950年代末〜60年代にかけて、岡山・鳥取県境の人形峠周辺12地区でウランの探鉱・採掘を実施。その結果発生したウラン残土の量は、80年代後半まで続いた岡山県上斎原村の夜次地区の露天掘りを含めて、計45万立法メートルにのぼる。ほとんだが野積みで放置されたままで、ずさんな日本の原子力行政の姿を象徴しているが、鳥取県東郷町の方面地区は1988年の放置発覚以来、ウラン残土の撤去を核燃機構に要求して今日に至る」とウラン残土訴訟を支える会のホームページにあります。ウラン残土問題についてはこの「訴訟を支える会」のホームページを読まれると信じられないようなこと(たとえば放射性廃棄物として搬送すると法律に抵触するのであくまでも"ウラン鉱石"として輸出し製錬を依頼したとか)があきれるぐらいたくさん書かれていてたいへんにためになると思いますので、この機会にぜひお読みください。

utahdeserthiwayショショーニの人たちは自分たちの国を「ニュウイ(美しい大地)」と呼びます。そこは二車線の黒い道(ツー・レーン・ブラックトップ)がどこまでも続いているだけのほんとうに美しい沙漠なのです(写真左)。日本の愚かで腐りきった原子力行政のつけは、膨大な税金となって自国の国民に廻されたばかりか、数週間以内にアメリカ先住民であるユテの人たちの居留地や西ショショーニ国の人たちの裏庭に運び込まれようとしています。ユタ、アリゾナ、ネバダの沙漠は、ユテ、ショショーニだけでなく多くの先住民の人たちの母なる大地なのです。

放射能汚染は、すべてのいのちの天寿を全うさせません。いのちといういのちをことごとく弱体化させて生きる時間を短くしてしまうからです。いのちは放射能とともに生きることはできません。ショショーニのメディスンマンであり、シュンダハイ・ネットワークという「先住民の叡智を集めて核の鎖を断つことにすべてを捧げる組織」を率いるコービン・ハーネイがいうように「われわれはひとつの水、ひとつの空気、ひとつの母なる地球をわけあって」います。こうした状況下において、わたしたちは「核の鎖を断つ」ために「母なる日本列島と地球を癒すため」になにができるのかを、そろそろ本気で考えなくてはなりません。行政が好んで使う台詞である「唯一の被爆国」は、もはやなんの免罪符にもならないのですから。

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Comments

日本政府の愚かな政策が、こんなにも美しい砂漠とショショーニの人たちを傷つけてしまうことを悲しく思っています。お金で決着するのだということだけが頭のなかにありましたが、その行く先をお知らせくださってありがとうございます。これからは少しでも放射性廃棄物の行く先をイメージできることができます。乾燥した風のなかで先住民の方の歌声が響いてくるようです。人形峠という20世紀の日本の愚かな夢のつけを大地に支払わせてはいけません。
本当にごめんなさい。 

Posted by: 京子 | Tuesday, October 11, 2005 at 07:55 PM

鳥取県の方面地区からウラン残土がやっと撤去されて少しほっとしていたのですが、ユタ州に運ぶなんて! とても申し訳ない思いです。以前、アメリカ・インディアン(おそらく)の言い伝えで「地中深く埋まっているものは掘ってはいけない」というようなことを読みました。ウランはその最たる物だと思います。ウラン鉱石の多くは先住民の土地から堀られ、その周りの人や土地は放射能で汚染され、もうそこには住めなくなる。そして捨てることもままならないウラン。愚かな政策を早くやめさせたいです。

Posted by: 野口京子 | Friday, October 21, 2005 at 11:20 PM

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