チェロキーに伝えられた予言 #01
チェロキーの予言は、1986年にアラスカ州のフェアバンクスという都市で南北アメリカの先住民の代表が集まって会議を開いたときに、チェロキー一族のリー・ブラウンによって世界に公開されたものであり、以下はその要約であるが、オリジナルそのままではなく、小生(北山耕平)がところどころに読者の便宜を思って解説を加えてある。(当然だが予言のコアの部分には脚色は加えていない)
予言の伝えるところでは、かつて「鉱物の周期」「石のサイクル」の時代があったという。そして時を経て「植物の周期」の時代に移る。そして「植物のサイクル」の時代もやがて終わりを迎えると、つぎには「動物の周期」がはじまった。ここでいう「周期」「サイクル」というのは時代が大きな輪を描いて廻ることを意味している。ネイティブの宇宙観では時間は一直線に続いているのではなく、時間も又大きな輪を描いていることになっている。「時の輪」である。これを「サイクル」とここでは呼んでいる。1986年になぜ南北アメリカの先住民の代表がアラスカに集まって会議を開いたかというと、そのころがここでいう「動物のサイクル」が終わりかけていたからであった。地球各地で動物たちが姿を消しはじめていた。そうやって「動物のサイクル」が終わり、本格的な「ヒューマン・ビーングのサイクル」がはじまりかけていたのだ。「人間の周期」に全面的に移行すると、われわれにあたえられていた最高最強の力が、いよいよ人間のものとして解放されることになるのだ。
じつは「人間の周期」は昨日今日にはじまったわけではない。それはご存知のことと思う。「人間のサイクル」は数万年前にはじまっている。それこそが「ネイティブ・タイム」である。チェロキーの言い伝えでは、この「人のサイクル」がはじまったとき、グレイトスピリットが姿をあらわし、地球のうえの人たちを一堂に集めてこう言われた。
「わたしはこれからあなた方を地球の四つの方向に派遣することにする。やがて時が経ると、それぞれの方角に向かった人たちの色が四色に変わってしまうだろう。みなを送り出す前にあなたたちにいくつか教えておくことがある。あなたたちはこれを『もともとの教え(オリジナル・ティーチングス)』と呼ぶことになるだろう。いずれまたみなが寄り集まり、この教えをわけあうことがあれば、この地球のうえで平和に生きていけるし、偉大な文明が出現するかもしれない。わたしはあなた方にふたつの石版を授けることにする。時の輪が回っているあいだ、これらの石版をけして大地に投げ捨てるような真似をしてはならない。兄弟たち姉妹たちのなかで、もし誰かがこの石版を大地に投げ捨てた場合には、人間に苦難が降りかかるだけではなくて、地球そのものが死んでしまうようなことが起こるだろう」
そのような言葉を伝えたあと、グレイトスピリットはわたしたち一人一人に責任と守護すべきものをお与えになった。(不定期につづく)
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Comments
ホピの予言 関連ですね。
とても面白いです。今後の展開に期待します。
Posted by: galaxy999 | Saturday, September 03, 2005 10:03 PM