生きるために必要な四つの大切なもの
「それぞれがそれぞれの魂の中心にたどりつくための長い旅に出ることだ。そしてネイティブ・アメリカンの四つの徳を実践すること。わたしが父親から教わった四つの徳とは、勇気、不屈、寛大、知恵、この四つである。自分の夢を見つけだし、どこまでもそれを追いかけること。われわれは戦士であらねばならない。それもただ強いだけでなく、謙虚さもあわせもつ戦士であること。われわれは、ともすれば謙虚さを弱さと見なす社会のなかで暮らしてはいるのだけれど」ビリー・ミルズ オグララ・ラコタ
東京オリンピック陸上1万メートル走ゴールドメダリスト
今年(2005年)3月、16歳のナチスに心酔するインディアンの少年が家で祖父とその友人を射殺したのち学校に行って、級友や先生やガードマンら7人を相次いで射殺した後に自ら自殺をするという衝撃的な事件が起きたミネソタのリザベーションのなかにあるレッド・レイク・ハイスクールに招待されたビリー・ミルズが、今なお傷心のさなかにある同高校の生徒たちを前にして数日前に語りかけた言葉の一節。Grand Forks Herald紙のニュース記事(Sun, Aug. 07, 2005)より。彼がここで述べた「四つの徳」は、「4」という数を「聖なる数」とする平原インディアンに共通する教えでもある。「知恵」のかわりに「高潔さ」をあげる部族もある。ラコタの聖なる人だった故レイム・ディアー翁は、その著書のなかで、男の四つの徳目として「勇敢さ」「気前の良さ」「忍耐強さ」「知恵」を、そして女の四つの徳目として「勇敢さ」「気前の良さ」「誠実さ」「子供を産むこと」をあげていた。
ちなみに大乗仏教が説く如来の法身あるいは涅槃にそなわる四つの徳は「常(永遠)」「楽(生死を超越した安楽)」「我(こだわりなく自在な真我)」「浄(汚れなさ)」である。ギリシャ哲学では四つの徳は「知識」「勇気」「節制」「正義」。儒学者伊藤仁斎が19世紀末に説いた人の道の四つの徳目は「仁」「義」「礼」「智」となっている。
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