原爆投下から60年目の今年、青森県では核の再処理が進められようとしている
六ヶ所村に核燃料サイクル施設(再処理工場+高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター+ ウラン濃縮工場+低レベル放射性廃棄物埋設センター)が出来る以前は足繁く東北に通っていた。わたしは陸奥の自然がことのほか好きである。再処理工場の建設がきまった1984年の時、これは「奈良平安の御世から続けられてきた蝦夷征伐のとどめである(都人にとっては総仕上げだ)」と思った。この考えは今も変わっていない。なぜ毎年核弾頭およそ1000個分のプルトニウムを取り出せる核の再処理工場を、本州の北のはずれに持って行かなくてはならなかったのだろうか? 青森という土地は日本国にとっていかなる意味があったのだろうか? これらの疑問とともに私は生きている。たまたま今、アメリカのユタ州でゴシュート・ショショーニ族の聖地であるスカル・バレーというところに高レベル放射性廃棄物捨て場(処理場)が作られようとしていて、これに反対する抗議の声が上がっているのだが、そのなかに「ネイティブ・ピープルは、南西部フォーコーナーズ地域のウラニウムの採掘から極北の水力発電まで、アメリカの過去のエネルギー政策による攻撃の矛先を一身に引き受けてきた。今こそエネルギー政策にも正義をもたらす時である。時代は新しいエネルギー政策を必要としている」という Honor the Earth というグループのプログラム・ディレクターであるウィノア・ラデューク(Winona LaDuke)さんの意見があって、日本国のエネルギー政策に正義はあるのかと考え込んでいたところだった。さて先日グリーンピースからのメールで『「平和の羽根」』計画というものがあることを知ったので、今回はその記事の一部を転載しておく。
広島と長崎が被爆60年目を迎える今年、青森県六ヶ所村にある再処理工場で、原 子爆弾にも使われたプルトニウムをとりだす計画が進められています。プルトニ ウムは長崎型の原子爆弾に使われた、巨大な破壊力を持つ物質です。この工場は 核兵器を持たない国(非核兵器国)で初めて、一年で核兵器を1,000発分にも相 当するプルトニウムを取り出す予定です。原爆投下から60周年の今年、グリーンピースは核のない平和な世界を求めるメッセージを鳩バルーンに付けて、広島の空へ大きくはばたかせます。世界の人びととノーモア・ヒロシマ・ナガサキの祈りを共にするためです。
そして、「平和の羽根」プロジェクトで集められたメッセージを小泉首相と三村青森知事に届け、世界が核のない平和を望んでいることを訴えます。
あなたの平和へのメッセージをぜひ送ってください。
送られたメッセージは、羽根の描かれた用紙に印刷され、12羽の鳩型の風船の翼に貼られて、広島の空に揚げられるのだという。
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