ふたつの世界
「ある種の神秘的かつ素晴らしい成りゆきから、お前さんはあらゆるものの一部となっている。そして同じように神秘的かつ素晴らしい成りゆきからあらゆるものがお前さんの一部なのだ」ニパワノック(Nippawanock)アラパホのエルダー
またしても「部分」と「全体」の話だ。わたしたちは、目に見えるか見えないかはともかく、あらゆるものがその一部であるところの「なにか」の一部である。そしてその「なにか」は、同時にわたしたちの一部でもあるのだと、アラパホのエルダーであるニパワノック氏はいっているのである。おそらくこれをからだで理解するためには、なによりもまず、いかにわたしたちの五感というものに限界があるかを知らなくてはならないだろう。目で見る、耳で聞く、感じる、匂いをかぐ、味わう。こうした感覚が役に立つのは、目に見えている世界のなかだけのことである。わたしたちが目で見たものは、頭によって解釈されて、逐一信念体系のなかに組み込まれていく。同じことが他の感覚器官にも当てはまる。そうやって集められた情報によって、いわゆるリアリティというものが形作られている。ところが、目に見える世界とは別に、目に見えない世界も存在している。その目には見えない世界とわれわれのあいだは、目には見えないなにかによってつなげられている。このつながりによって、わたしたちはさまざまな不思議や、もうひとつのまったく異なる世界の見え方を体験する。目に見えている世界と、目に見えていない世界、このふたつの世界の両方にたいしてきちんと注意を払うことが出来れば、わたしたちのなかの信念体系が頭に向かってこれまでになかったほど素晴らしいリアリティを送り込んでくることだろう。そのときはじめて、自分がすべてのものの一部であり、すべてが自分の一部であるということも理解できるのである。
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