ネイティブ・アメリカン・ナチスでいるのは、大変だ
「文化の圧倒的支配と人種混血のせいで、純血なネイティブ(先住民)はもうほとんど残っていない。ぼくが住む居留地では、自分の(部族の)言葉を話せる者は1%以下しかいない。若者はやたらと黒人になりたがっている (中略) だからぼくは、ナチスを支持する。でも、ネイティブ・アメリカン・ナチスでいるのは、大変だ。みんなあまりに無知で愚かで思考が閉鎖的で、その中で生きているのは地獄みたいだ」
CNN Japanの「犯人はナチス支持サイトに書き込み? ミネソタ高校乱射」という記事中に出てくるレッドレイクの『インディアン居留地』在住、ジェフ・ウィースという高校生の掲示板への印象深い書込の一節。アドルフ・ヒトラーに心酔するオジブワ(チペア)族の15歳の少年が、元警官の祖父と恋人を自宅で射殺した後、高校に乗り込んでライフルを乱射し警備員と教師、生徒5人を射殺し、本人も自殺した事件は、ほぼ一ヶ月前に起きた。事件がネイティブ・アメリカンのコミュニティに与えた影響は計り知れない。レッド・レイクはアラスカをのぞくとアメリカ合衆国の最北の地で、カナダとの国境線の北のカナダの国のなかにある飛び地。
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Comments
「・・・みんなあまりに無知で愚かで思考が閉鎖的で、その中で生きているのは地獄みたいだ」
叫び声が聞こえます。
沢山の叫び声が充満している。
彼が、もういちどこの世に生まれてきたとき、今度はきちんと自分の選んだ道で乗り越えて生をまっとうできるよう祈ります。彼に代表される沢山の叫びの主たちも。
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>事件がネイティブ・アメリカンのコミュニティに与えた影響は計り知れない。
同じことがこの日本でも起こっているのだけれど、受ける影響はネイティブ・アメリカンの人たちと違うかな、など考えてしまう。
マスメディアに汚染させられて感覚が鈍くなっている人が多すぎて・・・
Posted by: 柴﨑 | Friday, April 22, 2005 12:34 PM