ホピの国では4月になると
4月のことをホピのひとは「キウィヤムヤ」と呼びます。ときおり沙漠を強い風が吹く月のことです。キウィヤムヤになるとホピの国でも本格的に農作業がはじまり、トウモロコシを主に、スイカ、豆、スカッシュなど植える畑を耕し、祝福と共に種を蒔きます。農作業はホピの人たちにとっては「大地との交わり」です。広場には「競走者」と呼ばれるカチーナが姿をあらわして、村の男性や子供たちに駆け比べを挑みます。強くて健康な身体を祝福するためです。アメリカ南西部の乾燥地帯には、時折降る雨で浸食されたものの、普段は枯れ川になっている小規模の険しい峡谷があちこちにあり、これを「アロヨ」と呼びますが、ホピの人たちは「男たちが駆け比べをするようになるとアロヨに水が流れてくる」といいます。競走者を先導するカチーナは「泥頭(マッドヘッド)」で、彼は毛布に褒美を包んだものを持っています。キウィヤムヤの駆け比べの間、豊かな実りをあらわす女性のカチーナムもふたり登場して、人体と地球は同じ構造になっているという生命観に基づいて、みんなのまえで「いのちの誕生」を象徴する「まぐわい」のいやらしい仕草をして、男たちや少年たちを駆け比べになんとか参加させようとします。ホピの「走る人」については過去記事の「偉大な走る人たち」(Monday, March 14, 2005)を参照のこと。
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